テーマ:天文(606)
カテゴリ:10文
2022年6月中旬から下旬にかけては、明け方の空ですべての惑星が見られるチャンスだ。国立天文台によると「夜間にすべての惑星が地平線の上にある機会はなかなかありません」という。
6月18日(土)を例にとると、日の出の1時間前には南の空に月があり、そこから東の地平線に向かって、土星、海王星、木星、火星、天王星、金星、水星が並ぶ姿が見られるという。このうち肉眼で容易に見える明るさなのは、水星、金星、火星、木星、土星の5つ。ただし、水星は「地平線からの高度が低いため見つけるのが少し難しいかもしれない」(国立天文台)。 水星は、太陽系のいちばん内側を公転している惑星で、見かけの位置が太陽から大きく離れることがなく、水星が見つけやすくなる時期は、太陽からの見かけの距離が大きくなる「最大離角」前後に限られているという。6月16日に「西方最大離角」を迎えるが、高度が高くなって見やすくなるのはそれより少し後の期間。たとえば東京では、6月18日から27日までの日の出30分前の水星の高度は8度。観察しやすい目安とされている高度の10度を超えるため、この間は比較的良い時期といえそうだ。 一方、海王星は約8等と大変暗く、肉眼では見ることができない。海王星を見るには事前に正確な位置を知ったうえで、的確に望遠鏡を向ける必要がありそうだ。また、天王星の明るさは約6等で、これは目の良い人が夜空の暗い場所で観察すればなんとか肉眼でも見ることができる明るさだという。双眼鏡や望遠鏡を使うとより見つけやすいため、海王星と同様、観察前に正確な位置を知っておくと良い。 なお国立天文台では、惑星がほぼ直線状に並んで見えることについて「これは、惑星が太陽の周りのほぼ同じ平面上を公転していて、それを、やはり同じ平面上にある地球から見ているためです。毎日観察すると、月が惑星に沿って日に日に東側に移動していくのがわかります。月が地球の周りを公転する平面も、惑星が公転している平面とほぼ同じであるため、月は惑星の近くを通って移動していくように見えるのです」と説明している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年06月20日 18時55分02秒
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