【中2歴史】ニューディール政策・アウトバーン建設における公共事業の理解を深める発問

中2歴史

はじめに

世界恐慌後、アメリカ合衆国とドイツは、それぞれ経済回復のために公共事業を実施しました

これらの国は資本主義を基盤としていながら、ある種、社会主義的な政策を採用していたのです

中学生にとって、国家による公共事業がどのようにして経済を浮揚させるのかをイメージすることは難しいかもしれません

そこで本記事では、生徒が公共事業の意義をより理解しやすくなるような質問を紹介します

世界恐慌とは

世界恐慌は、1929年にアメリカで発生した株式市場の大暴落をきっかけとして始まり、1930年代を通じて世界経済に甚大な影響を及ぼした経済危機です

その具体的な経過と影響について説明します

きっかけ:ブラック・サーズデー

1929年10月24日、ニューヨーク証券取引所で株価が突然暴落しました

この日は「ブラック・サーズデー」と呼ばれ、この暴落が世界恐慌の始まりとされています

株価の暴落は投資家に大きな恐怖を与え、その後も株価は下落し続けました

経済への影響

株価の大暴落は、銀行の破綻、企業の倒産、大量失業を引き起こしました

多くの人々が貯金を失い、生活に必要な物資を購入する能力を失いました

さらに、アメリカの経済危機は世界に波及し、国際貿易が減少し、世界中で失業率が上昇しました

金融制度への影響

世界恐慌は、金融システムの脆弱性を露呈しました

多くの銀行が貸し倒れに直面し、結果として閉鎖に追い込まれました

当時は現代のようにこうした事態に対する保護策もなかったため、一つの銀行の失敗が連鎖的な倒産を引き起こしました

このように世界恐慌は、経済史上最も深刻な危機の一つとして記録されており、経済政策や社会保障制度の設計において重要な教訓を提供しています

アメリカとドイツの対応

アメリカ:ニューディール政策

フランクリン・D・ルーズベルト大統領の改革と主な政策

1933年に大統領に就任したフランクリン・D・ルーズベルトは、深刻な経済危機と大量失業に対処するため、新しい政策パッケージであるニューディール政策を実施しました

主な政策

  • 金融改革

連邦預金保険公社(FDIC)の設立など、銀行システムの安定化を図り、預金者の信頼回復を目指しました

  • 雇用を生み出す

公共事業促進局、土地開発局などを通じて、インフラ整備や土地改良の公共事業を実施し、雇用を生み出しました

  • 経済の規制と支援

農業調整法などを制定し、価格の安定や労働者の権利保護を目指しました

ドイツ:アウトバーン建設と軍備拡張

アドルフ・ヒトラーとナチ党による主な政策

1933年に権力を掌握したアドルフ・ヒトラーとナチ党は、経済復興と失業問題の解決を約束しました

ドイツの対策は、軍事的野心と経済政策が密接に結びついていました

  • アウトバーン建設
    大規模な道路網の建設プロジェクトを通じて、雇用を創出し、経済活動を活性化させました
  • 軍備拡張
    再軍備宣言を通じて、軍事産業の発展を促し、間接的に雇用と経済成長を促進しました
  • 四カ年計画
    輸入依存度の低減、代替燃料の開発などを目指し、経済の自立を図りました

影響

ドイツの経済政策は短期的には失業率を大幅に減少させ、経済を回復させる効果がありました

しかし、これらの政策は軍事的拡張と密接に関連しており、最終的に第二次世界大戦を引き起こす一因となりました

アメリカとドイツの比較

アメリカもドイツも、経済の規制強化と社会福祉の充実に焦点を当てていたことは共通点といえるでしょう

一方、ドイツの場合は国内の経済活性化を目的としつつも、軍事的野心を持っていたことが大きな違いです

これらの政策は、それぞれの国の政治的、社会的文脈に根ざしており、その後の世界史に大きな影響を与えました

授業での発問

「道路を作ると、利益を得る会社はどこですか?」

この質問は、公共事業の経済的影響を深く理解するためのものです

道路建設には多種多様な材料が必要で、その供給を行う企業が利益を得ることになります

例えば、

  • セメント
  • ガードレール
  • 看板
  • 自動車
  • サービスエリアの運営

などがあげられます

この問いかけによって、生徒は公共事業が広い分野で経済効果を持つことが理解できるようになります

授業での発問詳細

1. 材料供給業者

  • 質問「道路建設に必要な材料を供給する企業はどのような利益を得ますか?」
  • 目的
    セメント、アスファルト、鉄鋼など、道路建設に必要な材料を供給する企業がどのようにして公共事業から利益を得るのかを想像させる

2. 関連サービス業

  • 質問「道路の建設と運用において、どのようなサービス業が利益を得る可能性がありますか?」
  • 目的
    サービスエリアの運営、保守・メンテナンス、物流・運輸業など、道路建設によって間接的に恩恵を受けるサービス業を議論する。

3. 経済全体への影響

  • 質問「公共事業が地域経済や国の経済に与える影響には、どのようなものがありますか?」
  • 目的
    公共事業が経済全体に及ぼす直接的および間接的な影響を理解し、経済成長への貢献について学ぶ

授業の発問の意義

このような発問を通じて、生徒は単に歴史的事実を学ぶだけでなく、経済活動がどのように社会全体に影響を及ぼすのかを理解することができます

公共事業がなぜ景気浮揚策として用いられるのか、そしてその具体的なメカニズムを学ぶことで、歴史の授業がより生き生きとし、現代の経済政策に対する理解も深まるでしょう

この記事が、ニューディール政策やアウトバーン建設といった公共事業の重要性を授業するときの参考になれば幸いです

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