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脳卒中・脳梗塞ランキング
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⭕️まとめ−8‐6−3Мメソッド−原因に対する治療方法の発見の経緯とメカニズム(現行のリハビリとの違い)



脳神経は実験では再生するそうですが、生体では阻害因子Nogoタンパク質があるために神経細胞の軸索伸長を阻害されて脳神経は再生しません。


しかし、脳の可塑性(=経験やリハビリによって脳の構造や機能が変化する性質、またはその能力を指す)が明らかになっています。



脳卒中(脳出血・脳梗塞)の後遺症の運動障害は、


急性期病院では、医師の治療方法として、辛うじて生き残っている脳神経の領域=ペナンブラ領域を少しでも残そうという治療方法が実施されています。


具体的には、


血栓溶解療法(t-PA療法)

発症から4.5時間以内の急性期脳梗塞に対する標準的な治療が実施されています。詰まった血栓を溶かす薬剤(t-PA)を点滴で投与することで、血栓が溶けて血流が再開すると症状が改善することを期待して実施されています。



その後に続くリハビリも、この延長上の考えの元に、ペナンブラ領域の脳神経細胞の軸索が伸びて、シナプス結合をすることにより新しい回路が新生され、そして、

脳の可塑性が判明した現在は、新しく作成される神経回路を太く(多数のシナプス結合)するために反復動作訓練や歩行訓練といったリハビリ療法が実施されています。


しかし、このリハビリ療法を一生懸命に頑張ってやればやる程に、筋肉は疲労して硬くなって行き痙縮や拘縮を悪化させてしまいます。


結果、回復が停滞するリハビリの壁に突き当たってしまいます。更に老化が回復の停滞に拍車をかけてしまうこともあるでしょう。


私が何度も言うように、

脳卒中(脳出血・脳梗塞)の後遺症の運動障害を完全回復に導くためには、


線維化・拘縮+老化】 VS 【筋肉を解し柔らかくすること】


との競争であり、戦いといった意識で臨まないと完全回復は困難だと考えています。


「普通に元に戻るように頑張る」という意識レベルでは無理だと言うことです。


最初からある程度動く脳卒中経験者の軽度〜中程度(=脳からの運動指令が出て最初から動く)の人は、脳からの指令が出ない期間が短い、又は無いので痙縮は軽く・拘縮は殆ど無いに等しいでしょう。よって、現行のリハビリで回復すると思います。


You Tubeで回復した動画などがありますが、殆どの症例は発症直後から、ある程度麻痺側の手足が動く軽度〜中程度の脳卒中経験者だと思われます。


一方、最初は全く手足が動かすことが出来ない車椅子状態の完全片麻痺の人は、脳からの指令が出ない期間が長いので痙縮・拘縮が進行して麻痺側の手足を動かすことが出来なくなってしまいます。


先ずは筋肉を徹底的に解し柔らかくすることで、麻痺側の手足が動き易い環境にすることが脳の可塑性を引き出して、その後に反復動作訓練や歩行分析による歩行訓練を行うと良いと思われます。


私の3Mメソッドの考えでは、


麻痺側の手足が動き始める事の意味を、痙縮が減少して拘縮が運動障害の一番の原因になって行くと考えています。


拘縮からの脱却を計るために、


先ずは、ビューティーローラーなどの繰り返し・強制的・受動的な規則的なリズミカルな刺激(=振動周波数は90Hz㌹以下と少なく長い波長)は、痙縮を悪化させることも無く、筋肉の深部まで届くので、硬くなっている筋肉を解し柔らかくすることが必須です。


そして、筋肉を解し柔らかくした後、麻痺側の身体が動き易い環境が脳の可塑性を引き出して、更に、正常なフィードバッグが正常なフィードフォワードを生み出して、好循環を起こすことです。


