ねこに関する日記 Ⅰ ~ 事の始まり ~ | まじょねこ日記

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魔女の大切な仲間の猫たちの日常をみてください

それは展覧会の会期中にある野党の衆議院議員が会場を訪れたことに端を発する

 

私の絵を熱心に眺めて下さるその方が議員であることを受付の生徒さんから知らされた魔女は

例の 『呑めや謡えや春が来た!』 の絵を観ておられたその人に声を掛けた

 

その理由は勿論地域猫として生きるのらさんたちのことを訴えるべくだ

 

実は展覧会初日の夕方閉場前のお客様が少なくなった時間に区庁舎であるこのビルにある生活衛生課に出向いてその話をした

例の建築業者がこの課に私のことで散々苦情をいったことを知り、その詳細と事実を話さねば、と思ったからだ

 

無論、役所は苦情の主を言う筈もないが

取り敢えず私はすべての経緯を話した

そのいきさつは読者様方もご存知のあのこと

 

のらさんたちを敵視し、排除するべく嫌がらせをする業者

そういった現状をを阻止すべく、地域猫の権利や、それを世話するボラさんたちの苦労が何とか報われないかと魔女はもう必死よ

 

だけど・・結局役所のその時対応した職員は話を聞くだけで質問してもお茶を濁したような返答しか得られず

魔女は消化不良が極まってしまって

 

 

それで展覧会に来てくれた議員さんに声を掛けたわけだ

 

生まれてきたからには何があっても、どんなに辛くても、生きていかねばならない動物たち

魔女は言ったよ、人間は土地泥棒だって

生きとし生ける者たちが生息する土地を奪った人間は彼らからしたら泥棒だって

だからせめてそんな生きものたちを労わるとか、思いやりを持つとか、そうやって人は責任を取るべきだって

 

に優しく』、『に思いやりを』、とか、そんな文句は聞き飽きた

そうではなく、何の保証もない弱い者たちに救いの手を差し伸べ

彼らが少しでも幸せに生きるよう、行政が率先して決めごとをすべきであるし

彼らを擁護するための毅然としたガイドラインを作ってもらいたい

 

そうすることが、ひいては日々動物の苦情を聞かされ、嫌な気持ちで働かなければならない担当の課の職員さんたちの、ある意味救いにもなるのではないか

 

とか、いっぱい言ったさ

 

議員さんはそんな私の話を熱心に聞いてくれた

無駄かも知れないけど

どうしても私は彼らの、そして彼らに思いを寄せる私たちの、現状を伝えたかった

 

 

 

翌朝一番で、ギャラリーに私を訪ねて来られたのは議員さんがよこした秘書の方だった

彼は私の話に懸命に耳を傾け、私の許可を得て録音もした

 

最後に私は例の業者のことも話し

脅されても、刺されても、猫の世話は止めませんから

人の勝手で一代限りの命にしてしまったことの責任は重く、私は彼らの最期を看取るまで続ける所存だ、と伝えた

 

秘書さんは、凄い覚悟ですね! と言われたが

 

私たちを舐めちゃいけない

脅されたり怒鳴られたりしたくらいでご飯やりをやめるボラさんがどこの世界にいるか

 

 

 

 

 

雨が降り出した

それでも濡れた草の上から動かない《ぼっさ》

 

 

魔女 「つめたいでしょう」

 

ぼっさ 「だいじょうぶさ」

 

 

 

つづく