薬屋のひとりごとの西都編に登場する玉葉妃の兄・玉鶯(ぎょくおう)。
都に呼ばれた父・玉袁(ぎょくえん)の代わりに当主代理となる人物ですが、中々厄介な性質を持っていました。
この記事ではそんな『玉鶯』について
- どんな人物?見た目や相関図(家系図)
- 最後どうなる?
などをネタバレ解説していきます!
玉鶯とはどんな人物?イラストも

名前 | 玉鶯(ぎょくおう) |
民からの 呼び名 | 鶯王 (劇の主人公。ばたばたと敵を倒す、昔の公子を原型にした話) |
年齢 | 40歳すぎ。 (若く見える) |
登場 | 初出:原作8巻 しっかり登場:原作10巻~ |
役職 | 西都(戌西州)当主代理 ・父・玉袁の代理 ・玉鶯の補佐を陸孫が担当 |
家族 | 父・玉袁とは血がつながっていない。 玉葉妃の異母長兄。 子供が四人いる。 (詳細は後程) |
野望 | 他国と戦争しようとする |

戌西州は外国と面することもあり、国で一番重要な地域です。
玉葉妃の故郷!
どんな人物?登場した経緯とその危うさ

玉鶯の名前が初めて名前が登場したのは、玉葉と同郷の侍女・白羽からでした。
「兄から手紙が来た」
それだけのことに温和な玉葉は強く警戒します。
玉鶯は20歳ほど下である異母妹の玉葉を、異国人めいた容貌を嫌悪してイジメていました。
それは玉葉が都(後宮)に入った後も続いています。
- 玉葉に侍女を送らない(補充させない)ようにしていた
- 玉葉に似た風貌の女の子を養女にして、後宮に送りこむ
しかし玉鶯は、やがて父親の代わりに西都(国で唯一外国と面する場所)を統治することになります。

異国人嫌ってて大丈夫か?という…
これは玉葉が皇后になり、その関係で現在の長である玉袁が中央(都)に呼ばれたからでした。
そしてこれは、実質西都の長の代替わり。
ですが玉袁は、「まだ息子に統治を任せるのは不安」と、都行きを了承する代わりに一つの要求を突きつけました。
それが変人軍師・羅漢の部下であった陸孫の引き抜き。
「陸孫を玉鶯の補佐としてつけたい」という、ピンポイントな依頼をかけたのです。
玉鶯は父親・玉袁と違い、強い野心を持つ人物。
時には壬氏に真珠の贈り物をしたり……(賄賂)
演劇めいた展開を作り、民を味方につけて戦争をたきつけたり……
玉袁を尊敬していながらも、玉袁が反対しそうな行動を起こしたりしています。
死亡した?ネタバレ注意

ここからはそんな玉鶯が死亡する経緯について解説します。

薬屋至上一番驚いた展開でした…
戌の一族を滅ぼした過去

玉鶯には、過去…17年前に一つの大変なやらかしがありました。
それが当時戌西州を統治していた女系の一族『戌の一族』を滅ぼしたこと。
(勿論玉袁に許可をとらず、勝手にです)
もう少し具体的に言うと、
- 利己的な理由で
- 正義を振りかざして、捏造で中央からの勅命を取り付け
- 一族を殺害
しました。
ここで殺されたのが、陸孫の母や姉です。
ちなみにこれには、捏造の訴えを見抜けなかった中央にも原因がありました。
「女帝が痴呆がある状態で政治をしていた」ということで……
激怒した現帝が女帝と言い争っていた…という話も語られています。
なぜ戌の一族を滅ぼしたのか?

ではなぜ玉鶯は、戌の一族を滅ぼそうと思ったのか?
その理由は、父への憧れと自分の出生からくる劣等感です。
玉鶯は母が元奴隷であると知り、自分が実は玉袁ではなく砂欧人の子だと気づいたのです。
これが
- 母をいたぶった砂欧男を罰したい
- 自分が玉袁の血を継いでいない➡証拠隠滅したい
という戦争願望に繋がるわけですが……
戌の一族の件は、そこに
「陸孫を玉袁の本当の子だと勘違いした」
という理由も追加されました。
玉袁は子を成せない体質。
故に何人子供がいるようにみせかけようが、血のつながりがある子供は一人もいません。
しかし玉鶯はそれを知りませんでした。
だからこそ陸孫を「優秀だから」と欲しがった玉袁を見て、勘違いを起こしたのです。
「戌の一族の子が皇族の血を継いでいると豪語している」
「戌の一族が不正を行っている(石炭の産出量を誤魔化している)」
という嘘と真実を中央に密告した玉鶯。
(※但し石炭の件は半分黙認されていました)
そして陸孫の恰好をした陸孫の姉や、他の戌の一族の女たちを、正義の名の元に殺害しました。
陸孫が行李(入れ物)の中で見ているとも知らずに……
殺害された玉鶯

