タブーという曲を知らない人でもトランペットが奏でるイントロの旋律を聴けば、あの「ちょっとだけよ。」という加藤茶のセリフを思い出して「知ってる、知ってる!」と言うことでしょう。
古い話になるが、タブーは人気絶頂期のドリフターズがテレビのゴールデンタイムで演って一世を風靡したコンとを彩った曲である。 1970年の前半はラテン音楽がロックやディスコなどの新しい音楽に押されて影が薄くなっていた時代で、いわば音楽の冬の時代だった。そんな折りしもマンボの王様ことペレス・プラードの音楽が突然変異的かつ教育ママの神経を逆撫でするような形であれ、現代のメディアとなったテレビで聴くことができたのは痛快であった。 タブーという曲はキューバの女性ソングライターであるマルガレータ・レクォーナが1931年にソン・アフロの1曲で、ババルーと共に代表作品となっている。 タブーとはポリネシア語のtapuから生まれた言葉とされ、原始民族の宗教的な禁制を指した。 触れてはならないもの、してはいけない行為、あるいは口にしてはいけない言葉などである。 タブーはそれらをヒントにした曲で、アフロ系キューバ人の奴隷の子孫がアフリカを偲ぶところから始まる。こうした曲はキューバ観光や避寒にやって来る米国のリッチな白人たちを楽しませるショーの音楽として作られた公算も大であるから、こういった歌詞にエキゾティズムと優越感を感じていた連中も少なくはなかったのではないだろうか。
by g_vocal
| 2009-05-31 12:50
| ラテン
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