空想俳人日記
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端午の節句にちなんだ曲をスコア化

 もうすぐ端午の節句(こどもの日、5月5日)。なので、それにちなんだ曲をスコア化しました。「せいくらべ」と「こいのぼり」のメドレーです。



 さて、AMIは、これをいつどこで演奏するかは、内緒です。
 というか、実は、一昨日の水曜日(4月17日)の「AMI-RENきまぐれライブ配信vol.30」で演奏しちゃったよ~。
 その報告のブログ記事は、また改めて書きますんで。
 よろしくお願いします。

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安部公房『飛ぶ男』(再読)

 生誕100年を記念して、新潮文庫が2冊出版された。30年ぶりだそうな。『飛ぶ男』は当時、単行本をすかさず入手したけど、また買ったよ。何故なら、当時単行本で出版された安部真知による加筆改稿版とは違う加工を元に戻しての文庫化らしい。

安部公房『飛ぶ男』(再読)01

そして、『水中都市・デンドロカカリヤ』よりもさらに初期の作品集『(霊媒の話より)題未定』。
 前にブログ記事「芸術新潮2024年3月号【生誕100年記念 特集】わたしたちには安部公房が必要だ」にも書いたけど、実は、手に入れたのは、新潮文庫の『飛ぶ男』、そして『題未定』、それから、『芸術新潮2024年3月号【生誕100年記念 特集】わたしたちには安部公房が必要だ』の順だよ。でも、逆に読むことにしたので、先に『芸術新潮2024年3月号【生誕100年記念 特集】わたしたちには安部公房が必要だ』を読んだのね。そして、続いては、『(霊媒の話より)題未定』を読んだ。
 そうして、この『飛ぶ男』の再読。

安部公房『飛ぶ男』(再読)02 安部公房『飛ぶ男』(再読)03 安部公房『飛ぶ男』(再読)04

 ちょっと、『飛ぶ男』の単行本との違いを見てみた。

安部公房『飛ぶ男』(再読)05単行本
安部公房『飛ぶ男』(再読)06文庫本

安部公房『飛ぶ男』(再読)07単行本
安部公房『飛ぶ男』(再読)08文庫本

 なるほど、ちょいちょい違うね。

 で、ここには『飛ぶ男』と『さまざまな父』が収録されている。途中まで『飛ぶ男』を読んでたのだが、『さまざまな父』が「新潮」1993年1月、2月に掲載され、『飛ぶ男』は没後に、タイトルが表書きされたフロッピーディスクが発見された、ということから、
「『さまざまな父』から読んだ方がいいな」と判断し、先に『さまざまな父』を読んだので、そちらから。

安部公房『飛ぶ男』(再読)09

『さまざまな父』
 読み終えて、「なるほど」。こちらは、『飛ぶ男』の序章というか、前段だと理解した。
 寡黙で分けわからぬ父と父に反目する息子の話。ある日、父が二つの薬を息子に見せ、「どっちがいい」と。つまり、その薬は、透明人間になれる薬と、飛ぶことができる薬。「どっちでもいいよ」と息子。父が先に飲む。すると、カラダが消えていった。
 この透明人間と父とのドタバタ劇が暫く描かれる。「早くお前も飲め」と言う父に対し、父のいないところで飲んでみたい。そして、やおら、薬を飲むと、体が軽くなる。浮き上がる。結構、飛ぶのには訓練がいる。
 ここに、家政婦というか、家のことを手伝う《おねえ》が登場するが、どうやら、この《おねえ》、父とほにゃらら? みたいな存在でもあるが、『飛ぶ男』の方で、主人公の隣室の、いつ男に襲われるか被害妄想する女として描かれるんだよね。
 とにかく、この作品も途中まで発表後、安部氏は亡くなってしまったので、未完なのだが、「飛ぶ男」登場で終わっているので、前半に収録の『飛ぶ男』へとスライド(漸進的横滑り)させて読むよ。

