クリーピー 偽りの隣人 | キャバクラ嬢を口説く為の500の方法 すすきの恋愛論

クリーピー 偽りの隣人

【物語の破綻には興味がないのか?】

くどいようですが、このブログではもう口説きネタはやりません。あくまでGoogleさんに忘れられないための定期投稿です。
呑み屋やスナックでの話題のネタ作りのためによく映画やDVDを観る。というわけで『クリーピー 偽りの隣人』を観ました。


以下、ネタばれします。

ざっとあらすじ
元刑事の犯罪心理学者・高倉は、刑事時代の同僚である野上から、6年前に起きた一家失踪事件の分析を依頼され、唯一の生き残りである長女の記憶を探るが真相にたどり着けずにいた。そんな折、新居に引っ越した高倉と妻の康子は、隣人の西野一家にどこか違和感を抱いていた。ある日、高倉夫妻の家に西野の娘・澪が駆け込んできて、実は西野が父親ではなく全くの他人であるという驚くべき事実を打ち明ける。

監督は黒澤清である。今でも彼が撮った『CURE』と『回路』は傑作だと思う。霊的なものや呪いが感染していく描写において、この2つの作品は当時かなりの衝撃を与えた。

けれど、なぜかこれをピークに2000年以降、彼が監督した作品は加速度的につまんなくなってしまうのである。

そんなわけで、彼が得意のサスペンスホラー系の映画ではあるが、Yahoo!レビューでも★1個が散見する酷い状況に。

まあ、それもしょうがないというか、原作は読んでないんですが、まず脚本がそうとうにヒドイ。

1.警察はそんなにバカじゃない
同僚の刑事が変死しているにも関わらず、その容疑者の家に単独で突っ込んでやられちゃうなんてのは安いTVドラマにしかありえない。
しかも単独で突っ込んでいったのはベテラン刑事である。

さらに、一人の少女を残して一家3人が失踪した事件を追いかけていた刑事が、今更失踪した家族の家の隣が空き家で、捜索したら5つの死体(失踪したとされた3人と隣に住んでいた家の家族二人)が出てきたなんて、そこまで日本の警察は呑気だろうか?犯人は隣人としてある程度の期間暮らしていたわけで、近隣の聞き込み調査で必ずボロが出る。しかも殺害した家族の預金通帳を使っていたようだから入出金記録でも怪しまれる。

2.娘の行動が意味不明
『あの人はお父さんじゃありません。全然知らない人です』と言う隣の家の娘の発言とやっている行動が矛盾する。確かに母親を人質にされていたとか洗脳されていたからと考えると論理的な行動がとれないのは理解できるが、色々と発言と行動が一致しないのでストーリー上ではノイズにしかなっていない。

3.竹内結子の行動が意味不明
『あの人なんか気持ち悪い』と言っておきながら、次の日にあまったシチューを差し入れにいくというお前こそ偽善者なのでは?とツッコミを入れざるを得ない。

そして、覚醒剤らしきものを打たれたとはいえ、旦那を裏切る行動をとるのが謎。この辺の描写が全然ないので見た人は全員「なんで?」ってなる。

4.洗脳の仕方が謎
覚醒剤らしきものを使用してるのはわかってるけど、それ以外の手法があんまり描かれていない。

自分ではなるべく手を下さず、用済みとなった人間を殺害させて死体処理を行わせ、罪の意識を負わせる、ってのはあったけど、これで思い出したのが実際にあった事件『北九州一家監禁殺人事件』である。

『北九州一家監禁殺人事件』
人の弱みにつけこんで一家7人を監禁し、拷問と虐待によってマインドコントロール下に置き、お互いの不満をぶちまけさせて相互不信を起こして逆らえなくし、被害者同士で虐待をさせることで相互不信を一層深くさせ、自分の手は汚さずに用済みとなった人間を殺害して死体処理を行わせた。あまりに残虐すぎて事件に報道規制がかけられたとされ、世間にはそれほど知られていない。

5.誰もがそうなるよねというオチ
これで洗脳の仕方の曖昧さを尚更強調してしまうことに。

最初は犯罪心理学者である主人公が、ミイラ取りがミイラになったのを気づかない「シャッターアイランド」系の話かと思ったが、ストレートに隣人がなりすましのサイコパスでしたというお話。

とりあえず隣人の不気味さを描くという点では香川照之の演技が光っているが、ストーリーが滅茶苦茶なので只ひたすら残念としかいいようがない。