メリーさんの羊
メリーさんの羊 アメリカ民謡の「メリーさんの羊」の階名付き楽譜です。 「ロンドン橋」と同じくたった4小節で完結する短い曲ですが、練習には良いと思います。 教育芸術社の教科書では3年生の器楽教材として、リコーダーの二重奏に編曲されたものが令和6年度から掲載されました。4拍子と3拍子の2種類が掲載されていますが、拍子だけでなく音の重なり方も異なっています。その2種類を階名唱動画にしたものをYou Tubeに挙げましたので、よければ以下も参考にしてください。 教科書では器楽曲として扱われているため、どうしても固定ドで運指の指示をする場合もあると思います(私の現場にいた人間ですのでそれはわかります)。ただ、運指と音名を対応させる意図であればそれで歌う必要はないでしょう。教科書でも「それぞれのパートを『ラ』や『ラン』で歌ったりしましょう」と、旋律の把握のための歌唱活動では固定ド唱は求めていません。これは同教科書の他のページの「あの雲のように」や「きれいなソラシ」でも同様です。同じ3年生のリコーダー教材曲として教育出版の「マジカルシラソ」でも「せんりつを『トゥ』や『ル』で歌って…」という記述があります。固定ド唱は階名の「ドレミ」を「ファソラ」や「ソラシ」と歌うため、正しい階名唱を困難にするデメリットがあるため、それを避けているようにも考えられます。こうしたことは音楽科の教員であれば知っておくべきことと思います。 また、仮に運指の指示に固定ドを使ったとしても、階名を教えてはいけないということはないはずです。演奏した音を聞いて「ミーーレドーレ―ミーミーミー」と聞こえる人は頭の中でそう歌いながら演奏しても良いことは伝えるべきだと思います。階名唱法を知らなくても感覚的に階名が合う人にとってそれは貴重な拠り所になります。現場で指導して、固定ドで問題ないように見えても、階名唱を知れば「そっちの方がいい」と思う子がいてもおかしくありません。「階名で歌うとこうなる」という例を示すだけでもとても有益な指導です。そうした積み重ねが「子供の可能性を閉ざさない指導」になると思います。
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