『飛ぶ男』
 冒頭、患者名と主訴、病名がポスタリゼーションで。この保根治(ほねおさむ)という名の男が主人公だ。『さまざまな父』には出ていない。彼は、飛ぶ男の目撃者だ。
 ちなみに、目撃者は、彼以外に二人いる。一人は、先の『さまざまな父』の《おねえ》から生まれた、隣室の女性。運の悪い男性遍歴で重度の男性不信。暴行魔の次のターゲットなる女性は自分だと思い込んで空気銃を備えている。もう一人は、腎臓疾患で利尿剤を常用している暴力団の構成員。通報しようとするが、自分の立場を考えると大人しくしてた方がいい、と。
 そして、三人目が彼、保根治。そして、彼の携帯電話に電話が、なんと目撃した飛ぶ男からだ。飛ぶ男は、「兄さん」と。主人公の腹違いの弟だというのだ。年齢差から、ありえない。父親はとうに死んでいるはずだ。ところが、「死んでいない」と飛ぶ男。棺桶くぐりで、死んだふりした、と。
 おおい、こらあ! 最後までの、あらすじを言う気かよ。それは止めようよ。興味があったら、買って読んでよ。
 さて、ところで、でも、しかし、どうしても、まあ、その、ちょっと言いたいのは、隣人の女が、自分が射撃した飛ぶ男が、隣の保根氏の部屋へ滑り込んだとみて、保根氏の部屋をピンポンする。保根氏は、「しめた」と思う。何のことはない、いつも空想でしか女性と交われない彼に、生身の女性が飛び込んできたのだ。その描写が、安部氏らしい、生理学的感覚をそそる。そう、安部氏は、理性よりも感性よりも生理学的叙述が有効だと、ずっと試しているのだ。ちょっと引用しよう。
《保根は女の後ろ姿を胸いっぱいに吸い込んだ。茂った柳の匂いがした。腰だめにした空気銃なんて似合わない。しかし熱反応レーダーを思わせる、左右をうかがう神経質な首振り運動は、ブリキの兎みたいで可愛らしい。保根の視線は高倍率のズームレンズになって、はじめはこわごわ、やがて大胆に、女の臀部を凝視する。肉付きはいいのに、想像していたような球形とは違い、中身の詰まった良心的な稲荷寿司に似ている。》ほら、なんか食べてみたくなるよね。稲荷特有のじゅわっとした、涎が垂れてこないかい? 《化膿した歯茎を連想した。生地の種類は知らないが、絹の軽さと、ゴムの伸縮性を兼ね備えた感じ。二つの球のあいだに想像を食いこませようとするのだが、うまくいかない。弟だったら、実像が透視できるのかな?》読者は、さながら「弟」のように、想像を食い込ませ、実像を感じるのじゃないかな。
 ところが、これ以上に、隣の女が、どこかに飛ぶ男がいるのではないかと、保根氏の室内を探索するのだが、その女の目を通した描写が長い。どういうのかな、まるで、安部氏の仕事場(箱根かな)のアチコチの部屋にあるガラクタどもを書きとどめておきたいと言わんばかりの執念の描写が延々と続く。おそらく、最後の小説だという意識があって、前作の『カンガルーノート』で、彼の愛する音楽家、ピンク・フロイドのアルバムに対する思いが生で出ているように、ここでは、彼の現実の身のまわりのモノたちが「死んで処分されないうちに書きとどめておこう」といわんばかりの描写だ。
 それにしても、女の名が途中で明かされるが、小文字並子。これ、いいねえ。小文字だから小柄なんだろうな。並子は、先の稲荷寿司から、上寿司じゃない、並寿司を想起。ネタで勝負の上寿司じゃなく、お得感一杯の並寿司。違うか。
 ボクは、思想的には、『方舟さくら丸』が後年というか晩年というか、今、この令和でも進行しているナショナリズムを駆逐せんとする作品として素晴らしいと思うが、その後に、連載という形で僅か7か月で完成させた、完結している最後の小説『カンガルーノート』のが、前々作の奇妙な『密会』の後を継いでいるので、ボクは、思想度返しで、面白いと思うのだが。
 その思想度返しが、この『飛ぶ男』の『さまざま父』と本作『飛ぶ男』で、ひょっとかしてもしかして、安部氏は、死と直面しながら、これまでの思想的な呪縛から逃れて、新たな文学精神を獲得したのではないか、そう思う。
 それは、思想とか哲学とかいう難しいものでなく、ボクらが日々夢で見る、透明人間になること、飛ぶ男になること、それが何なのか。ボクは透明人間になる夢はあまり見たことがないが、飛ぶ男になる夢はしょっちゅう見る。ここでの飛ぶ男よりも下手くそな飛行、地上90センチくらいなところを、ゆっくり平泳ぎの恰好で泳ぐようにして飛ぶ。あれ、空中を飛んでるのでなく、水中かも、そう思う。そうすると、安部氏の「水中都市」なのだ。
 ひょっとすると、安部氏は、『方舟さくら丸』でナショナリズムと言う、ある意味、国家的な思想に取り組みながらも、その前の『密会』で描いた現代都市社会の「出口のない迷路」の構造を、まったく別のカンガルーの袋の中で考えた『カンガルーノート』で完結させたのではないだろうか。
 そして、それを完結させたことで、念願の、透明人間と飛ぶ男に取り憑かれ、この『飛ぶ男』に至ったのではなかろうか。だから、思想や主義から外れた自由な世界が進んでいく、と、途中まで思ったのだが、いかんせん、「8 鴉」の章からだよ、呪縛から逃れたかった世界が流入してくるのを。
「ホトホト、ホトホト、ホットホト」という呪文が、「トホホホ、トホホホ」に聞こえる。ポスタリゼーションでは、「ほと【陰】女性の陰部。女陰。「この子を生みしに因りて、み陰炙かえて……」」と。いつも夢の中の女性とでしかなかった保根は、並子によって現実の女に欲を得んとする。でも、彼女の部屋への流入はそれだけでは済まない。彼女を媒介にして、断ち切りたい世界が社会が、押し寄せてくる。
 飛ぶ男の流入だってそうだ。いないはずの「弟」がいた。しかも、死んだはずだよ親父さんも世界のどこかにいるらしい。
 保根は、一人自由に生きてきたんだが、そうはイカの金玉子~、そうは問屋は卸してくれぬよ~、いまわしい鴉の流入と同じように、開いてしまったドアから、世界は流れ込んでくるので。
 それがさらに垣間見られるのは、「9 陰謀の成立」だ。ここで、話が大きく飛躍する。小文字並子の素性と、某企業の経営の話。そしてよくある話だが、株の暴騰と暴落、そして計画倒産。ありふれた世の中の企業の姿が語られるとともに、小文字並子が勤務する発酵研(いつしか氷雨発酵研)になっている。そして、上司、というか共同経営的な立場の剣呑悠優(悠々と剣を吞む? 飛ぶ男マル・ジャンプのスプーン曲げの向こうを張るのか)が登場(と言っても、まだ人物名だけだが)するのだ。つまり、世界は、というか、世の中は、結局、一人でいさせてくれないのだ。何かにかかわりを持たぬものは、生きていく資格がない、というように。人類は、いつの頃かグループを築き、社会を築き、階層や階級を築き、仲間意識と、グループ間の反目を創り上げたのか。その最たるものが国家であり、企業もそうだ。古くは、部落や村社会。
 結局は、『方舟さくら丸』の世界観がここにも登場せざるを得ないのか。しゃあないじゃないか、人類はこの地球の上で生きていくためには、霊長類として支配者として生きていくしかないのだ。弱者は強者の支配のもとで生きていくしかない。
 いや、待て。安部氏は、そんなことが言いたいのではない。確かにそうした人類史で今日まで来たホモサピエンスは、ある意味、ネアンデルタールよりも頭が良いが野蛮で狂暴かもしれない。
 ただ、ボクは、そうじゃない、新たな思考を、安部氏は、この『飛ぶ男』で始めようとしていた気がする。
 ただなあ、この「9 陰謀の成立」まで来ると、文章がキチンと繋がっていない。糸がちぎれた首飾りのように、脈絡なく、思い付きのような言葉が、隅間を埋めることなく並べられている。
 また気になったので、このあたりのページの単行本と文庫本の違いは? あんまし変わらんね。

