ナウマン象と温泉で巡る十勝の雪とグルメ旅:歴史と自然の調和【北海道】

道の駅 忠類〜忠類ナウマン象記念館〜ナウマン温泉〜帯広市内~わ~るど

グルメから温泉から古代歴史まで幕別町の忠類を楽しみ尽くす旅

2025年冬の北海道車中泊の旅(Part10)
4日目:2025/01/13

雪景色に包まれる十勝の朝

小雪がちらつき車には薄く雪が積もっていた

ダイハツ ハイゼットカーゴには薄く雪が積もっていた。

2025年1月13日(月)、7時45分に起床すると、小雪がちらつき車には薄く雪が積もっていた。8時5分、ローソンでメガホットコーヒーを購入し、水筒に入れて保温。これが最近の旅のお供として定番になりつつある。

ローソンのメガホットコーヒー500ml

ローソンのメガホットコーヒー500ml

マイボトル

マイボトルとささくれた親指

帯広広尾道を走りながら向かったのは忠類インターチェンジ。更別辺りから畑が一面の銀世界に変わり、東側の芝生がなぜか緑を残している不思議な景色が広がる。

ナウマン象記念館で古代ロマンに触れる

雪景色の中ナウマン象を見ながら仕事をしようとしたが寒すぎて無理

雪景色の中ナウマン象の生体復元模型を見ながら仕事をしようとしたが寒くて断念。

9時45分、忠類町に到着し、ナウマン象記念館の前で愛車とナウマン象の生体復元模型を背景に撮影を楽しむ。

ナウマン象親子の生体復元模型

表情豊かなナウマン象親子の生体復元模型

記念館の建物前では、ナウマン象の鳴き声を録音できたという小さなラッキーがあった。

象の鳴き声については、午前9時、10時、11時、12時、13時、14時、15時、16時の定時前後に3回鳴くと書かれていた。

学芸員の熱意に引き込まれる!54年ぶりに再発見されたナウマン象の化石

54年ぶり!忠類ナウマン象化石の再発見

54年ぶり!忠類ナウマン象化石の再発見

10時40分、JAF割引で入場料200円のナウマン象記念館に入館。ここで、ちょっとした歴史的な瞬間に立ち会うことになったのだ。

なんと忠類ナウマン象の化石が54年ぶりに再発見されたのだという。どうやら頭骨片の化石が新たに見つかったらしい。しかも、展示はこの日限りということで、私は運よくその瞬間を目撃することになったわけだ。

昨年、2024年8月に忠類に来たときは静かなものだったが、その2か月後に世紀の再発見があったというわけだ。

館内に足を踏み入れるやいなや、学芸員の方がススーっと寄ってきて、まるで自分の発見を語るかのように、物静かだが、熱心に化石の説明をしてくれるではないか。

私なりに化石の話を要約すると、再発見された頭骨片には、含気骨という部位があり、そこには薄い骨梁と無数の空洞が広がっている。骨梁が外板骨や内板骨と接する部分に、まるでキノコや瓢箪(ひょうたん)のような形態をしている部分が見つかり、それがナウマン象だという決め手になったそう。理由は現代のゾウも同じような構造をもっているから、、、だったかな。

まさに、「この化石を見逃す手はない!」という感じで、目を輝かせながらその詳細を語ってくれるのである。最初のうちは、あまりの熱気に少し驚いたが、段々とその情熱に引き込まれていった。

新たに発見した忠類ナウマン象の頭骨片

新たに発見した忠類ナウマン象の頭骨片。この展示もこの日までとのことで、見れてラッキー!

再発見された化石を見ることができたのは、まさにラッキーだった。さらに、この化石が新たに発見されたことを、熱心な学芸員の方が目を輝かせて教えてくれたことは、非常にありがたく有意義な時間となった。
※結局3時間超、ナウマン象記念館に滞在することになる。

動物園の人気者ナナと忠類の化石のロマン—時を超えて繋がる奇跡の物語

かつて、おびひろ動物園で多くの人々に愛された象、ナナの骨格についても、学芸員の方から興味深い話を聞いた。

ナナは2020年3月、静かに天国へ旅立ったが、その後も動物園のために重要な役目を果たしてくれた。

ナナが亡くなった際、病理解剖の一環として頭骨の一部が切り取られ、動物たちの健康管理に役立つ貴重なデータが残されたのだ。

このナナの頭骨が、まさに今回発見された忠類ナウマン象の化石同定の決め手になったというから、驚きと感動を禁じ得ない。

1970年は忠類ナウマン象の大発掘が行われた年です。実は、ナナがまだ仔象であったこの年に、「ナウマン象の墓参り」のため忠類(当時は忠類村)を訪れてくれました。 このように忠類に縁のあるナナ(の頭骨)が、今回発見した化石の同定の決め手となったことはとても感慨深いことであり、忠類の地域紙を語る上でナナは昔と今をつなぐ特別な存在となりました。

