夜の運転が怖い…もしかして乱視?放置すると悪化することも?気になる症状・原因・治療法を解説

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「夜、車の運転中に、対向車のライトがぼやけて、標識が見えにくい。」
「パソコン作業をしていると、目が疲れやすく、頭痛や肩こりがひどい。」
「子どもの視力が悪く、もしかして乱視かもと心配している。」

もしかしたら、それは乱視かもしれません。

乱視は、角膜や水晶体の歪みによって、ピントが合わなくなる状態です。

軽度の場合は自覚症状がないこともありますが、放置すると視力低下や眼精疲労につながることもあります。

この記事では、乱視の原因、症状、治療法について、看護師の視点から詳しく解説します。

乱視とは:角膜や水晶体の歪みによってピントが合わなくなる状態

乱視は、角膜や水晶体の表面がラグビーボールのように歪んでいるため、光が一点に集まらず、網膜上に正確な像が結ばれない状態です。

そのため、ものがぼやけて見えたり、二重に見えたりします。

乱視は、近視や遠視と合併することもあります。

乱視の症状:ものがぼやける、二重に見える、目が疲れやすいなど

乱視の主な症状は、以下の通りです。

  • ものがぼやけて見える:
    • 夜、車の運転中に、対向車のライトがぼやけて、標識が見えにくい。
    • テレビや映画の字幕がぼやけて、読みづらい。
    • 黒板やホワイトボードの文字がぼやけて、見えにくい。
  • ものが二重に見える:
    • ものが重なって見える。
    • 光がにじんで見える。
  • 目が疲れやすい:
    • パソコン作業や読書をしていると、目が疲れやすい。
    • 目がかすむ、しょぼしょぼする。
    • 目が痛い、充血する。
  • 頭痛や肩こりがひどい:
    • 目が疲れると、頭痛や肩こりがひどくなる。
    • 首や肩が凝る。
  • 集中力が続かない:
    • 視界がぼやけるため、集中力が続かない。
    • 勉強や仕事の効率が低下する。
  • その他:
    • めまい
    • 吐き気

これらの症状は、乱視の程度や種類によって異なります。

また、子どもの場合は、視力の発達に影響を与えることもあります。

乱視の原因:先天的なものと後天的なものがある

乱視の主な原因は、以下の通りです。

  • 先天的なもの:
    • 角膜や水晶体の形状が生まれつき歪んでいる
    • 遺伝的な要因
    • 生まれつきの角膜や水晶体の形状異常
  • 後天的なもの:
    • 角膜の病気や外傷:円錐角膜、角膜変性、角膜外傷など
    • 手術後の影響:白内障手術、角膜移植手術など
    • 加齢による水晶体の変化:白内障など

乱視は、正乱視と不正乱視に分けられます。

  • 正乱視:角膜や水晶体の歪みが規則的なもの
    • 軸性乱視:角膜や水晶体のカーブが一定方向に歪んでいる
    • 斜乱視:角膜や水晶体のカーブが斜めに歪んでいる
  • 不正乱視:角膜の表面がデコボコしているなど、歪みが不規則なもの
    • 円錐角膜:角膜が円錐状に突出する病気
    • 角膜変性:角膜の構造が変化する病気
    • 角膜外傷:角膜に傷がついた状態