安部公房『飛ぶ男』(再読)10単行本
安部公房『飛ぶ男』(再読)11文庫本

 さらに気になるのは、老人病学会で発表された「ネバリノン」や、「ナットノン」という納豆菌製剤、納豆菌による大豆蛋白高分子「ねば」など、先の発酵研との関係。「納豆」も「ねば」も「ネバネバ」の粘着性と「ねばならない」の人間としての義務感を想起させる。そして、その納豆のように粘っこく、ここでも触れられる、並子に対する過剰性欲。
 そして、未完の最後の文。
《いざとなれば、一挙に形成を逆転できるのだ。/ヌード写真で、家族に火をつけてやる。/さらに決定的な企業秘密……/試験農園の温室の実態は、ただの廃屋にすぎない。》
 安部氏は、この『飛ぶ男』で、文字通り拾っていけば、一挙に形勢を逆転させようとしたのではないか。しかも、それは、ヌード写真で家族に火をつけるのだ。家族とは何だ? ヌード写真とは? 試験農園の実態、廃屋!!
 もちろん、では、これが何を意味し、『飛ぶ男』で何を書きたかったか。それは、死んでしまったので分からない。でも、でも、でも、
 今回『飛ぶ男』を再読したら、見えてきたよ。何が? 何がって、まさに飛ぶ男だよ。
 どういうこと?
 どういうって、この小説には、主人公を含めて3人の目撃者が出てくる。飛ぶ男を見たという。そして、目撃者の4人目が、「キミ」なのだ。「キミ」って、誰なの? 決まってるじゃないか、ボクも含めた読者だよ。
 ボク(キミ、読者)のとこへ来て、
「兄さんと僕を守れるのは、キミしかいない。とりあえず、あの兄さんの隣人を犯してくれ。そうでないと、世界は、現実が洪水のようになだれ込み、世界を海の底に沈めてしまう。そうなったら、人類は、僕みたいな飛ぶ男以外、水棲人間になるしかない」と。
「どういうこと?」と、繰り返し反論してもいい。そうすると、飛ぶ男は言うだろう。
「親父だって、新自由主義で世界を駆逐する企業の手下になり、あの目撃者の一人である暴力団員が暴力団を使って、法のギリギリのところで弱者を半殺しするだろう。だから、彼女が、その主犯格の共同経営者なんか見切りつけて、キミの性欲でキミに溺れさせ、こちら側につかせてほしいのだ」
 そんな、世の中は簡単じゃないはずだ。飛ぶ男だって、スゲエ能力なのに、いざ身に付ければ「なんで必要」、せいぜい見世物小屋の「あいちゃんや、はいは~い」と首を伸ばし、親の因果が子にたたり、なのだ。だから、親に使われるよりもオタク兄さんの保根に全面委託したいのだ、自らのプロモーションを。しかも、スプーン曲げは胡散臭いから、普通の人のネタありマジックだから同じ仲間、だけど、飛ぶ男、仕掛けもないなら、もう普通から迫害視される。特殊能力は、差別の対象、それが、この世界なのだ。ただ、飛ぶ男は、透明人間よりも自由だ。透明人間は意外と不自由のはずだ。親父は、絶対に、その不自由さと透明人間特有の自らの特殊能力を、先の国家を揺るがすバイオ団体に身を売っているはず。「そんな中、ふつうのキミが今、活躍すべきなのだ。新黄金バットとなって、バットを振り回してほしい」。
 言っとくけど、ボクは荒唐無稽な話をしているわけじゃないよ。安部氏の小説から見えるこの世界の全体像が、見えてしまうのだ。普通は、誰にも全体像は見えないのだが、安部氏の超望遠広角ズームレンズを借りれば、見えちゃうのだ。 
 そうしてボク(キミ、読者)は、言われた通り、次は自分が暴行魔に襲われると楽しみにしている隣室の女、小文字並子を犯しに行った。ちょっと待てえ、ボクは、読んでいて、小文字並子に惚れることにしたけど、そんな女、面倒くさいと思う読者もいるのじゃないかな。それ、どうするの?
「安部公房の文学は生理的に合わない」人、日本に多いかも。
 ああ、やっぱり、それだよねえ。彼の文学、理屈や屁理屈じゃなく、理性や感性でもなく、生理学に基づいた、「おえええ」「うげええ」だもんねえ。
 どこまで行ったっけ。ボクは並子と会うんだ。
「とうとう来たわね、あなたなのね、飛ぶ男は」と女は言ってそっと股を広げた。ボクは、そこへ、自分しかない思想をぶちこんだ。
 家族とは、町や村、一族、グループ、企業、国家の一番小さな形。赤い繭で形作られた殻。それを燃やすのは、生身の裸の人間。獣のような、かといって排他的ではない人間。ヌードとは殻も仮面も身に着けないネアンデルタール。3%の遺伝子よ、甦れ。
「そう、それだよ。それでいいからさ、あとは、続きをキミが書いてくれ。もう、僕は、この世からおさらばするからね。飛ぶからね」と。
「ホトホト、ホトホト、ホットホト」「トホホホ トホホ トホトホホ」「オタスケ オタスケ オタスケヨ」。
 似てるけど、今回は、オタスケ倶楽部みたいな団体を作っちゃダメよ。
 分かるかなあ、これ。安部氏が書かんとしたことじゃないかもしれないけどね。「ただ、言っておきたいことがあるけど、親父が透明人間になった薬も(『さまざまな父』参照)、僕が飛ぶ男になった薬も、実は廃屋である試験農園で出来たものだよ。廃屋だからこそ、出来た代物なんだ」
「ほんと?」
「とにかく、参加してよ。キミはヒーローだ。そして、その世界を俯瞰するもう一人のキミが世界を再構築していくんだ」
 さあ、いかがでしたでしょうか。どこからどこまで誰が言っていることで、どこからどこまで感想で、どこからどこまで作り話なのか、ボクにも分かりかねるけどね。
 この『飛ぶ男』には、未完であることが乗じて、読み手の数だけの『飛ぶ男』ができるのじゃないかな。勿論、「あたしは、この後、どうなるかなんて、考えられない~」と言う人もいると思う。そういう人は、どうなるか分からない、それが、この小説なのだ。
 図らずしも、安部氏は『飛ぶ男』を完成させられなかった。だが、彼の小説の殆どは、終わっても終わらない、「あとは読者が自分で考えてよ」がほとんどだ。そういうことからすれば、この小説は、安部ファンにとって、最後の贈り物、「この後、どうなるか、キミが考えな」という、素晴らしい遺作だと思う。
 ボクがどう捉えたかは、もう書いたと思うけど。
 さらに、ちなみに、安部公房の作品、どれが一番傑作かと問われれば、全ての作品が書かれた当時からすべて傑作である。が、その評価に至るためには、早すぎたかもしれない。否、ボクたちが気づくのが遅すぎたのだ。そして、今こそ、真に再評価されるべき時代なのだ。彼の作品に、傑作ではない作品は、ない。

