中国の学生や保護者の間で関心を集めているのが、新学期における奨学金制度の変更についてです。
特に注目されているのは、大学院生や高等学校、専門学校の助成金がどのように変わるのかという点です。
『人民日報』によると、教育部の担当者がこの問題に関して詳細なインタビューを受け、政策の変更点とその背景について説明しています。
まず、大学院生の学業奨学金についてですが、近年、社会経済の発展と共に大学院生の数が増加し、その支援策が見直されました。
具体的には、2025年から、中央の高等教育機関における大学院生の奨学金の支給額が引き上げられます。例えば、修士課程の学生には年間8000元(約16万円、1元=20円)が支給されていましたが、これが1万元(約20万円)に増額される予定です。
また、博士課程の学生の奨学金も年間1万元(約20万円)から1.2万元(約24万円)に引き上げられます。この変更は2025年の春学期から適用される予定です。
さらに、大学院生に対する国家奨学金の対象も大幅に増えます。従来の年間4万5000名の支給人数が、2024年秋学期からは9万人に増え、そのうち修士課程が7万人、博士課程が2万人となります。この増加により、より多くの学生が支援を受けることができるようになるとしています。
一方、高等学校や中等職業学校への助成も見直されました。普通高校では平均年間助成額が2000元(約4万円)から2300元(約4万6000円)に増額され、地域によって1200〜3500元の間で調整できます。
中等職業学校に通う学生への支援も強化されて、例えば、以前2年生までしかもらえない助成金は3年生までもらえるようになりました。
特に、農業専門以外の貧困家庭の学生への支援が広がり、地域による差別化も進んでいます。これにより、より多くの学生が経済的な支援を受け、学びやすい環境が整備されることを期待されています。
政策を実施する上で、政府は各地方の資金の確保と監視を強化するとともに、教育機関や学生に対してしっかりとしたガイダンスとトレーニングを行うとしています。