ブッシュネルから2024年3月・4月にレーザー距離計の最新3モデルが発売されています。
全3モデルについて、機能・性能・形状・価格の4つの面で違いを比較しました。
2024年3モデルの概要
▼左からプロX3プラスジョルト、A1スロープジョルト、ツアーV6ジョルト
ブッシュネルから2024年3月・4月に一気に3モデルが発売となっています。
ピンシーカー プロX3プラスジョルト
2022年に発売のプロX3ジョルトの後継モデルです。
引き続きブッシュネルの最上位(フラッグシップ)モデルで、レーザー距離計市場全体で最高峰のモデルと言って良いでしょう。
従来モデルと比べると、新機能のウィンド機能が搭載され、より高次元で距離測定をサポートしてくれます。
ピンシーカー A1スロープジョルト
サイズ感と重量感が特徴のブッシュネルですが、A1スロープジョルトは小型・軽量が特徴のモデルです。
サイズ(縦・横・高を掛けた算出値)・重量ともに半分以下に抑えられていますので、これまでブッシュネルの大きさや重さが気になっていた方が扱いやすいモデルです。
特に西欧人と比べると手が小さい方にとっては注目のモデルです。
ピンシーカー ツアーV6ジョルト
2023年に発売のツアーV6 シフトジョルトからスロープ機能を取り外したモデルです。
デグレードモデルというより、公式競技で使用される方向けで、直線専用モデルという位置づけです。
ツアーV6 ジョルト(直線専用)とツアーV6 シフトジョルト(スロープ機能有り)で市場価格は大きく変わりませんので、スロープ機能が欲しい・邪魔でない方は、先に発売されているツアーV6 シフトジョルトの方が実はオススメです。
▼2024年4月発売 直線専用モデル
▼2023年7月発売 スロープ機能搭載モデル
2024年3モデルの性能の違いを比較
モデル | PRO X3 +JOLT | A1 SLOPE JOLT | TOUR V6 JOLT |
---|---|---|---|
測定距離 | 5~1,300y | 5~1,300y | 5~1,300y |
ピンフラッグ測定距離 | 5~600y | 5~350y | 5~500y |
測定精度 | ±1y | ±1y | ±1y |
倍率 | 7倍 | 6倍 | 6倍 |
対物レンズ | 26mm | 18mm | 24mm |
ひとみ径 | 3.7mm | 3mm | 4mm |
*算出体積は縦・横・高さを掛け合わせた参考数値
世界No.1ブランドのブッシュネルだけあって、どのモデルも測定性能は極めて優れています。
最大測定距離がどれも1,300ヤードありますので、測定していてスペックに不足を感じることは無いでしょう。
ただ、ゴルフならではでラウンド中には多用するピンサーチについては、3モデルで性能の差があります。
この数値が大きい程、測定しやすくなりますので、プロX3 プラスジョルト、ツアーV6はピンサーチ測定も極めて優れています。
なお、A1スロープジョルトも劣っているわけではなく、レーザー距離計の市場全体としては優れている方となります。
ブッシュネルはどのモデルも測定距離の長さがとても優秀!