安部公房『飛ぶ男』(再読)12
安部公房『飛ぶ男』(再読) posted by (C)shisyun


アコーステックパーティFreeLive#66に参加します

 今週末の日曜日(4月21日)、安城市尾崎町公民館でアコースティックパーティーFreeLive#66が開催されます。
 AMIは、久しぶりに参加を予定しております。

アコースティックパーティーFreeLive#66
4月21日(日) 開場 12:30~開演 13:00~ 終演 17:00
安城市尾崎町公民館 安城市尾崎町郷東3-1



 何卒宜しくお願い致します。

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卵12個パックなんて初めてだ

 おいこれ、初めてだよ、卵12個入りなんて。



 えっ、値段? 170円台だけど。
 ともかく、値段よりも、12個入りだよ。わざわざ作ったんかな、パッケージ。



 卵の買い置き、仰山あったけど、ついつい買ってしまった。




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AMI-RENの日(2024.4.10)に東山

 先週水曜日のAMI-RENの日(4月10日)は、AMI自然観察部、東山動植物園でした。みっちゃん、半年ぶりだもんねえ(「AMI-RENの日(10月25日)に東山」参照)。改めて紹介したい仲間たちもいるもんねえ。

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 お馴染み、フブキくん。

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 こちらもお馴染み、世界一気性の荒いラーテルのフランくんとザビーさん。

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 マヌルネコは、エルくんかな、ミーニャさんかな?
 そして、エスカレーターで自然動物館へ。

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 ビントロングにフタユビナマケモノ。

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 フタユビナマケモノの、この前まで赤ちゃんだったラッキーくん。みっちゃん初めてじゃないかな。弟のハッピーくんは、まだ未公開。

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 アラブ首長国連邦に多く生息するスナネコ。「砂漠の天使」と呼ばれてます。メスのロカさんです。

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 ツチブタのナオさん?

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 私も初顔合わせのフサオネズミカンガルー。ひびき動物ワールドから来園しました。

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 誰だっけ?

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 こちらは砂漠の天使スナネコのショジャーくん。

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 新ジャガー舎のマヤさん。そして、スズメたち。雀って「チュンチュン」鳴くかと思いきや「スイ」「チョン」「スイ」「チョン」だって。

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 旧ジャガー舎にいまだにいるアスカくん。

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 ユキヒョウのユキチくん? リアンさん?

