映画『Coda』から受ける感動体験~日常生活の葛藤との共感のススメ

映画『Coda』から受ける感動体験~日常生活の葛藤との共感のススメ気になる!

仕事や家庭環境などに忙しいビジネスパーソンに紹介したい映画『Coda コーダ あいのうた』について記事を書きたいと思います。映画界において大きな評価を得たこの作品のストーリーに単純に没頭し、感動体験を受けること。そして自身の環境で抱え込む葛藤への共感や考えの深掘りを生んでくれるこの作品に触れることで、何か新しい生活のヒントを得られるかもしれません。

映画『Coda コーダ あいのうた』はどんな映画?

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映画『Coda コーダ あいのうた』は、2022年1月21日に日本で公開されたアメリカ・フランス・カナダの共同製作のカミング・オブ・エイジ・コメディドラマ映画。日本語で言うところの”成長物語”という位置づけのようです。

タイトルの「CODA(コーダ)」は、「Children of Deaf Adults=“耳の聴こえない両親に育てられた子ども”」の意味。

この映画は、2014年に公開されたフランス映画『エール!』のハリウッド版リメイク作品で、監督・脚本はシアン・ヘダーが務めました。

主人公のルビー役には、大ヒットTVシリーズ「ロック&キー」で一躍人気のエミリア・ジョーンズが抜擢。共演者には、オスカー女優のマーリー・マトリンや『シング・ストリート 未来へのうた』の主役でも話題のフェルディア・ウォルシュ=ピーロなどが名を連ねています。

この映画は、2021年に開催されたサンダンス映画祭で、観客賞を始め史上最多の4冠に輝き、映画祭史上最高額【約26億円】で落札されたことも大きなニュースになりました。

また、2022年の第94回アカデミー賞では、作品賞、助演男優賞(トロイ・コッツァー)、脚色賞の3部門にノミネートされ、同3部門を受賞しました。

『Coda コーダ あいのうた』が視聴できる配信サービスは?

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2024年2月時点で有名どころのサブスクリプション型の配信サービスでこの作品を視聴できるのは以下のとおり。


他にもFODやTELASA、課金形式でApple TVやYoutube、GooglePlayなどでも視聴か可能なようです。

映画の見どころ紹介

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ネタバレを極力避けたいので、簡単に見どころを紹介しておきます。

映画の舞台は、豊かな自然に恵まれた海の町で暮らす高校生のルビーの日常です。
ルビーは、両親と兄の4人家族の中で一人だけ耳が聴こえるコーダとして、幼い頃から家族の“通訳”となり、家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていました。しかし、ルビーは歌うことが大好きで、秘かに音楽大学への進学を夢見ていました。

ただルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと大反対します。
そんな中で抱くルビーの「夢」と「家族」に対する思いの葛藤や、ろう者が抱える日常生活の苦労や差別、ストーリーにリンクした歌唱シーンなどに没頭されてしまう映画となっています。

ルビー自身の思いへの共感や、ろう者の抱える社会との距離を実感しながら、彼女の取る選択や周囲の重要人物との繋がりにある意味見入ってしまう素敵な映画です。

見どころ❶:ルビー役の女優/エミリア・ジョーンズ

見どころの1つに挙げたルビー役である主演女優のエミリア・ジョーンズは、イギリス出身の22歳の若手女優。

子役として活躍していた彼女は、2019年にNetflixのオリジナルドラマ「ロック&キー」でブレイクしました。この作品では、魔法の鍵を使って冒険する少女キンジー・ロック役を演じ、その可愛らしいルックスと演技力で注目を集めました。

そして映画でルビー役として初めて主演を務めることに。

この役のために彼女はアメリカ手話と歌を猛特訓したようで、手話を使いながらルビーが抱える苦労や葛藤がにじみ出る演技と共に、彼女の表現力豊かな歌声が心に強く響いてくるのが非常に印象的な内容となっています。

見どころ❷:曲とストーリーの繋がり

映画の中で歌われている曲は、カナダ人歌手のジョニ・ミッチェルの「青春の光と影(Both Sides, Now)」など、様々なジャンルや時代の名曲が選ばれており、主人公ルビーの心情やストーリーの展開に合わせて非常にマッチしている選曲であることも見どころの1つです。

個人的には、様々な曲が映画の中で展開されますが、ミュージカル映画のようなテイストとは異なり曲を流すことを主体的としていない点が非常に素敵なポイントだなと思っています。

また、エンドロールのオリジナル曲などもメッセージ性が強く、映画を観た後でも曲を改めて聞き直してしまうなど、曲とシーンのリンクし続ける点もお薦め。

オリジナルサウンドトラックはAmazon musicなどのサブスクの音楽配信などでも聞くことができます。

尚、映画の中で流れる曲についてとストーリーとの繋がりのポイント紹介はこちらのサイトがおススメなので紹介しておきます。

見どころ❸:映画と日常との繋がり

前述のとおり、この映画は、耳の聴こえない家族と暮らすコーダの少女の物語ですが、個人的に強くおススメしたい理由としては、私たちの日常生活での悩みがある意味映画に反映されているとも言えることにあります。

映画を観ていく中で「自分の夢」と「家族の期待」の間で揺れるルビーの姿は次第に日常生活で葛藤を持って過ごす私たちの生活とも結びついてくるようになります。

日々、仕事や家族など自分の周辺にいる様々な人から受ける「他者からの期待」と自分自身のWILLとの狭間の中でどういった選択を取るべきかに悩む点は、どの年代・どの立場であっても多くの人が抱えている避けては通れないもの。

映画の中の主役であるルビーがいる環境は、自分以外が皆ろう者であるという非常に複雑な家庭ではあるので、割と一般人とはかけ離れた世界にいるように思えますが、この映画で描かれるコメディタッチな生活シーンや、役者の演じる熱量や流れる曲の歌詞などに引き込まれて、観る人の自分自身の生活といずれ繋がっていくような繊細な仕掛けがとても印象的でした。

自分自身のキャリアパスや、家族との向き合い方。
そして、将来の展望については、30代・40代を超えても悩むもの。

最適解を見つけるのは簡単ではありませんが、この映画を観て、少なくとも私自身は考えさせられるものが大きかったなと思っています。

まとめ

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今回は忙しい日々を送る中でも、映画や音楽をはじめとしたエンターテインメントに触れることの大切さを伝えられればと思い、『Coda コーダ あいのうた』の紹介をさせていただきました。

映画や音楽、スポーツなど、少し日常から離れた感動体験を時々吸収して、自身の生活を見直したり、思考を巡らせる発奮材料を様々な角度から注入していくことは、何歳になっても非常に大切なことなのだなと素直に思います。

そういった意味では、忙しい日々の1つの安らぎとなったり、思考を深掘りさせてくれるような他の他の映画やエンターテインメントについても引き続き紹介して良ければと思います。

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