VETERAN ヴェテラン(2019年) | 勝手に映画紹介!?

VETERAN ヴェテラン(2019年)

VETERAN ヴェテラン [DVD]


WOWOWのアクション映画特集でエアチェックしておいた「VETERAN ヴェテラン」を鑑賞…「アバター」のクオリッチ大佐や「ドント・ブリーズ」の盲目の老人でお馴染みスティーヴン・ラングが退役軍人に扮し、同じような境遇のジジイどもとジャンキー軍団相手に大暴れする。DVDジャケに大きく躍っている“ナメてたジジイたちが、実は最強兵士だった!!”というキャッチコピーがまさに正鵠を射ていて、そのまんまな内容。共演は「ダイ・ハード2」でスチュアート大佐役のウィリアム・サドラー、「フロム・ダスク・ティル・ドーン」でフロスト役のフレッド・ウィリアムソン。

 

オピオイド危機により常習者は俗称“ハイプ”という新しい薬物に流れた。そして都市機能は麻痺し、警察は撤退…ドラッグが蔓延した町は無政府状態で荒廃してしまった。そんな町の中で、VFW“海外派兵退役軍人会”支部を改築してバーを営むベトナム戦争の元軍人フレッド。バーは同じような退役軍人たちが集う、憩いの場になっていた。その晩はフレッドの誕生日でもあり…親友のウォルターをはじめ、エイブやダグといういつもの面々がフレッドを祝っていたのだが、そこに一人の少女が逃げ込んできて状況が一変!彼女を追う荒くれどもが店を襲ってきた!

 

グレインがきつめでザラつき、暗めの画面、ジョン・カーペンター映画やロメロの「ゾンビ」を彷彿とさせるようなムードたっぷりのBGM…映画が始まった直後から、なんとなく懐かしい雰囲気が漂う。でまぁ、ふたを開けたら、やっぱり「要塞警察」や「ゾンビ」のような籠城系アクションなわけですよ(最高!)。相手も生身の人間ではあるものの、群がってくるジャンキーやゴロツキどもはゾンビと変わらず。それをジジイたちが銃で吹き飛ばし、斧やナイフで叩き斬る!武器が無くなれば、店内にある様々なモノを代用し、セガール顔負けで即席武器を作り上げていく…。

 

やってることは「ランボー ラスト・ブラッド」のクライマックスとそう変わらない、ジジイ版“ホームアローン”なんだけれども、こっちは1人じゃないからね…“元”がつくとはいえ、どちらかというと「エクスペンダブルズ」に近い。ジジイと一括りにしてるけど…実は役者の実年齢なんかもちゃんと考慮されていて、ベトナム戦争へ行ったジジイもいれば、朝鮮戦争に行ったジジイもいると、そういう細かい設定も良かった!第一波はなんとか防いだ、第二波に備えるため…バリケードを作るぞ!って、倒した敵の死体を山積みにしていく。生き残るためには何でもするんです。

 

ザコどもが襲ってくる時はゾンビ状態なんですけど…ラスボスの片腕で、中ボス的なそこそこ強い女の敵がいるんだけど、そいつはどちらかというとヴァンパイアっぽい風貌なんですよ(もちろん、本作に化け物は出てきません)。で、クライマックスは…この女の敵とフレッド・ウィリアムソンが戦うんですね。ちゃんと作り手もわかってるでしょ?この勝敗がどうなるかはとりあえず置いておいて、最終的にこの女は、杭状の武器で胸を貫かれて死ぬことになる=やっぱりヴァンパイアっぽい=「フロム・ダスク・ティル・ドーン」を意識したオマージュ的な演出かなと…。

 

今までにも、往年のスターが大挙出演し、チームで奮闘する“ジジイ頑張る映画、ババァ頑張る映画”はいくつもあったけれども…その中に、また一つとんでもない怪作が加わったよね。最後まで見ると“ヴェテラン”という一見、ダサくも感じる邦題(原題はVFW=海外派兵退役軍人会)も決して悪くなかったなって思った。エンディングでは…役者の顔がもう一度映し出され、そこに役名と役者名が表示される。劇中では“何人ものジジイ”が命を落とすので…なんか遺影のようにも見えたりするんだけど、いやいや演じたジジイ俳優はみんなまだご健在ですからね!

 

 

監督:ジョー・ベゴス

出演:スティーヴン・ラング ウィリアム・サドラー フレッド・ウィリアムソン マーティン・コーヴ ジョージ・ウェント

 

 

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