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 そして、お引越ししたマレーバクのコモレさん。

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 こちらは台湾から来たモドゥくん。屋内で食事中でお外には出てきません。

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 コアラ舎のシンボルの絵は、亡き鳥山明さん作。追悼です。

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 おもちちゃん。

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 ししおくん、だいふくくん。奥が、ししおくん、4月4日に2歳になりました。

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 ヒメコンゴウインコ。

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 再びフブキくん。

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 そして、アミメキリン。トリノくん、アメリさん、カンナさん。マオさん追悼。

 はい、ここで、最近、平日もお昼時は混雑するゾアシス。なので、ちょいと早いお昼飯。
 いっただっきまーす。

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「あ、失敗。もう1回」「いっただっきまーす。」「あ、また失敗」

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 頂いたのは、にぎりたてさんの天むす4個と人気のおかずセット。

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 目の前の方が、美味しそうに、みたらし団子を食べてます。
「あれ、食べない?」
「串の頭が見えてるのが、美味しいみたらし。出てないのは、あま~いんだよ」
「あれ、出てるよ。食べよっか」

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 ということで、みたらし団子も追加。澤屋さん。
 ごちそ~さま~。

 さあ、続いては、新しいスマトラトラ舎。

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 こちらは、アオくん、だよね。

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 そして、バユさん。

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 アジアゾウは、サクラさん、ウララさんの姉妹に、お母さんのアヌラさん。

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 インドサイ。珍しい、恒例のニルギリさんがお外に。ブンタくんは遠いねえ。
 それから北園へ。

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 ニシゴリラにチンパンジー。

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 カバの重吉くんは日向ぼっこ。

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 福子さんは屋内で遊泳中。

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「プレーリードッグの土、全面入れ替えしたんだよ」

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「それで、彼ら、一生懸命穴掘ったんだ」

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 それから、フクロテナガザルのケイジくん。エッライ活発だなあ思ったら、顔見知りのガイドさんにアッピールしてるんだ。

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 チンパンジーのよっちゃんも、忙しく動いてました。よつばの誕生日は、4月28日です。

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 ニシゴリラの、たぶんアイさん。なんかふさぎ込んでる。

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 声かけると、「うるさいよ」とガラスをたたきました。

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 ライオンのルナさんはお昼寝。なんか寂しそう。追悼サンくん。

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 レッサー、カンガルー、ペリカン。

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 マレーグマのマーチンかな?

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 ツシマヤマネコのベニースモくん。

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みっちゃん、初顔合わせだね。

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 いつも見られないツシマアカネズミを観れました。

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「ネズミがいますよ~」と教えてくれた方がおりました。

 さて、いつもなら、このあたりでオシマイにするのですが、この日は、植物園への足を延ばしました。

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 しゃくなげの森から桜の回廊へ。

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 まだまだ見頃でしたよ、いろいろな桜の競演です。

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「あ、スーボ、み~つけた」と。

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ここは、リニューアルしたお花畑。

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 そして、合掌造りの家に立ち寄りました。

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「来たことあるよねえ」
「えええ、来てないよ」

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 そうして、植物園門から帰路に着きました。
 予定では、この後、牧野ヶ池緑地で屋外練習するつもりだったのですが、いやあ、時間が押しちゃって。
 ということで、練習なしよ、でした。
 ちなみに、この日、みっちゃんの歩いた歩数は約1万6千歩、私は約1万8千歩。2千歩の違いは、なんなんでありましょう。


AMI-RENの日(2024.4.10)に東山 posted by (C)shisyun

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安部公房生誕100年記念『オマージュ「棒のエチュード」』再録

 かつてHPに「笑月流公房倶楽部」というサイトを立ち上げていて、今は閉鎖してるんですが、安部公房生誕100年を記念して、その中の『安部公房のポスタリゼーション』を、ここに再録します。以前UPした「生誕100年記念『安部ッ句「棒」考』再録」「生誕100年記念『安部公房作品体系図』再録」「生誕100年記念『安部公房のポスタリゼーション』再録」「生誕100年記念『安部公房と私』再録」「生誕100年記念『私は安部公房スタジオ会員だった』再録」の第6弾。

シナリオ「棒のエチュード」

1 まな板
 まな板の上にすりこぎが乗っている。
 文字『これは棒である』。
 船の汽笛の音が聞こえる。

2 水面
 水面にすりこぎが浮かんでいる。
 文字『これは棒ではない』。
 その水面に花束が投げこまれる。
 あほうどりの鳴き声のような電子音。

3 青空
 澄みきった青空。
 右から左へ情景移ると、ぽっかりと白い雲。
 波の音が聞こえてくる。

4 巻き貝

5 まな板
 まな板の上に巻き貝が乗っている。
 すりこぎ登場。
 すりこぎがその巻き貝を潰し始める。

6 まな板
 まな板の上に古いおもちゃが乗っている。
 すりこぎ登場。
 すりこぎがそのおもちゃを潰す。

7 まな板
 まな板の上に一枚の写真が乗っている。
 すりこぎ登場。
 すりこぎがその写真を叩き潰し始める。でも、写真はなかなか手ごわい。
 ナイフ(あるいは包丁)が登場。
 すりこぎが写真を押さえつけ、ナイフが写真を切り刻み始める。
 その作業の間、あほうどりの鳴き声のような電子音。
 仕事を終えると、ナイフ立ち去る。すりこぎはまな板の上に鎮座する。
 文字『これは棒ではない』。
 切り刻まれた写真のアップ。少年の笑顔。
 波の音が聞こえてくる。
少年の声「おーい、おーい、おーい」
大人の声「おい、おい、おい」
 少年の声が薄れていき、大人の声にすり変わる。

