リスナーが気をつけることはいろいろあるかと思いますが

リスナーをしている時に、リスナー自身のフォーカシング体験が起きた時のことについて書いてみたいと思います。

 

 

 

リスナーは何に注目しているか

フォーカシングでリスナーがフォーカサーの話を聴いているとき

リスナーは次の3つのことに注目しています。

 

 

1つは、フォーカサーが語りながらどんな気持ちでいるか、どんな感じを感じているかに注目します。

2つには「いつ、だれが、どこで、何を、どのように」という内容よりも、それがどのような文脈で語られているのか、に注目しています。

 

 

例えば、フォーカサーが親と子の間の日常のやり取りを語っていたとして

大学生の子供が親とのやり取りについて語っているのと

50代になった子供が老いてきた親とのやり取りについて語っているのでは

その文脈は随分と異なるものになるでしょう。

 

 

3つには、自分の中にどんな感じが起こってくるか、どんな考えが浮かんできたり閃いたりするか、ということです。

 

 

そして、この3つをモニターし続けます。

 

 

 

リスナーが自分自身をモニターする

私たちは誰でもそうですが、人の話を聞きながらその話を自分自身と交差させます。ごく自然に。

人の話を聞きながら、自分と重ね合わせて共感したり、疑問を持ったり、嫌な体験が思い出されたり、これまで気づかなかったことに気づいたりします。

自分の内的体験が進んでいる状態です。

 

 

フォーカシングのリスナーをしていても、こういうことは起こります。

 

 

この時注意したいのは

自分の中に起こっているものがフォーカサーとは関係しない自分の内的体験なのか、リスナーとしての体験、つまり、フォーカサーの体験をでモニターしていて、ここが大事だと感じたり、ここでこの質問が必要だと浮かんできたりという、リスナーとしての体験なのかということです。

 

 

 

リスナーとしてのプレゼンス

今起きているものが

リスナーとしてではなく、自分自身の内的体験だとしたら

それが自分自身に起きていることだと気づいていることが必要です。

なぜなら、それはあなたの体験で、あなたがフォーカサーになってしまう危険があるから。

 

 

「ああ、これは私の体験だね。私は今、これに気づいた。」と分かっているだけで大丈夫。そして、リスニングに集中しましょう。フォーカサーがプロセスを進めていけるように。