大人の英語学習においても文法から始まる基礎は欠かすことができませんー。
アラカンで英検1級を一発合格した本ブログ筆者としては、「正論」と認めざるを得ません。
しかし、今一度大きく目を見開いて世間を見渡してみると、「もしかして思考停止に陥っていませんか」という問いかけをしたくなります。
たとえば、この本を読んでみると、です。
紹介する一冊は「おとなのピアノ独学のすすめ―ぼくはこうして『英雄ポロネーズ』をマスターした」
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です。
ちなみに、本ブログ筆者は、幼稚園年長くらいからピアノを続けていて、時々ストリートピアノを弾いていると、「プロの方ですか?」とか「ピアノの先生ですか?」と言われるくらいの腕前です。
つまり、ドレミのドの位置もわからないガキのころから、音階だの和声だの、手の形だのなんだのかんだの、つまり英語に例えるならそれこそ、文法だの発音だのイントネーションだの基礎の基礎から順々に積み上げていったからこその、熟練のアマチュアピアニストということになります。
したがって、この本でいうところの、独学とはいえ、かなりの難曲である「英雄ポロネーズ」を弾けるようになった、などといった話は、ある意味、「許しがたい」ところがなくもないのです。
しかし、実際にこの本を読んでみると、うなづかされるところが非常に多い。
たとえば、この本の著者は、いわゆるクラシックのピアノ教師のところにも行ったりはするのですが、「まずは基礎から学びましょう」と言われ、なかなか弾きたい曲をやらせてもらえない。
理屈としてはこのピアノ教師のいうこともわからないではないものの、一体いつになったら、自分の弾きたい曲を弾けるようになるのだろう。といった著者のモノローグが展開されるのです。
そして、決断とともに行動したのが、弾きたい曲、すなわち「英雄ポロネーズ」を独学で攻略してしまおう、いう大冒険であったわけです。そして、それは彼なりの独学によって、実現してしまった、つまり成功してしまったのです。
そこには、「この曲が弾きたい」という強烈な意思があったのは言うまでもありませんし、独学という「孤独」に耐えうる精神力もあったわけで、この2点だけでも英語学習を再開される方の参考になるのではないかと思います。
そもそも、日本の英語学習者、多くは大人になってから外国語学習を再開した人ですが、「何をやりたいか」が希薄な傾向にあります。
たとえば、ビジネス英語と一口に言っても、「読む」「聞く」「話す」「書く」の全技能を発揮する職場は、そうそうはないでしょう。本ブログ筆者の場合は、「読む」「書く」に二つが中心でした。
であれば、その二つに当分は(当分はです}集中すれば、いいのに、二言目には資格試験のところに話が言ってしまう。資格試験など、英語力強化の道具でしかないのに、その点数ばかりに目がいってしまう。なんという本末転倒でしょうか。なんという時間とコストの無駄遣いでしょうか。
あるいは↓で書きましたが、自分にとって「使える英語」を見定めずに、とにかくまんべんなく学習をしてしまう。これこそ、相当な遠回りではないでしょうか。ここにも時間とコストの無駄遣いが見て取れます。
といった失敗しがちな傾向を見直す意味で、この本を読んでみることをおすすめしたいのです。
もちろん、ピアノ・ネーティブ?の本ブログ筆者からすれば、この本を読めばだれもが独学で「英雄ポロネーズ」が演奏できるようになれるなどとは、言いたくありません。
やはり、ピアノというのは肉体を使う、一種スポーツのようあものですから、下手なやり方を続けていると指や上腕、肘などに障害が発生する可能性があります。
とはいえ、そういったところもすぐに先生頼みにする必要も少なくなっているのも確かなのです。
たとえば最近は、、プロのあるいは上級者が無料でノウハウを教えてくれたりもしています。海外のyoutuberピアニストのレッスン動画も数限りなくあります。しかも、日本語字幕が付いているものもある。
なんとも豊かな時代になっているではありませんか。
ましてや英語においておやです。
むしろ、どんな生徒が来ても「まずは、基礎からやりましょう」と同じ言葉を繰り返している先生の方が、壊れたレコード(古いたとえかもしれませんが)。
生徒よりも先生がごじぶんの視野狭窄を変えていかなければならない。そんな時代の曲がり角にきているのではないでしょうか。
言い換えれば、音楽だろうが、英語だろうが、大人で再開をする人にとっての道はそれこそ「星の数」ほどあっていい。そのことをもっと強く意識していいと申し上げたいのです。
どう勉強するかの前に、何をご自分が英語でやってみたいのか。それをしつこいほど自問自答してみましょう。
繰り返しになるかも知れまセせんが、この本は一つのヒントでしかありません。しかし、そんな「ヒントしかに過ぎない」にせよ、吸収するべきところは吸収して、自分なりの独学法を開発し、結果に結びつけることはできます。文章は限りなくへたくそで読みにくいのですが。
以上、参考書に書かれていないかもしれませんが、独学の熱量を求めている方の参考になれば、幸いに思います。