8 机に向かう男
大人の声「おい、できたか」
 椅子に座っている男の後ろ姿。
 机に向かってもくもくと何かをしている。
大人の声「おい、できたか」
 男、声に対し無言のまま、振り返りもせず、手を横に振って答える。

9 野原
 野原の真ん中で机に向かって男は何かをしている。
 離れたところから一人の女が彼を眺めている。
 男は、彼女に気がつかず、もくもくと机に向かって何かをしている。

10 公園(モノトーン)
 男の手。そこへ女の手、登場。
 しばらく隣どうし離れて、公園の散歩道を歩いている。
 やがて二つの手はつながれる。
11 机に向かう男
 椅子に座っている男の後ろ姿。
 机に向かってもくもくと何かをしている。
大人の声「おい、できたか」
 男、声に対し無言のまま、振り返りもせず、手を横に振って答える。

12 野原
 野原の真ん中で机に向かって男は何かをしている。
 離れたところから一人の女が彼を眺めている。
 少し、風が出てきた。
 男は、あいかわらず彼女に気がつかず、もくもくと机に向かって何かをしている。

13 公園(モノトーン)
 男の手。そこへ女の手、登場。
 しばらく隣どうし離れて、公園の散歩道を歩いている。
 やがて二つの手はつながれるが、手と手の間に一個のトマト。
 トマトは潰れ、中身が滴り落ちる。

14 まな板
 まな板の上の潰れたトマト。

15 机に向かう男
 頭を横に振る男。

16 公園(モノトーン)
 男の手。そこへ女の手、登場。
 しばらく隣どうし離れて、公園の散歩道を歩いている。
 やがて二つの手はつながれるが、手と手の間に一本のニンジン。
 ニンジンの端と端をつかんでる互いの手。

17 まな板
 まな板の上のざくぎりのニンジン。
 (ついでにタマネギが添えられていてもよい。)

18 机に向かう男
 頭を横に振る男。

19 公園(モノトーン)
 男の手。そこへ女の手、登場。
 しばらく隣どうし離れて、公園の散歩道を歩いている。
 やがて二つの手はつながれるが、手と手の間に一きれの肉。
 二つの手はひとつの肉を引っ張りあっている。

20 まな板
 まな板の上に、血が滴っている肉の固まり。

21 シチュー鍋
 鍋の中はことことと煮立っているビーフシチュー。
大人の声「おい、できたか」
女の声「まだよ」
 シチューの中に、すりこぎが放り投げられる。
 グツグツいう音。
 あほうどりの泣き声のような電子音がかすかながら聞こえる。

22 机に向かう男
 頭をかかえる男。

23 野原
 野原の真ん中で机に向かって男は何かをしている。
 離れたところから一人の女が彼を眺めている。
 少し、風が強くなる。
 男は、あいかわらず彼女に気がつかず、もくもくと机に向かって何かをしている。

24 机の上
 男が向かっている机の上の原稿が風で舞い上がる。

25 舞い上がる原稿

26 野原
 地面に落ちた一枚の原稿を女が拾う。
 原稿を眺める。そこには「へのへのもへじ」の絵が書かれている。

27 まな板  まな板の上に「へのへのもへじ」が書かれた原稿。
 原稿、折りたたまれていく。
 そして、紙飛行機は完成する。

28 青空
 紙飛行機が飛ぶ。大空を背景にして軽やかに。

29 水面
 紙飛行機が水面に落ちる。
 その水面に花束が投げこまれる。

30 野原
 野原の真ん中で机に向かって男は何かをしている。
 離れたところから一人の女が彼を眺めている。
 やがて彼女は頭を垂れ、回れ右をして、立ち去っていく。

31 机の上
 男が向かっている机の上には何も乗っていない。
 だが、男は右手にペンの代わりにすりこぎを持ち、机にじかに何かを書いている様子。

32 机に向かう男
 椅子に座っている男の後ろ姿。
 机に向かってもくもくと書いている。
 しだいにカメラは引き、周囲の背景が見えてくる。
 都会の街の風景。
 街の中で机に向かっている男。
 文字『これが棒である』。
男の呟く声「もういいかい」
少年少女の声「まあだだよ」
 女がカメラ前を横切る。
 波の音が聞こえてくる。

33 水面
 水面に一枚の写真が浮かぶ。
 少年の笑顔が写っている写真。
 波の音が高まる。

               (了)


脚本 shisyun
監督 森田辰巳
制作 モコホジャリ工房

 以上、2003年8月


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AMI-REN気まぐれライブ配信vol.30ご案内

 明日の水曜日(4月17日)は、AMI-REN(AMIの練習)の日。そして、AMI-RENの日に、「AMI-REN気まぐれライブ配信」をすることになりました。
 2020年6月から、AMIは、「オリジナルソング」「南吉童謡」「オリジナルインスト」とライブ配信をしてきました。で、この2023年4月に、一通り終了となったわけですが、いきなり止めてしまうのも「なんだかなあ」。
 そう、ちょっと寂しいので、ふんじゃあ、AMI-RENで練習する曲の中から1曲、ライブ配信しちゃおうよ。そうなったのであります。コピー曲が殆どだと思うので、Facebookのみです(YouTubeの監視は強力だから?)。
 ところが、どっこいしょ。前回vol.29のご案内にも書きましたが、ブログ記事「AMI-REN気まぐれライブ配信Facebook削除事件」にあるように、これまでの「AMI-REN気まぐれライブ配信」のうち、vol.5~vol.8の4回分、何者かの手により削除されてしまいました。いくら気まぐれとはいえ、私たちの青春の一ページを!「青春を返せえ!」です。
 ということで、幻の第5回~第8回にめげることなく、これからも、気まぐれに「AMI-REN気まぐれライブ配信」は続けていきます。
 ということで、その第30回・・・。今回も午前で、いつもの10:00~の予定です。