1970年に仔象の時に忠類を訪れたナナ

1970年は忠類ナウマン象の大発掘が行われた年です。
実は、ナナがまだ仔象であったこの年に、「ナウマン象の墓参り」のため忠類(当時は忠類村)を訪れてくれました。
このように忠類に縁のあるナナ(の頭骨)が、今回発見した化石の同定の決め手となったことはとても感慨深いことであり、忠類の地域紙を語る上でナナは昔と今をつなぐ特別な存在となりました。

ナナがまだ仔象だった1970年、忠類で行われたナウマン象の大発掘の年に、ナナも「ナウマン象の墓参り」のため忠類を訪れていたという事実に、私は思わず胸が熱くなった。

ナナの頭骨が今回の発見に結びついたということは、ただの偶然ではなく、何か深い縁があるように感じられてならない。忠類とナナ、そしてナウマン象の化石が織りなす物語。まさに昔と今を繋ぐ特別な存在だ。ああ、忠類ええとこやん!

先日、おびひろ動物園を訪れたばかりの私はナナに対する思いがさらに深まった。ナナのことを好きにならざるを得なかった。彼女が私たちに残してくれたものは、ただの骨ではなく、時を超えて響く命の響きのようなものだったからだ。

特別編「ナナが遺してくれたもの~共に歩んだ56年~」
(十勝毎日新聞電子版)

ナナの頭骨(所蔵 おびひろ動物園)

ナナの頭骨(所蔵 おびひろ動物園)

ナナの頭骨(所蔵 おびひろ動物園)
おびひろ動物園にいたメスのアジアゾウナナの頭骨です。頭の骨を真上から見ている(顔が天井を向いている)状態で大きな鼻の穴(骨鼻口)と、その向こうにはキバが生える骨が見えます。ナナは2020年(令和2年)3月に天国へ旅立った後、病理解剖の一環(死んだ原因を調べることでほかのゾウや動物の健康管理に役立てる重要な作業)で頭骨の一部を切り取りました。こうしてナナは死んだ後も大切なデータを残してくれました。
(説明分引用)
Van
Van
内部が観察できる、貴重なナナの頭骨は、今回発見した忠類ナウマン象化石の同定の決め手になったんだ
ナウマン象の模型

ナウマン象の模型

化石掘り体験

化石掘り体験

3時間半の滞在中、若いカップルや家族連れ、年配のグループといった多彩な来館者の姿が印象的だった。

再発見記念としてナウマン象記念館の来場者には、道の駅でコーヒーが1杯無料で提供されるサービスがあったのでカフェオレをいただく。入場料が200円木対してカフェオレが250円だったので、なんだか申し訳ない気持ちに。

忠類の天に続く道からナウマン温泉へ

14時26分、道の駅を後にして丸山展望台を目指すが、冬期間は非除雪区間で断念。その後、シーニックカフェちゅうるいを目指すも同じく通行不可。

非除雪区間のため通行できません

非除雪区間のため通行できませんでした。

天に続く道のようだ

天に続く道のようだ。※右にあった電信柱は消しゴムマジックで消しました。

しかし、道中で見た一本道の景色は、まるで「天に続く道」のようで、心が洗われるような気持ちになる。

忠類ナウマン温泉のち十勝スイーツを満喫

十勝ナウマン温泉ホテルアルコ

十勝ナウマン温泉ホテルアルコ

大谷翔平のパネル

幕別町応援大使 大谷翔平のパネル

入口のソファ

入口のソファには竹中義雄氏の絵画が飾られてる。

忠類ばあちゃんたちの羊ごっこです

忠類ばあちゃんたちの羊ごっこ?何でしょうか?