戌の一族の件はしっかり玉袁から絞られた玉鶯。
しかしまたしてもやらかそうとしたのが今回でした。
玉鶯は
- 蝗害での混乱(飛蝗は外国からやってきた)
- 砂欧の巫女関連のいざこざ
を理由にして羅漢の協力の元で戦を始めようとしたのです。
しかし息子がまたしても馬鹿をしないよう、ストッパー役として呼び寄せられていたのが陸孫でした。
西都を守っていた母や姉の意志を継ぐこと、そして仇を討つことを望んでいた陸孫。
そこにお膳立てされたような状況(玉鶯が農民を刺殺した状況)が現れ……
陸孫は涙を流しながら、玉鶯を討ちます。
その場所は、かつて玉鶯が陸孫の母・姉を殺害した場所でした。
お膳立てされた状況とは?

お膳立てされた状況は、なんと雀さんが作ったものでした。
玉鶯の元にやってきた「農民」は「拓跋」という名前で、玉鶯の実の兄(異母兄弟)でした。
戦を止めさせるため、兄弟の証拠である戸籍表を持ってきた拓跋。
これには
- 玉鶯の本当の出生と名前
- 玉葉の本当の出生
が書かれており、玉葉の本当の出生を消す目的で拓跋をマークしていたのが、皇族諜報『巳の一族』である雀さんでした。

おそらく拓跋か玉鶯、戸籍表を所持している方を殺害する予定だったんでしょうね…
しかし陸孫が殺害に走ったため、手を汚さずに戸籍表を回収できた雀さん。
さらに場にやってきた軍師・羅漢が陸孫を庇ったため、陸孫はおとがめなしとなります。
玉鶯は表向き、農民に刺殺された悲劇のヒーローとなりました。
跡継ぎは誰?

玉鶯が死亡した後の、跡継ぎ(西都の長)は誰なのか?

玉鶯は超スピード引退となりましたね…
結論から言うと、玉鶯の息子・鴟梟(シキョウ)です。
ここが決まるにも色々あり、壬氏や陸孫の名前もあがりました……。
玉鶯の子供側家系図

玉鶯の子供は四人。
そして妻が外国で浮気して帰ってきましたが…
ここはバレていないらしく、跡継ぎ問題には関係ないので一旦おいておきます。
その事情が気になる方はこちら🔻
跡継ぎとなったのは長男・鴟梟(シキョウ)です。
しかし戦略面も考えていた玉袁と違い、鴟梟はあくまで「表の顔として」になります。
裏方は、玉鶯にかなりの仕事を押し付けられていた陸孫が引き続きこなすことになりました。
長男・シキョウとは?

玉鶯は素で武将っぽいカリスマ性のある長男・鴟梟にのみ、後継者教育を施していました。
(他の男児は明らかに文官タイプ)
しかし登場時ドラ息子・放蕩息子的な立ち回りをしていた鴟梟。
これに弟である虎狼が「西都の長は月の君(壬氏)のほうがいい!」と考えて行動を起こした結果……
兄・鴟梟を殺そうとし、それに猫猫や小紅(シャオホン)が巻き込まれて盗賊に囚われる…という大事になりました。
鴟梟は弟のやらかしと自分の中途半端さへの責任を取り、落としどころに従ったという感じで長になります。
そして恨みを晴らして自暴自棄になっている陸孫にしごかれながら、長の仕事をこなしています。
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まとめ
以上、玉葉妃の兄・玉鶯についての解説でした!
中々に悪役として魅力的で、特に書籍版のほうの心情描写で好きになりかけました。

最後に玉鶯関連人物の記事をまとめておきます。
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