大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

日々の恐怖 10月9日 曰く付き物件の日常(4)

2021-10-09 13:51:22 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 10月9日 曰く付き物件の日常(4)




(5)入居して一年

 定期的に食器が割れ続け、引越し前から持ってきた食器が全て割れたため、プラスチック製になった。
今でも何故かよく落ちるが、食器はプラスチック製なので問題はない。
立て付けにも問題はないし、電車が通らない夜中のことだから、何が原因かわからない。
 年末なので大掃除も兼ねて、気になっていた台所の上の空間を開けることにする。
換気扇の配管が通っている部分、ツマミも特に無いハメ殺しになっている部分の板を外す。
絶句した。
 なぜか湿布等が壁に向けて並べてあり、前の住人(数年住んでいた独身中年男性)の持ち物と思われる、古びた書類やらゴミがけっこうあった。
入居前に全部掃除したと聞いていたのに、ずさんな管理に呆れる。
 以前の持ち主は退去も問題なく、部屋も荒れてなかったとのことだった。
とりあえず一切合切捨てる。
今まで家の風呂(台所が隣)に入るのが何故かイヤで、ジムのシャワーばかりだったことに妙に納得した。
台所の上になんかあったからだ、と。




(6)入居して一年半

 職場の同僚から、事故物件サイトの話を聞く。
自宅は該当していなかったが、通りを挟んだ向こう側やら、周囲にはそれなりにあった。
見なければよかったが、自宅が該当していないのには安堵した。
やたら神社や、庭の小さな稲荷やら、霊園や墓地が目に付く。
 やはり線路沿い、特に踏切近くはあまり良くないのだろうか。
色々つけていた財布や鍵や携帯のお守りストラップが全部どこかに行ってしまった。
千切れた紐だけが残っている。
 おみやげで貰ったお守りのストラップをつけてみた。
3日で無くなった。
 気付いたこと。
廊下の明かりが入居時からいつも誰かに消されている。
ゴミ捨てに行って帰ってくる数分で消されたりする。
朝、明かりがついていたことがない。
が、誰も消してないらしい。
 携帯で話していると、時折ノイズで聞こえないと言われたり、

「 いま部屋に一人?
妹さん来てる?」

とたびたび聞かれる。
からかわれているのかと思ったが、そうではないようだ。
 携帯が壊れたので、スマホにする。
LINEやSkypeで友人と話していると、室内のwifiを使っているのにノイズが酷く、仕方なく通常の通話にする。
 引っ越してからPCがよく、

” ブツッ!”

と電源ごと落ちて再起動する。
修理が必要かと思って見てもらったり、電源コードも変えた。
しかし故障ではないとのことだった。








童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日々の恐怖 10月5日 曰... | トップ | 日々の恐怖 10月13日 ... »
最新の画像もっと見る

B,日々の恐怖」カテゴリの最新記事