河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
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畑152 / ひ弱に

2024年05月03日 | 菜園日誌

今年、チャレンジする野菜は、岡山の友人からもらってきた山わさび。
清流で栽培される「わさび(本わさび)」は、日本独特の食材だから英語でも「Wasabi」。
畑で栽培される「山わさび(西洋わさび)」は、フィンランド原産で英語名は「Horseradish」。
粉わさびやチューブのわさびは、ほとんど山わさびからつくられている。
山わさびは本わさびより1.5倍も辛い。
本わさびのような辛さの中に甘味はないが、舌がしびれるような刺激的な辛さが好みの人にはむいている。
寒さには強いので鉢植えにして外に置いていたら、春になって虫食いだらけ。
見るとアオムシがいっぱいついている。
調べると、キャベツや白菜と同じアブラナ科だった。
手で捕殺して、根を大きくするために露地植えにする。

もう一つのチャレンジは「おくら」。
なんとも日本語らしい名前だが、英語の「Okra」から名付けられた。
英語でよぶのは癪(しゃく)なので、我がよび名は「陸蓮根」。
明治になって日本にきたが、あの青臭くてネバネバで、表現できない味が嫌われて栽培されなかった。
それが栽培されるようになったのは太平洋戦争。
東南アジアの各地を転戦した日本人兵士たちが、飢えにあえぐ生活の中で生育旺盛なオクラに救われた。
自然にその味に親しんできた兵士たちは、帰国後、オクラを栽培して日本の風土に定着させる。
なんとも悲しい歴史をもつ陸蓮根だ。

毎年植えている陸蓮根なのだが、今年は五本植えにチャレンジする。
一箇所に五株を植える。
本やネットでは1~2本だが、株が立派になりすぎて、実が固くなるのが早い。
それに、撤去するのにノコギリで切らなければならないほどになる。
老体には辛くなった。
ひ弱に育てて柔らかいのを食べる。

実を言うと、キュウリ、ピーマン、シシトウなども二本植えにしている。
出荷するのなら立派な実にするために一本植えにするが、自分が食べるのだから立派なのはいらない。
少量でも柔らかいほうがいい。
それもこれも、自家採種で種がいっぱいあるから出来ることだ。
スーパーで売っているような立派な野菜より、ひ弱な野菜の方が美味しい。


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