どのモデルも優れていますので、300ヤードを楽々超えるパワーヒッターでなければ、性能面ではどれを使っても満足のレベルです。
飛ばし屋の方は、プロX3 プラスジョルト、ツアーV6ジョルトを使うと、より測定が快適です。
その他では、プロX3 プラスジョルトが7倍率となっていて、業界標準の6倍よりも1ランク優れています。
2024年3モデルの機能の違いを比較
モデル | PRO X3 +JOLT | A1 SLOPE JOLT | TOUR V6 JOLT |
---|---|---|---|
ディスプレイ表示 | 赤色ハイコントラスト LCD(黒色) |
LCD(黒色) | LCD(黒色) |
デュアルディスプレイ (表示色の切替) |
〇 | - | - |
スロープ機能 | 〇 | 〇 | - |
スロープOn・Off機能 | 〇 | - | - |
スロープOn・Off 状態の外部通知 |
〇 | - | - |
スロープロック機能 | 〇 | - | - |
測定完了通知 | 振動+ディスプレイ発光 | 振動 | 振動+ディスプレイ発光 |
ウィンド機能 | 〇 | - | - |
エレメント機能 | 〇 | - | - |
ホームエレベーション機能 | 〇 | - | - |
BITEマグネットマウント | 〇 | 〇 | 〇 |
電源 | 電池 | 充電 | 電池 |
Bluetooth | 〇 | - | - |
プロX3 プラスジョルトは全てを備えている
プロX3 プラスジョルトは、世界No.1ブランドであるブッシュネルのフラッグシップモデルですから、全てを搭載しています。特に、赤色表示を採用していて、黒色表示にも切り替えられますので、あらゆる条件下で見やすさを提供してくれます。
薄暗い日などで、レーザー距離計の見にくさにストレスを感じられている方は、プロX3 プラスジョルトのカラー表示をオススメします。
更に、エレメント機能、ウインド機能などを搭載していますので、気温・高度を考慮して打つべき目安距離を案内してくれ、Bluetoothによりスマホ連動させることで、風向き・風の強さまで案内してくれる優れものです。
無いものは無いと言った方が、プロX3 プラスジョルトを良く表しています。
A1 スロープジョルトはスロープ専用
A1 スロープジョルトは、スロープ(高低差)機能が搭載されていますので、高低差を加味した打つべき目安距離を案内してくれます。ただ、スロープ(高低差)機能をOFFにすることが出来ません。
そのため、公式ルールではスロープ(高低差)機能の利用が禁止されていますので(詳細は個々の大会による)、ゴルフ場主催の大会などに出場される方は、その場面では利用できないということになります。
ツアーV6 ジョルトは直線専用
A1 スロープジョルトとは反対に、ツアー V6 ジョルトは、スロープ(高低差)機能が搭載されていませんので、直線距離だけを専用に測定するモデルです。
公式競技でスロープ機能のOn・Offが煩わしい、そもそもアルゴリズムに算出された目安距離は不要といった方向けのモデルと言って良いでしょう。
ちなみに、ツアーV6 ジョルトに高低差機能が搭載されたモデルがありまして、そちらはA1 スロープジョルトとは違い、高低差機能のOff・Onが可能です。
高低差機能が欲しいが、On・Offを使い分けたいという方は、ツアーV6 シフトジョルトをオススメします。
2024年3モデルの形状の違いを比較
▼左からプロX3プラスジョルト、A1スロープジョルト、ツアーV6ジョルト
モデル | PRO X3 +JOLT | A1 SLOPE JOLT | TOUR V6 JOLT |
---|---|---|---|
重量 | 340g | 139g | 230g |
サイズ | 45×120×82mm | 36×95×60mm | 40×114×78mm |
算出体積* | 442cc | 205cc | 356cc |
アイレリーフ | 15mm | 16mm | 16mm |
防水性能 | IPX7 | IPX6 | IPX6 |
*算出体積は縦・横・高さを掛け合わせた参考数値
サイズ・重量
ここ数年のレーザー距離計市場では、超小型・超軽量のレーザー距離計のニーズが高いのが特徴です。
縦・横・高さを単純に掛け合わせた算出体積で見ると200ccを切るもの、重量は150gを切るものが増えています。