ナウマンゾウ化石再発見ホテルコロナおまんと化石発掘記念企画一月11日12日13日入浴半額

ナウマン象化石再発見。ホテルアルコナウマン象化石発掘記念企画1月月11・12・13日入浴半額

14時54分、ナウマン温泉に到着。記念企画で半額の300円で入場。15時から湯船に浸かり、冷えた体をじっくり温める。

この温泉では、露天風呂から飛行機が低空で飛ぶ様子を見られる時間帯があり、訪れた人々の間では「超ラッキーな瞬間」として知られている。着陸の約20分前にパルコの上空を通過するタイミングがポイントだ。12時35分、13時30分、14時30分、18時10分、19時がその見どころの時間帯らしい。入口に書いててほしかった。そしたら、もっと早く来たのに、、、。

湯船、ジャグジー、サウナ、水風呂、さらに2種類の露天風呂が揃っており、それぞれが違う楽しさを提供してくれる。サウナは8人でいっぱいになるスペースで、マットを敷いても出る際は備え付けのタオルで清掃するルールがしっかりと守られている。ロウリュは自由にできるとのこと。

露天風呂には「大地の湯」ともう一つの湯があり、大地の湯は源泉そのままの温度を楽しめる仕様だ。夏場は20〜25度、冬場は15〜20度と記されており、「源泉そのままを味わってください」という案内があるものの、さすがに寒くて今日は断念。サウナ後の水風呂代わりに利用するのが現実的な選択だろう。

45分ほど温泉を堪能し、肌がすべすべになった状態で温泉を後にする。

嶋木牧場 Happiness Dairyの生ソフトクリームとアイスクリーム

嶋木牧場 Happiness Dairyの生ソフトクリームとアイスクリーム

温泉の後は、売店で売っていた嶋木牧場の、生ソフトクリームを購入。さらに、十勝ブランデーやバニラ、かぼちゃ風味のアイスクリームも買い足し、合計1,980円。どれも十勝の自然が育んだ濃厚な味わいが楽しめる一品だ。

温泉で癒され、地元の味覚で心も満たされる充実した時間。ナウマン温泉は、景色も温泉も楽しめる十勝の隠れた名所だと実感した。次回は、飛行機の時間に合わせていこう。

十勝の冬道ドライブ:夕陽と満月の幻想的な風景

東に見える満月

東に見える満月

温泉の後、236号線のバイパス無料区間を走りながら帰路につく。この日は少し曇りがちで、楽しみにしていた夕日は残念ながら見ることができなかった。しかし、東の空が不思議な薄いブルーベリーのような色合いを帯びていて、何とも幻想的な景色が広がる。「これって月明かりの影響?」と考えながら、自然が織りなす不思議な光景に見惚れる。

更別を過ぎて西へ向かうと、左手に日高山脈、正面には大雪山が現れる。北へ続くカーブでは追い越し車線が終わり、次の景色が広がるたびにため息が漏れる。16時11分、中札内町を通過すると、東西に雪景色の田園風景が広がる。規則正しい防風林が雪原と絶妙に調和し、人工的な構造物でありながら自然の一部となっているこのバランス感覚に感動を覚える。

右(東)の空には、まん丸のお月様が顔を出す。一方、西の空には曇りの中にほんのりと夕焼けが見え隠れする。夕日と満月が同時に楽しめるこの瞬間は、北海道の広大な風景ならではの贅沢な自然の神秘に思いを馳せる。

16時16分、幸福・帯広空港出口を通過。16時27分には帯広川西を降り、16時36分にホクレンに到着。185km走って給油するが、洗車機には相変わらず8台もの車が並んでいる。雪国の車が抱える悩みを改めて実感。

17時に拠点に戻り荷物を整理すると、外へ出て再び満月を撮影。自然の美しさを写真に収めた。

帯広市内の満月

帯広市内の満月

17時05分、仕事の写真整理を始めながら晩酌タイムに突入。片手にはビール、もう片手にはキーボード。なぜか両手が忙しいこの状況が妙に心地よい。

そして19時、いつもの「Noodle&Kitchen わ〜るど」へ出撃。月曜日は定休日のはずだが、成人の日(祝日)ということでオープンしていた。普段は定番メニューを頼むところだが、この日は初めて「パイカラーメン」に挑戦。とんこつ白湯塩味の絶妙なバランスに驚きながら、「これ、うまいやん!」とニヤリ。スープを飲み干しながら、心の中で新たな定番リストにしっかり登録しておいた。

パイカラーメン

パイカラーメン とんこつ白湯塩味

肉

肉うま!

次回もこのパイカラーメンを頼むことは確定。「これでわ〜るどの楽しみがまた一つ増えたな」と満足しながら、静かな夜を終える。

ほな、また明日!

今回訪問したところ

道の駅 忠類

忠類ナウマン象記念館

十勝ナウマン温泉ホテルアルコ

Noodle&Kitchen わ〜るど

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