＃真田丸　第9回　駆引　調略とはどれだけ兵を死なせずに勝つかなり！

HEDM

【今回のあらすじ】
　真田昌幸（草刈正雄）が目論んだ通り、北条勢は甲斐の徳川勢を攻めに向かいます！北条と徳川が争っている間に国衆たちの独立国家を作ろうとする昌幸！いつもは敵対する室賀正武（西村雅彦）が大乗り気で国衆達を説得しようとします！二人が組めば怖いことない！？しかし室賀の熱意も空回りで賛同者の輪が広がらず折角の名案も膠着状態となるのでありました！
　一方、北条の大軍に囲まれて窮地に陥った徳川は真田に援軍を求めます！渡りに船とこれに乗る昌幸！いつものように従うと見せかけて後で裏切る気満々であります！
　早速に軍略に開眼した信繁が兵糧攻めを提案！この作戦がズバリはまって大成功！名軍師信繁誕生の巻！！してやったと喜ぶ真田家であります！北条と徳川の争いを高みの見物で漁夫の利を狙う真田家！果たして今回は目出度くハッピーエンドで終えることができるのでしょうか！！！

　春日信達（前川泰之）を捨て石にした前回のはかりごとに納得しない信繁（堺雅人）に対して出浦昌相（寺島進）は
「お前は優しすぎる。強くなれ」と。
　しかし優しい人間はこれだけで納得するもんではなし。
　

　昌幸（草刈正雄）の提案に室賀正武（西村雅彦）は「実に面白い！」と大乗り気。
　

　兄の信幸（大泉洋）とは違い弟の信繁とは良い雰囲気。
　

「いくさが起きないにこしたことありませぬ」
との梅（黒木華）＆堀田作兵衛（藤本隆宏）兄妹との対話。
「はかりごととはどれだけ兵を死なせずに勝つかなり！」
と開眼した信繁。
　この辺で現実との折り合いをつけて納得したということでしょう。
　しかし、突きつめて考える人なら
「そのためにどんな汚い手を使ってもいいわけではない！」
と思う人もいるのではないでしょうか。
　正しい目的のためには正しい行為をしなくてはいけない、という考え方です。
　リベラルな運動をする人達がなかなかまとまらずに内ゲバを繰り返すのも、そういうことなのかもしれません。
　勝つためにはどこまで汚い手を使うか、或いは妥協するのか。
　あの一派とは組めるがあの一派とは組めないとか。
　挙句の果てにはツイッターの言葉遣いまで問題にするとか。
　例えば私はツイッターやブログでネトウヨ政治家を批判する時はクソだとか肥溜めだとか、かなり汚い言葉を使うのですが、それを許せない人がいるかもしれません。正しい運動のためには上品な言葉使いであるべき！とか。
　まあそれはともかく、信繁は大勢の人命を救うためには春日信達の犠牲はやむを得ない、と納得したようです。
　まあある程度現実に妥協しないと話は進みませんね。

徳川からの援軍要請に応じることにした昌幸。
「従うのではない、利用するのじゃ！信濃・上野をこの真田が治める日まで」
　モノは言いようというか、考え方によって違った面が見えてくるものですね。

　はかりごとに開眼した信繁は兵糧攻めを提案。一同を感嘆させる。
　

　いつの間にか大乗り気で昌幸の側に控えることになった室賀正武。この友好関係が末永く続いてくれれば良いのですが。
　

　北条氏政（高嶋政伸）もなかなかさるもの。徳川家康（内野聖陽）と和解するという思い切った行動に出る。
　ということは真田家が一転窮地に。
　戦国時代は合従連衡が激しくて油断のならない時代です。
　理想が高い人なら「汚い手段を使った報いだ」と言うかも。
　

　

　今回、冒頭で氏政が放った鳥（鷹ですか？）が随所に登場。鳥の目で人間達の争いを見ているという趣向。凝った演出です。
　
天正壬午の乱　
　