小型・軽量モデルとしてリリースされたA1スロープジョルトは、フラッグシップモデルのプロX3 プラスジョルトと比べると、算出体積は約46減、重量は約40%と大幅な小型化・軽量化が実現されています。
市場全体で見ても小型・軽量の部類に入りますので、これまでサイズ感・重量感で敬遠されてきた方にとっては、A1スロープジョルトは十分に検討可能なモデルです。
とは言えブッシュネルは逆にサイズ感と重量感があるのが長所の一つです。それにより、程よい大きさでグリップしやすく、軽すぎないためボタンを押してもブレにくく、測定の安定感を生み出しています。
持ち運びの容易さを取るか、測定の安定感を取るかは、ゴルファー個々人のニーズによるところです。
防水性能
ブッシュネルは防水性能も極めて優れています。
市場全体でみると、防水レベルはIPX4のものが多いですが、プロX3 プラスジョルトはIPX7、その他の2モデルはIPX6を実現しています。
▼防水レベルを表すIPXコードについては、下記記事をご覧ください。
IPX6を達成しているものは市場全体で殆ど存在しませんが、IPX6とIPX7では大きな違いがあります。
IPコード | 保護の程度 |
---|---|
IPX6 | いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない |
IPX7 | 規程の圧力、時間で水中に沒しても水が浸入しない |
IPX7は水没にも対応していますので、防水レベルは数字通り1段階上です。
雨天時の使用に関しては、IPX6で十分ですが、水の中に落としてしまう不安がある方は、唯一、IPX7に達しているプロX3 プラスジョルトがオススメです。
2024年3モデルの価格の違いを比較
モデル | PRO X3 +JOLT | A1 SLOPE JOLT | TOUR V6 JOLT |
---|---|---|---|
メーカー価格* | 85,800円 | 46,200円 | - |
楽天最安値 | 83,600円 | 41,580円 | 59,400円 |
Amazon最安値 | 85,800円 | 41,300円 | 63,487円 |
*メーカー価格は公式サイトでの掲載価格
市場価格はメーカー価格より少しだけ安くなりますが、発売からある程度の期間が経たないと大きくは下がりません。
今回の3モデルの中で、唯一のリニューアルモデルであるプロX3 プラスジョルトは、前作のプロX3 ジョルトがメーカー価格の83,600円から2万円以上安くなっています。
楽天では61,200円、Amazonでは67,500円となっていますので、予算を抑えたい方は、一つ前のモデルを検討されるのもオススメです。
2024年3モデル おすすめランキング
第1位 ピンシーカー プロX3 プラスジョルト
総合評価
総合評価 | ★★★★☆ 4.0 |
---|---|
測定機能 | ★★★★★ 5.0 |
表示機能 | ★★★★★ 5.0 |
便利機能 | ★★★★★ 5.0 |
外観 | ★★★☆☆ 3.0 |
コスパ | ★★☆☆☆ 2.0 |
どんな方にオススメか?
- ブッシュネルのブランド力に魅力を感じ、所有感を大事にされる方
- 8万円以上の高価格が問題無い方
- 高機能・高性能を求める方
- 小型・軽量よりも重量感・サイズ感を好む方
最安値の調査結果
第2位 ピンシーカー A1 スロープジョルト
総合評価
総合評価 | ★★★★☆ 4.0 |
---|---|
測定機能 | ★★★★★ 5.0 |
表示機能 | ★★★☆☆ 3.0 |
便利機能 | ★★☆☆☆ 2.0 |
外観 | ★★★★★ 5.0 |
コスパ | ★★★★★ 5.0 |
どんな方にオススメか?
- ブッシュネルを使ってみたいが、できるだけ予算を抑えたい方
- ブッシュネルでも小型・軽量が良い方
- 高低差機能がOFFにできなくても構わない方(公式競技で使用しない方)
最安値の調査結果
第3位 ピンシーカー ツアーV6 ジョルト
総合評価
総合評価 | ★★★★☆ 3.8 |
---|---|
測定機能 | ★★★★★ 5.0 |
表示機能 | ★★★★☆ 4.0 |
便利機能 | ★★★★☆ 4.0 |
外観 | ★★★☆☆ 3.0 |
コスパ | ★★★☆☆ 3.0 |
どんな方にオススメか?
- ブッシュネルのブランド力に魅力を感じ、所有感を大事にされる方
- 公式競技用などで直線専用(スロープ機能無し)を敢えて探されている方
- 5万円以上の高価格が問題無い方