また、乱視は、角膜乱視と水晶体乱視にも分けられます。

  • 角膜乱視:角膜の歪みが原因
  • 水晶体乱視:水晶体の歪みが原因

乱視の治療法:眼鏡、コンタクトレンズ、手術など

乱視の主な治療法は、以下の通りです。

  • 眼鏡:
    • 乱視用のレンズ(円柱レンズ)で屈折を矯正します。
    • 正乱視の矯正に適しています。
    • 乱視の度数や軸に合わせて、適切なレンズを選ぶ必要があります。
  • コンタクトレンズ:
    • ハードコンタクトレンズや乱視用ソフトコンタクトレンズで矯正します。
    • 不正乱視の矯正にも適しています。
    • ハードコンタクトレンズは、不正乱視や強度乱視の矯正に適しています。
    • 乱視用ソフトコンタクトレンズは、装用感が良く、スポーツをする人にも適しています。
    • 乱視用コンタクトレンズの種類:
      • トーリックレンズ:乱視軸に合わせてレンズの厚みを変えることで、乱視を矯正します。
      • RGPレンズ(ハードコンタクトレンズ):角膜の形状に合わせて作製されるため、不正乱視や強度乱視の矯正に適しています。
      • ハイブリッドレンズ:ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの長所を組み合わせたレンズです。
    • コンタクトレンズのメリット:
      • 視野が広く、見え方が自然です。
      • スポーツをする時や、眼鏡が邪魔になる時に便利です。
    • コンタクトレンズのデメリット:
      • 眼の乾燥や異物感を感じることがあります。
      • 眼の病気のリスクが高まることがあります。
      • ケアが必要なため、手間がかかります。
  • 手術:
    • レーシックや角膜移植などの手術で角膜の形状を矯正します。
    • コンタクトレンズが使用できない場合や、強い乱視の矯正に適しています。
    • レーシック:レーザーで角膜の表面を削り、形状を矯正します。
    • 角膜移植:角膜の病気や外傷で角膜が濁っている場合、健康な角膜を移植します。
    • 手術のメリット:
      • 裸眼で生活できるようになります。
      • コンタクトレンズや眼鏡の煩わしさから解放されます。
    • 手術のデメリット:
      • 手術のリスクや合併症があります。
      • 費用が高額です。
      • 手術後、ドライアイやハロー・グレア現象が起こることがあります。

治療法は、乱視の種類や程度、年齢などによって異なります。

乱視に関するQ&A

Q:乱視は、放置するとどうなりますか?

A:乱視を放置すると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 視力低下:乱視が進行すると、視力が低下することがあります。
  • 眼精疲労:ピントを合わせるために、眼に負担がかかり、眼精疲労がひどくなることがあります。
  • 頭痛や肩こり:眼精疲労から、頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。
  • 集中力低下:視界がぼやけるため、集中力が続かず、学習や仕事の効率が低下することがあります。
  • 斜視や弱視:子どもの場合、乱視を放置すると、斜視や弱視になることがあります。

乱視が疑われる場合は、早めに眼科を受診しましょう。

Q:乱視は、治りますか?

A:乱視は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正することができます。
しかし、角膜や水晶体の形状が原因である場合、完全に治すことは難しいです。
手術で矯正することも可能ですが、リスクや費用を考慮する必要があります。

Q:乱視用のコンタクトレンズは、普通のコンタクトレンズと何が違うのですか?

A:乱視用のコンタクトレンズは、乱視軸に合わせてレンズの厚みを変えることで、乱視を矯正します。
そのため、普通のコンタクトレンズよりも構造が複雑で、価格も高くなる傾向があります。

Q:乱視の手術は、どのような人が受けられますか?

A:乱視の手術は、以下のような条件を満たす人が受けられます。

  • 18歳以上
  • 乱視が安定している
  • 角膜に十分な厚みがある
  • 重大な眼の病気がない

手術の適応については、眼科医にご相談ください。

Q:乱視の人は、運転免許を取得できますか?

A:乱視の程度によっては、運転免許の取得や更新が制限される場合があります。
視力検査で必要な視力が出ない場合は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正する必要があります。
詳しくは、運転免許センターにお問い合わせください。

Q:子どもの乱視は、成長とともに治りますか?

A:子どもの乱視は、成長とともに軽くなることもありますが、完全に治ることは少ないです。
子どもの視力の発達は、6歳頃までにほぼ完成すると言われています。
そのため、早期に発見し、適切な治療を行うことが大切です。

Q:乱視の人は、どのようなスポーツに向いていますか?

A:乱視の人は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正すれば、ほとんどのスポーツを楽しむことができます。
しかし、水泳や格闘技など、コンタクトレンズが外れやすいスポーツは、注意が必要です。
眼鏡がずれにくいスポーツ用眼鏡もありますので、眼科医にご相談ください。

Q:乱視の人は、パソコン作業をする際に注意することはありますか?

A:乱視の人は、パソコン作業を長時間続けると、眼精疲労を感じやすくなります。
以下のことに注意して、眼の負担を軽減しましょう。

  • 1時間に1回、10分程度休憩する
  • 画面との距離を40cm以上離す
  • 画面の明るさを調整する
  • ブルーライトカット眼鏡を使用する

Q:乱視の人は、老眼になりやすいですか?

A:乱視の人は、老眼になりやすいという医学的な根拠はありません。
しかし、乱視と老眼が合併すると、より見えにくさを感じることがあります。
40歳を過ぎたら、定期的に眼科を受診し、老眼の検査も受けましょう。

看護師として伝えたいこと:乱視は早期発見・早期治療が大切です

乱視は、放置すると視力低下や眼精疲労につながることがあります。

気になる症状があれば、早めに眼科を受診しましょう。

乱視と向き合い、快適な視界を取り戻しましょう。

出典

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