浮気相手が慰謝料を支払えない時、親に慰謝料請求するにはどうすればいい?

「慰謝料を支払うお金がないから払えない」
不倫で慰謝料請求を行い、資力がないことを理由に不倫相手が慰謝料の支払いを拒否。あなたは到底納得できないでしょうし、「自分で支払えないなら代わりに親に請求したい」と考えるのも当然です。

では、どうすれば親に支払ってもらえるのでしょうか?そもそも、不倫相手の親に慰謝料を請求して問題ないのでしょうか?
この記事では、不倫相手が慰謝料を支払い不能な際の親への請求について、弁護士が詳しく解説しています。

不倫相手の親には慰謝料を支払う義務がない


不倫が発覚した際、不倫相手はあなたに対して慰謝料を支払う義務があります。
しかし、慰謝料を支払う義務があるのは本人だけで、不倫相手の親や家族にはあなたに慰謝料を支払う義務はありません。

不倫相手が無職で慰謝料を支払う資力がない場合、まだ学生の場合なども親や家族が代わりに慰謝料を支払う義務は発生しません。
いかなる場合でも、慰謝料を支払う義務を負うのは不倫の当事者である配偶者、不倫相手の2人だけだからです。

そのため、不倫相手が慰謝料を支払えないケースで代わりに親に慰謝料請求をしても「私には慰謝料を支払う義務がない」と支払いを拒否されてしまったら、親から慰謝料を受け取ることはできません。

親が自主的に支払うなら慰謝料を受け取れる

不倫相手の親に慰謝料を支払う義務はありませんが、親から慰謝料が支払われるケースもあります。
それは、子どもが不倫していたことを知った親が罪悪感から自主的に慰謝料を支払うケースです。
子どもがあなたに大きな迷惑をかけたにも関わらず、謝罪もせず、慰謝料も支払わない。
このような状況を申し訳なく思い、親が子どもの請求された慰謝料を立て替えるケースがあります。

法律上、親に慰謝料を支払う義務はありませんが、「親が支払ってはダメ」とも「親から受け取ってはダメ」とも決まっていませんので、親が自分の意思で「子どもの代わりに慰謝料を支払う」と言うなら、不倫相手の親から慰謝料を受け取ることは問題ありません。

親に慰謝料を支払ってもらいたい時のポイント


不倫相手が自分では慰謝料を支払ってもらえないとわかったら、親が代わりに慰謝料を支払うように物事を進めていくことを考えましょう。
しかし、ほとんどのケースでは親の連絡先も名前も一切わからないと思います。
そのような状況から慰謝料請求をどのように進めていけばいいか、解決までの4つのポイントをご説明します。

自分から親に慰謝料請求をしない

あなたから親に慰謝料請求することはおすすめしません。
「自分で支払えないなら親に慰謝料請求するから連絡先を教えて」と不倫相手に伝えても、拒否されるケースがほとんどでしょう。
「教えろ」「教えられない」の押し問答になって交渉が進まないことが考えられ、ストレスが溜まって不倫相手に暴言を吐いてしまうとあなたが不利になってしまいます。

また、連絡先などを知っていたとして、あなたから親に慰謝料請求をしたら、あなたが不倫を親にバラしたことになるでしょう。
すると、不倫相手から名誉毀損などで訴えられてしまうリスクが生じます。
「不倫相手が慰謝料を支払えないなら代わりに親に請求したい」と考える気持ちはわかりますが、親への慰謝料請求はハードルが高いので、自分から親に慰謝料請求しない方が良いでしょう。

不倫相手が自分の意思で親に相談する形が良い

では、どのようにして親に慰謝料を支払ってもらうのかというと、不倫相手が自分の意思で親に相談し、話を聞いた親が慰謝料を立て替える展開が理想です。
不倫相手が自分の意思で親に相談し、親が自分の意思で慰謝料を立て替えることが望ましいです。

「自分で支払えないなら親に支払ってもらえ」と強要するのは、恐喝になる恐れがありますのでやめましょう。
「慰謝料を支払うお金がない」となった時に、「自分で支払えないなら家族に相談したらどう?」などと提案するぐらいなら問題ありません。

不倫相手が親への相談を渋るなら、「親に相談して慰謝料を支払えるなら、金額交渉にも応じる」などのメリットを提示すれば、不倫相手も親に相談しやすくなるかもしれません。

親にどうしても支払って欲しいなら弁護士に相談

ご自身では進められないと感じたら、弁護士に相談して慰謝料請求を進めることもご検討ください。
弁護士が不倫相手と話し合うことで、親に相談するように不倫相手を説得できる可能性もありますし、親と話し合うことになった場合も、慰謝料を立て替えるように話を上手く進められる可能性があります。

慰謝料請求がスムーズに進まない時は交渉のプロである弁護士の力を借りるのが良いでしょう。

支払いの前に書面を必ず作成する

不倫相手の親が慰謝料を支払うことが決まったら、支払ってもらう前に書面を必ず作成しましょう。
書面には、「誰から誰にいくら支払われるのか」「金銭が支払われる理由」「いつまでにどのように支払うのか」「期日までに支払われなかった場合の違約金」などを記載します。

親からあなたに直接慰謝料が支払われる場合、贈与と捉えられて税金が課せられる可能性もあり得ますので(通常、慰謝料は非課税です)、慰謝料を立て替えで金銭を受け取ったことを証明できる書面を作成した方が安心です。

まとめ

不倫相手が慰謝料を支払えない場合の親への慰謝料請求についてご説明しました。
最後に、この記事でご説明したことを復習しましょう。

・不倫相手の親には慰謝料を支払う義務はない
・親が自主的に慰謝料を支払う可能性がある
・不倫相手が自主的に親に相談するように促すのが理想
・親への慰謝料請求が進まない時は弁護士に相談

不倫相手が許せないのに「お金がないから慰謝料を支払えない」などと言われたら、余計に腹が立つことでしょう。
しかし、その状況から不倫相手の親に慰謝料を立て替えてもらうようにしたいなら、怒りを抑え、冷静に対応していきましょう。

弁護士法人AOでは、不倫の慰謝料トラブルのご相談を無料で受け付けていますので、不倫相手の親に慰謝料請求をしたいと考えているなら、お早めにご相談ください。
弁護士が状況を伺い、どのように進めれば慰謝料を支払ってもらえるか戦略を練り、交渉を進めてまいります。

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