要点
・OpenSeaが新プラットフォーム「OS2」を発表：UIを刷新し、新しい「経験値ポイント（XP）」システムを導入。
・現在はプライベートベータ版：Gemesis NFT保有者に優先アクセスを提供。他のユーザーはウェイティングリストに登録中。
OS2プラットフォームとは？
OpenSeaが「OpenSea 2.0（OS2）」として発表した新プラットフォームでは、より使いやすいデザインのユーザーインターフェース（UI）が採用され、新たに「経験値ポイント（XP）」システムが導入されました。
このシステムは、ユーザーの活動を促進するためのもので、ポイントを貯めることで何らかの報酬が得られる可能性があるとされています。
ただし、現時点では具体的な報酬内容については明らかにされていません。
優先アクセスの仕組み
OS2は現在プライベートベータ版として提供されており、Gemesis NFT保有者には無料で優先アクセスが付与されています。他のユーザーはウェイティングリストで順番待ちとなっています。
2023年、OpenSeaは買収したNFTプラットフォーム「Gem」（現在のOpenSea Pro）の利用者に対し、「Gemesis NFT」をエアドロップで配布しました。
2024年11月には、OpenSeaが49,785のGemesis NFTを保有するウォレットをブロックチェーン上でスナップショットとして記録し、これらのウォレットがOS2の早期アクセス権を持つと発表しています。
経験値ポイント（XP）システム
OS2の目玉機能であるXPシステムは、ユーザーが以下のような活動を通じてポイントを獲得できる仕組みです：
・NFTの出品
・コレクションに対するオファー
・Discordを通じた開発者へのフィードバック（ベータテストの一環）
このようなシステムは、競合プラットフォーム「Blur」が以前から採用していた戦略に類似しています。Blurはユーザーエンゲージメントを促すために独自のポイントシステムを展開しており、OpenSeaもこれに追随した形となります。
背景と市場シェアの変化
OpenSeaは2022年にはNFTマーケット全体の90%以上の取引量を占めていましたが、現在では33%まで減少しています。特に2023年半ば以降、Blurが月間取引量でOpenSeaを上回るようになりました。
例えば、2025年1月だけでもBlurはEthereum上で3億1700万ドル以上の取引量を記録し、OpenSeaの1億5200万ドルを大きく上回っています（The Blockのデータによる）。
こうした競争激化の中、OpenSeaは2024年11月に従業員の半数をレイオフし、CEOがOS2プラットフォームへの戦略的シフトを強調しました。
まとめ
OpenSeaのOS2プラットフォームは、新機能であるXPシステムとGemesis NFT保有者向けの優先アクセスを武器に、NFT市場での巻き返しを図っています。一方で、Blurの勢いが続く中で、今後の競争がどう展開していくのか注目されます。
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