「ひろがるスカイ!プリキュア ボーカルベスト~KIZUNA♢ダイアモンド~」表題曲。
作詞:青木久美子・六ツ見純代
作曲:馬瀬みさき
歌:吉武千颯(コーラス:北川理恵・Machico)
また、本記事で紹介する楽曲の情報を以下に記載する。
「Daybreak song」
作詞:マイクスギヤマ
作曲:高木洋
編曲:馬瀬みさき
歌:石井あみ・北川理恵・Machico・吉武千颯
「雫のプリキュア」
作詞:只野菜摘
作曲:高木洋
編曲:馬瀬みさき
歌:キュア・カルテット(五條真由美、うちやえゆか、工藤真由、宮本佳那子)
(以上、敬称略)
「ひろがるスカイ!プリキュア」のラストを飾る、感動のカーテンコール。ひろプリチームが歩んだ一年を締めくくる、最高のエンドロールが眼に浮かぶようだ。
エンドロールという言葉は、比喩ではない。この曲のイメージは正に、大作映画のエンドロールそのものなのだ。アルバムを聴いた方の大半は、ひろプリを最終回まで見た方のはず。だとすれば、この言葉の意味が分かるだろう。彼女たちが歩んだ物語のエンディングに、この楽曲程ふさわしい歌は無い。
目を閉じると、蘇ってくる。ソラちゃんが、ましろちゃんが、ツバサくんが、あげはさんが、そしてエルちゃんの姿が。一人一人が悩み、笑い、迷いながら、奮闘してきた1年が。プレイバックしていく思い出の数々が、ひろプリが終ってしまったのだという事実を我々に突きつける。
だが、それでいい。どんなものにも終わりはある。物語が向かう先は、いつだって結末なのだ。ファンの心に区切りをつける歌としても、この楽曲は機能している。
楽曲に関わるクリエイターからも、制作陣のひろプリに対する思いが伝わってくる。
「ふたりはプリキュア」からプリキュア楽曲に携わるレジェンド、青木久美子さん。ここでは紹介しきれないくらい、数多い名曲のリリックを紡いできた六ツ見純代さん。プリキュア楽曲において、このお二人以上のタッグはあり得ないと言っても過言ではない。そこに名曲「雫のプリキュア」、最終決戦を最高地点まで盛り上げた「Daybreak song」が記憶に新しい、馬瀬みさきさんのメロディが折り重なる。ひろプリの終わりを力の限りに飾りたいというスタッフの願いが、我々の心に突き刺さる。
この楽曲について、声を大にして伝えたいことがある。
「KIZUNA♢ダイアモンド」こそ、「ひろがるスカイ!プリキュア」という作品そのもののED主題歌だ。
「ひろがるスカイ!プリキュア」の集大成が「KIZUNA♢ダイアモンド」だ。この楽曲をひろプリ視聴の入口に繋げてもいいかと思うが、この楽曲が輝くのは、ひろプリを完走した後に聴いた時ではないだろうか。
ひろプリに人生を変えられ、プリキュアに魅了され、これまで210曲に渡ってプリキュア楽曲レビューを執筆してきた自分にとって、この楽曲は特別の中の特別だ。
ひろプリチームが走り続けた道程が、ありのままに描かれているから。
彼女たちが今日まで紡いできた絆が煌めいているから。
歌の中に、皆がいるから。
この楽曲を入口にしてひろプリを見た方は、完走した後にもう一度、改めて耳を傾けて欲しい。それが、ひろプリを愛する一プリキュアファンとしての、切なる願いだ。
ひろプリ本編は、最高の結末を迎えた。この楽曲の発表はその3日後、1月31日。
カーテンコールが、始まる。今日、ひろプリは本当のエンディングを迎える。
ひろプリチームに、ひろプリスタッフに、あらん限りの花束を。
眩い時間を、ありがとう。