備考→健常者の寝た切りによる拘縮よりも、脳卒中経験者は痙縮がベースにありますから、拘縮がより進行して行きます。


まとめると、


要は、今までなかった拘縮(原因)に対する治療方法が3Mメソッドの治療方法です。


筋肉をビューティーローラーで徹底的に解し柔らかくすることにより、動かし易い環境にして脳の可塑性を引き出すというのが3Mメソッドの考え方です。


反復動作訓練を筋肉が疲労するまで不用意に実施すると硬く短縮化した筋肉が更に硬くなってしまい思うような結果に繋がらない事が多いと思います。


繰り返しますが、


軽度〜中程度の脳卒中で始めから、ある程度麻痺側の手足が動く人にならOKだと思いますが、全く動かない人には完全回復は困難だと思います。


私には現行のリハビリが、脳神経は再生しないということに囚われ過ぎて、その弊害として患側のペナンブラ領域の新しい回路に大くの望みを託しているように思えます。


確かに脳の可塑性はリハビリで脳の構造や機能が変化するのですが、


しかし、私はリハビリの反復運動の前のその前に硬く短縮化した筋肉を深部まで解し柔らかくする事で、動き易い環境にする事が脳の可塑性を引き出すと考えています。


硬いままでリハビリをやる事は痛みを伴いますし、とても動き難いですし、何と言っても効率的ではありません。


実際、私も経験した事がありますが、脳卒中経験者はマッサージを受けた後や入浴後に自分が想定した以上麻痺側の手足が動く事を経験した事があるでしょう。


また、ビューティローラーを使用した後にも同じように想定外に麻痺側の筋肉が動く事に気付きました。


これらの事と師匠の中村先生(矯正歯科医・顎関節症治療の名医)からの顎関節症の治療経験からの発言で「1流の競輪選手の筋肉はとてもしなやかで柔らかいが、2流の競輪選手の筋肉は硬い」がヒントになって筋肉をしなやかに柔らかくして、動き易い環境にする事を重要視するようになりました。


更に、調べて行くと、マイオカインという筋肉が収縮した時に放出されるホルモン様物資がある事を知りました。


そこで、

Machine・マシン(ビューティローラー・筋トレマシン)

Muscle・マッスル=筋肉

Myokine・マイオカイン


この3つ英語の頭文字を採用して

3Мメソッドという方法を考えました。


その後、年金事務所の帰り道で出会ったご中年の夫妻(おそらくご主人が脳卒中経験者)やスポーツジムに通う途中で出会う脳卒中経験者と思われる方々の光景を観る内に、

「何とか、しなければ」と思い、少しでも同じ境遇の方々の参考になればと思ってブログを始めた次第です。


現行のリハビリでは、脳卒中後遺症の運動障害が困難である原因を考えると、

 

私は、一番に麻痺側の手足が動き始めることの評価と意味を考えていない事が原因のような気がします。


詳しく説明すると、


脳卒中(脳出血・脳梗塞)発症後は、確かに脳からの運動指令が発せられませんから、普段は軽い緊張・収縮状態である筋肉が麻痺してしまい、麻痺側の手足が弛緩性麻痺を起こしダランとなってしまいます。


そして、


筋紡錘異常・伸長反射亢進で筋肉が緊張状態になり脊髄反射亢進=脊髄↔骨格筋との間でのやり取りになること


錐体路(皮質脊髄路)・錐体外路の収縮と緩和のバランス機能異常


である痙縮が発生します。麻痺側の手足が勝手に動くスムーズに動き難いなどの症状が出ます。


その後、入院中に寝ている事が多いので、更に血流障害・低酸素状態・慢性的炎症状態が続き生体反応として足らないのに無理に修復しようとして、コラーゲン繊維による修復=拘縮が起こります。




参考図→拘縮−2・ディアケア


次第に時間の経過と共にリハビリの成果もあって麻痺側の手足が動き始めるようになります。


この意味する事は


次第に痙縮減少して、拘縮が運動障害の一番の原因になって行くと考えています。



つまり、スムーズに動けない状態


脳の神経が再生されないからでもなく、


リハビリで反復動作訓練が足らないことでもなく、


脳は中枢である以上、マウント=自分の優位性を誇示するために再生したがっているのですが、末端の線維化でがんじがらめになって邪魔されて筋肉が動けない状態になっているからです。


交通事故での脊髄損傷とは違って、脳からの運動指令は出ませんが、運動神経の通り路である錐体路(皮質脊髄路)・錐体外路は存在していて、機能をしていないだけです。


通常の脳と身体(左右半身)の関係は90%の交叉支配(左脳→右半身+右脳→左半身)となっていますが、


10%のストレート支配(左脳→左半身+右脳→右半身)


脳梗塞発症後に現れる肩代わり支配(左脳が患側=右脳→右半身+右脳が患側=左脳→左半身)


患側の脳の辛うじて生き残っているペナンブラ領域にシナプス結合による新しい回路


が運動野と繋がり、正常に存在する錐体路(皮質脊髄路)・錐体外路が機能し始めると考えています。


この運動障害の原因が、痙縮が減少して、拘縮が一番の原因になって行く事が3Мメソッドの前提になっています。


つまり、拘縮の治療が原因に対する治療となります。


痙縮を悪化させないように、拘縮に進行しないようにという現行のリハビリとは考え方が全く異なります。


3Мメソッドは、痙縮の悪化を恐れずに拘縮の治療を進めて行くのです。


その点、ビューティローラーの振動数は低く長い波長ですから、痙縮を悪化させることは少ないです。








原因に対する治療がないのですから、完全回復が困難なのは当然です。


繰り返しますが、最初から麻痺側の手足が動く軽度〜中程度の脳卒中患者さんであるならまだしも、私のような完全麻痺からの完全回復は困難でしょう。


ビューティローラーの繰り返し・受動的・強烈だけど、低周波数で長い波長であるために筋肉の深部まで届く刺激により、


拘縮の原因である血流障害・低酸素状態・慢性的炎症状態を改善して、血流改善を計り筋肉ポンプを再稼働させる。そしてマイオカインが更に脳を活性化させて行くという好循環になって回復が進行して行きます。


