ドキュメンタリー映画「ハーベイ・ミルク」を日本初の男性同性愛者公言国会議員と一緒に観る
この映画は1984年にアメリカで製作され翌年、日本で最初に上映された映画だそうだ。
石川氏は、この映画で表されている現状が日本の過去になるのか、まだ未来のことかを見極めているという。一つの大きな動きとして東京都が11月から同性パートナーシップ条例を発布したことである。今後の未来としては同性婚合法化を実現することだという。
当時は今と違いLGBTのような言葉はなかった。同性愛者は差別の対象となりアメリカでは州によっては同性愛行為そのものが犯罪となるところもあったほど偏見の強い時代であった。
1970年代後半、自らが同性愛者であることを公言したサンフランシスコ市の市政執行委員(いわば市議会議員)になったハーベイ・ミルクという男性についてのドキュメンタリー映画である。
ミルク氏は社会の様々な偏見や差別に対して市議会議員の立場から反論をして世の中を変えていこうとする。具体的な例は当時カリフォルニア州で提案されていた学校の教育現場から同性愛者の教師を排除する州法成立の州民投票に反対のキャンペーンをあげたことである。当初、可決する見込みだったがミルク氏が議論の場に出て結局否決となる。
このような活躍をして多くのLBGTの人々を勇気づけてきたがミルク氏は暗殺されてしまう。
彼の残したメッセージとして重要なのは「カミングアウトをしろ」ということだった。可視化しなければ現状は変わらないということなのだろう。
この上映会には日本で初めて同性愛者であることを公言した男性国会議員の石川大我さんが来ていた。
石川氏は、この映画で表されている現状が日本の過去になるのか、まだ未来のことかを見極めているという。一つの大きな動きとして東京都が11月から同性パートナーシップ条例を発布したことである。今後の未来としては同性婚合法化を実現することだという。
また、日本で最初にこの映画の上映を主催して今日まで映画を上映し続けているという興業主の方がスピーチをした。最初に上映を主催した時は周囲から白い目でみられたりしたが、いざ上映してみると何度も上映をするようになるほど関心が高まったという。
ずばり人間の性的指向や性自認は本人の意志で選べるものではない。生まれつきとか環境とか原因論は様々あるが本人が決めたものではないということだ。そして変えられるものでもない。それは男に生まれる、女に生まれる、白人、黒人であるということと同じとみていい。
なので趣味とか変態とかいう見方でさらりと片づけられるものではないのだ。
この映画が日本のはるか過去のものとなるように願う。
by masagata2004
| 2022-11-27 16:57
| 映画ドラマ評論
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