![](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_640,h_427/https://fudosan-reform.jp/wp-content/uploads/2025/01/23893122_s.jpg)
「網入りガラス」は、ガラスの内部に金属製のワイヤー(網)が挟み込まれた特殊なガラスです。
主に安全性や防火性を目的として設置されることが多く、基本的には割れにくい性質を持つため、建築物や施設の窓やドアに利用されています。
網入りガラスの特徴
金属ワイヤー内蔵
ガラス内部に金属製のワイヤーが格子状に埋め込まれています。
高い耐火性
火災時にガラスが割れても、ワイヤーが破片を支え、炎や煙の広がりを防ぎます。
割れにくさ
衝撃で割れた場合でも、破片がワイヤーに留まるため、飛散を防止します。
視認性
ワイヤーが格子状に見えるため、普通のガラスとは異なる外観をしています。
網入りガラスの用途
防火設備
火災時の安全確保のため、防火扉や窓に使用。
例
学校や病院、商業施設の避難通路。
安全性を重視する場所
割れた際の飛散を防ぐため、危険が予想される場所で利用。
例
工場や倉庫、幼稚園などの窓。
防犯目的
ワイヤーが内蔵されているため、普通のガラスよりも割れにくく、防犯性が高い。
例
住宅やマンションの窓。
網入りガラスの種類
透明網入りガラス
ガラスが透明で、中に埋め込まれたワイヤーがそのまま見えるタイプ。
用途
視界を確保したい場所。
型板網入りガラス
ガラス表面が型板加工(凹凸模様)されており、曇りガラスのような見た目。
用途
プライバシーを重視する場所。
熱線反射網入りガラス
熱線を反射するコーティングが施されたタイプ。
用途
日差しが強い場所での遮熱対策。
網入りガラスのメリット
安全性が高い
衝撃で割れても破片が飛散しにくいため、怪我のリスクが低減。
防火性能
火災時に割れてもワイヤーが破片を支えるため、炎の拡大を抑制。
防犯性
普通のガラスよりも破壊が難しく、防犯効果がある。
多用途
防火、防犯、プライバシー保護といった多様な目的に対応可能。
網入りガラスのデメリット
見た目の制限
ワイヤーが内部に見えるため、デザイン性は普通のガラスに劣ります。
重さ
ワイヤーが内蔵されているため、普通のガラスよりも重量があります。
価格が高い
ワイヤーや加工技術が必要なため、通常のガラスよりもコストが高いです。
熱割れのリスク
網入りガラスは熱膨張に弱く、急激な温度変化で割れる場合があります。
ヒント
実際によく割れるというかヒビが入ります。賃貸マンションでは火災保険で修理対応してもらえます。
「火災保険」は、主として火災による被害を補償するための保険です。火災を原因とした家屋や家財の損害に対する補償を提供するほか、火災以外の災害にも対応する場合があります。住宅や店舗など、所有している物件を守るためにも大切な保険です。[…]
網入りガラスの設置時の注意点
設置場所の選定
防火性能が求められる場所や衝撃が想定される場所に適しています。
温度差に注意
熱割れを防ぐため、直射日光が強く当たる場所では、日除けやカーテンを使用する。
メンテナンス
ワイヤー部分のサビや劣化を防ぐため、定期的な点検が必要。
規格に合った製品を選ぶ
日本工業規格(JIS)や防火性能基準を満たした製品を選ぶことが重要です。
網入りガラスに関する豆知識
防火ガラスとしての認識
日本の建築基準法では、防火設備として網入りガラスが採用されることが多いです。
視界の歪み
ワイヤーが内部にあるため、ガラスを通した視界にわずかな歪みが生じる場合があります。
熱割れ防止の工夫
熱線反射コーティングや遮熱フィルムを併用することで、熱割れのリスクを軽減できます。
環境配慮型製品
近年ではリサイクル可能な素材を使った網入りガラスも開発されています。
代替製品の登場
網入りガラスに代わる「強化ガラス」や「耐火ガラス」が普及しつつありますが、コスト面では網入りガラスが優位です。
網入りガラスが適している場所
- 防火が求められる場所
学校、病院、公共施設の避難通路。 - 安全性が必要な場所
工場、倉庫、幼稚園。 - 防犯性が求められる場所
住宅や商業施設の窓やドア。
「網入りガラス」に関するまとめ
網入りガラスは、安全性と防火性能を兼ね備えた特殊なガラスで、幅広い用途に活用されています。
火災時の飛散防止や防犯対策に優れ、公共施設や住宅、商業施設などで重要な役割を果たします。
設置場所や目的に応じた種類を選び、適切なメンテナンスを行うことで、長期間にわたりその性能を発揮できます。網入りガラスの特性を理解し、安心で快適な空間作りに役立てましょう。