以前に説明しましたが、更に詳しく説明すると、


脳卒中を発症すると、脳からの指令が出なくなり、骨格筋が動かないために筋肉ポンプが稼働しません。すると血流障害・低酸素状態・慢性的炎症状態になります。


しかし、生体はこの状態で無理に修復しようとします。足らないのに無理な修復ですので線維化(コラーゲン沈着)して修復されてしまい拘縮へと進行します。


この拘縮を、ビューティローラーの繰り返しの強制的・受動的な筋肉の深部まで到達する刺激により2つの事が起こっています。


強烈な繰り返しの刺激が、血流改善・低酸素状態の改善・慢性的炎症状態の改善・筋肉ポンプの再稼働により線維化の阻止と生体の正常な修復反応を起こすこと。


強烈な繰り返しの刺激が、感覚が知覚となり、大脳の一次感覚野に伝わり脳内地図が再構築(マッピング)されると、辛うじて生き残っているペナンブラ領域に新しいシナプス結合により新しい回路が出来て運動野に繋がり、再度、運動指令が出るようになって行きます。


そして、麻痺側の手足が動き始めて反復動作訓練や筋力アップを計る事で更にスムーズに筋肉が動くようになり、


線維化された筋肉ではなく、正常な筋肉(骨格筋)に再生されて収縮することにより、筋肉からホルモン様物質のマイオカインは650種類以上あることが分かっていますが、その中でも特にイリシンは血流によって脳まで運ばれると


更に脳を


脳由来神経栄養因子(BDNF)の分泌を促し、脳細胞を活性化し、新しい神経細胞の生成や機能を高める


新しいニューロンの形成やシナプス可塑性を高め、学習や記憶を促進する


などの働きをします。


650種類以上あるマイオカインには善玉と悪玉があり、


善玉マイオカイン→骨格筋を動かす運動をコンスタントに続けて筋量を増やすのが有効。特に、下半身の大きな筋肉を鍛えるスクワットなどの運動が効果的 

 

悪玉マイオカイン→運動不足により筋肉が衰えると分泌が増える。


があります。


このように脳を更に活性化させて行くという好循環(骨格筋が動く⇌脳からの運動指令が発せられる)というになって回復が進行して行きます。


参考ビューティローラーの振動数は


スポーツジムの大型ビューティローラー回転数→毎分90回転 (メーカー確認・一定)

90 rpm (回転毎分)

ビューティローラーは回転1周の間に滑らかな16個の凹凸で振動させますから、

90 rpm÷60s=1.5Hz

1.5Hz×16=90㌹

ビューティローラーの振動周波数=1.5Hz×16=90㌹となります。


振動周波数と痙縮の関係


100Hz㌹以上→痙縮が促進効果=痙縮が進み悪化する


90Hz㌹以下→痙縮が抑制効果=痙縮が抑制されて痙縮が改善する


ビューティローラー→90Hz㌹以下ですので、脳卒中(脳出血・脳梗塞)後遺症の痙縮の抑制効果=痙縮が抑制されて痙縮が改善するということになると思います。


また、周波数は小さいと波長は長くなりますから、遠くまで届くようになります。だからこそ、ビューティローラーの刺激は深部の筋肉まで届くのだと思います。


追加実際はビューティローラーに体の一部分をあてて使用しますから、あてた部分の重みと抵抗で回転数は減って→ビューティローラーの振動周波数=1.5Hz×16=90㌹以下

になっていると思われます。


参考

振動周波数→

100Hz㌹以上→痙縮が促進効果=痙縮が進み悪化する


90Hz㌹以下→痙縮が抑制効果=痙縮が抑制されて痙縮が改善する


1分間に4900回の振動数=約81Hz

痙縮を抑制効果がある


RPMとは(Revolution Per Minute)、つまり1分間の回転数を示す。 また、周波数は1秒間の振動数を表す。 これらから、RPMを60で割ると周波数に変換できる。



参考→ビューティローラーの振動周波数は90Hz㌹以下と小さく、小さいと波長は長いですので、脳卒中(脳出血・脳梗塞)後遺症の痙縮の抑制効果=痙縮が抑制されて痙縮が改善するということ+深部まで届くと思います(インナーマッスルまで届く)。