AMI-REN気まぐれライブ配信vol.30
日時:2023年4月17日(水)10:00~(時間は多少前後します)
場所:Facebook



 何卒よろしくお願い申し上げます。

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安部公房生誕100年記念『私は安部公房スタジオ会員だった』再録

 かつてHPに「笑月流公房倶楽部」というサイトを立ち上げていて、今は閉鎖してるんですが、安部公房生誕100年を記念して、その中の『安部公房のポスタリゼーション』を、ここに再録します。以前UPした「生誕100年記念『安部ッ句「棒」考』再録」「生誕100年記念『安部公房作品体系図』再録」「生誕100年記念『安部公房のポスタリゼーション』再録」「生誕100年記念『安部公房と私』再録」の第5弾。

私は安部公房スタジオ会員だった

安部公房スタジオ会員には、こんな封筒に入った郵便物が届きました。中には・・・


必ず、下記のような「安部公房スタジオ・会員通信」が入っておりました。表裏印刷のペラモノです。はい、左が表で右が裏です。


組み立てると、下のようなページものになります。

最終ページに組み立て方が掲載されている号もありました。

以下のような公演の案内文なども入っている時がありました。


もちろん、上演内容を告知する演劇チラシも同封されています。


「イメージの展覧会」の名古屋公演の時は、チラシとともに右下のような手書き案内文が入ってました。


そうして、私は「イメージの展覧会」を見に行きました。


アンケートを書かずに持ってきてしまいました。


時には、イレギュラーで、封書ではなく、ハガキや写真のような往復ハガキで案内がくることもありました。


これは、「水中都市」の名古屋公演を見に行った時のチケットです。


観劇後、私は、こんな感想というか、走り書きを残しておりました。
「飛ぶ人間の自由、存在すべきものでないものは、 存在しているわけないのだから、実在しない。 しかし、これこそ、必然の秘密のようなもので、 過半数の意見による存在の事実をここに手にする。 それこそ、常識的でありながら、全く我々には、 ゾーッとするような逆転がある。我々の生くる 都市とは、水中都市であった。そこに、全ての者の 溺れる姿がある。」



ところで、肝心の安部公房スタジオ会員証、あちこち探したんですが、どうも見つかりません。いや、残念でなりません。










 以上、2004年4月


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みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日ありがとうございました

 先週初めの火曜日(4月9日)の午前、AMIは、ギターデュオによるボランティア演奏を、みよし市社会福祉協議会地域活動支援センターで行ってきましたよ。
 ミヨジャの駐車場で集合。で、通常なら何処か公園とかで練習なんですが、雨が上がりそうでまだ小降り雨。しかも、風が吹いて冷たい。
「練習どうする?」
「やめ。なんかあったかいもんでも飲もうや」
 ということで、ミヨジャの休憩所の自販機で、みっちゃん、ミルクオーレとかいう代物、私はリアルゴールドのホット。そんなもん、あれへんて。

みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日01 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日02

「はい、乾杯」
「それ、何?」
「リアルゴールドのホット」
「えええ」
「うそ、コンポタ」
 ついでに、4月のアコパとGWの杜の宮市のセットリスト、決めました。
「コーンポタージュの癖して、コーン入ってないよ」
「だって、コーンポタージュじゃなくて、コンポタでしょ」
「あ、そうか」

 はあい、そろそろ時間です。
 そして、地域活動支援センターへ。
 本番は、10:30スタートです。はい、そろそろ時間。
 ということで、会場入り。
「AMIが遊びに来ましたあ~」、これが、みっちゃんの始まりの言葉ですが、この日は私が率先して言いました。

みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日03 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日04

 さあ、いつものAMIテーマソングです。

(^^♪ アミムメモのうた(AMIテーマソング・ショートヴァージョン)

 みっちゃんが、歌いましたが、私もユニゾンで。

みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日05 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日06

 そして、春のプログラム。春にちなんだ童謡唱歌です。

(^^♪ 早春賦
(^^♪ おぼろ月夜
(^^♪ 花
(^^♪ みかんの花咲く丘

 以上、私、歌いました。

 そして、この日のおまけの曲は、東海市芸術劇場で春にちなんて演奏した曲を。
 みっちゃん、ギターをオカリナに持ち替えて、オカリナとギターによるインスト演奏です。

(^^♪ 木蘭の涙

 そうです。スターダストレビューのヒット曲。
 はい、ありがとうございました。
 それから、また、みっちゃんギターに持ち替えて、火曜日の歌謡曲。

(^^♪ バラが咲いた
(^^♪ 旅の夜風
(^^♪ 北国の春
(^^♪ 高原列車は行く

 以上、私、歌いました。

みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日07 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日08

 ラストは恒例の曲。

(^^♪ 水戸黄門のテーマ

 は~い、ありがとうございました。

みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日09 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日10

 そして、お昼飯は、いつものミヨジャのフードコート。久しぶりの穂波さんのカレー。ちゃっかりクーポン2枚使いました。

みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日11 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日12

 ほい、いっただっきまーす。
「あれ、どうやって食べるんだっけ。みっちゃん、食べてみて」
「好きなように食べればいいんだよ」
「好きなようにって言ったら」、スポーン持ってホイホイ投げする格好して、「こんなふうになっちゃう」
「みんなに迷惑掛かるよ」

みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日13 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日14 みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日15

「それにしても、今日のカレー、辛いな」
「毎回言ってるよ」
「いつものより辛くない?」
「それも毎回言ってる。辛いの嫌いなの?」
「嫌いじゃないよ。でも、汗が出る」
「汗かいてるよ」
 ということで、お水をお替りして頂きました。
 はい、ごちそ~さま~。


みよし市地域活動支援センターでギターデュオ2024年4月9日 posted by (C)shisyun

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安部公房生誕100年記念『安部公房と私』再録

 かつてHPに「笑月流公房倶楽部」というサイトを立ち上げていて、今は閉鎖してるんですが、安部公房生誕100年を記念して、その中の『安部公房のポスタリゼーション』を、ここに再録します。以前UPした「生誕100年記念『安部ッ句「棒」考』再録」「生誕100年記念『安部公房作品体系図』再録」「生誕100年記念『安部公房のポスタリゼーション』再録」の第4弾。

安部公房と私

 私は、えらいときに安部公房の作品に出会ったらしい。 安部公房の人や作品を語る批評家や小説家、SF関係者は、既に、それらを自らの生業にしており、 安部公房の作品に対し、それなりの分別と、自らの職業精神のもとに、安部公房という人を客観的に捉えてられる。 つまり、自分を見失うことなく、自分の判断力や眼力で、安部公房作品を把握してらっしゃる。 だから、立派な評論やエッセイとして、今も安部氏の作品を読み解くのに解読書として非常にユースフルである。
 ところがだ、私は、いかんせん、これから自らの生き方や思考回路の形成などといった大切な自己形成の時期に安部公房作品に染まってしまった。 先人のような確固たる自分が、まだ中途半端なときにである。
 文学とか、国語とか、そんな1+1=2という明快な答えを出せない代物を忌み嫌いながら、 教育に対する良い子と悪い子の両輪を履いて学校生活を送りながらも、ある時期に、大いなる懐疑と自己欺瞞、社会批難と自己批判の真っ只中、 はしかのように太宰病に罹り、それから脱出するように思考能力を確かなものにしようとした、そのテキストが、学校の教科書ではなく、 安部公房の作品だったのだ。確か、その入口は『第四間氷期』だったと思うが。否、『壁』だったかもしれない。とにかく、そういうことで、文学を一つの道楽や、ひとつのジャンルとして味わう、そんなゆとりなどなかった。



 試行錯誤の手探り状態の中、私の先にある暗闇を一つの鞄が飛んでいく、その鞄の中身こそ自分のバイブルがある、そういった切羽詰った状況で、 安部作品にすがりついた。おかげで、私の今日までのさまざまな場面での判断や決定行動する際の 思考回路は、安部公房の思考錯誤の際のモジュール化された回路になってしまった。
 そうして書いた文章に『壁』と題するものがある。高校時代に書いたものである。このHPにある『壁』である。その文章の最後のほう、以下のようなくだりがある。

「先日、数名が集まって、ある部屋の壁色の塗り替えを行なった。・・・(略)・・・作業の最中、僕はMさんが身につけていた服装 が壁のライトブルーと同色であるのに目を見張った。・・・(略)・・・ ならば、同化して壁になりきってしまいたいのか? その問いは、酷い不審をを抱かせ る。同化がもし壁になりきってしまうことなら、そこで、もう壁への認識は皆無になって しまう。僕が意味するところの同化とは、まったく逆で、認識の最大値をとってくれるも の。そして壁への認識は、同時に自分自身への認識となる。壁の頑丈さを知り、自分の弱 さを知る。壁の冷たさを感じ、自分の体温からの生命を感じる。
 壁は頑固とした物質。そして、壁の存在否定は、ここから始まる。肯定された壁に、思 いを託して自分の世界を描く。それが新しい世界が開ける時。そこには、まさに壁を無く した世界がある。その存在の否定。しかしそれは、肯定された上に形成され、「やはり」 という言葉が肯定へ促す。そこへ辿り着く以前の僕は、今、壁に身を委ねる。」

 私は大学の最終学年度に教育実習で母校の高校を訪れた。その際のテキストとして、ちょうど現代国語の教科書に安部氏の『棒』が掲載されていたので、それを選んだ。 2クラスを受け持ったが、1クラスはグループ討論で「棒であることとはどういうことか」をテーマにしたが、みんなが棒然自失状態で終わった。 もう1クラスは、「シュールレアリズム手法」をテーマにしたが、最後にダリやマグリッドの絵を見せることで終わった。 教育実習の成果はなんだったのだろう、渡り廊下からポカーンと遠くを見ていた私は、そのままでいたら、私自身が棒になってしまってたかもしれない。 否、実は既にその時から棒になっているのかもしれない。
 壁という即物的なものに、精神や思想などあるはずがない、でも、その確固たる物質の、確固たる思考の拒絶反応に、 私は、考えることの徒労と、その終焉から始まる打開すべき手立てが、自分に明日を与えてくれた。 あいかわらず、日常の世界における日常の各種甘味料や試練乳は、私にとって、何も与えてくれはしないが、 ふと思い出す作品の主人公が置かれた状況下を自らに照らし合わせると、どこを歩けばいいか分からない砂漠の中に道が見えてくる、のである。

 以上、2003年9月


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