羽鳥先生(草彅剛)の表情にズキズキした週でした。
や。
もちろん、福来スズ子(趣里)もすっごくよかった。良かったんだよ。
不安。動揺。から元気。
呼び出した茨田りつこ(菊地凛子)にハッパかけられてやるきだして無銭飲食(茨田さんにゴチになる)ところとか、めちゃくちゃチャーミングで可愛かった。
いてもたってもいられない!
それが福来すずこだよね。
でもさ。
つよぽんの…
羽鳥先生の
セリフ無しの表情の素晴らしいことといったら!
最初に『ラッパと娘』の話をきかされた羽鳥先生
水城アユミに『ラッパと娘』を歌わせてやってほしいと言われたときの羽鳥先生
大晦日の歌合戦
『ラッパと娘』水城アユミ
『ヘイヘイブギー』福来スズ子
大晦日の歌合戦をテレビ鑑賞する羽鳥先生
もう、
もう……
泣いた。
泣いたよね……
今日は1週間分まとめて見て、より一層ズキズキ……
いつもマネージャーのター坊は余計な一言ばっかり!って思うけど、今回ばかりは的を射ていたよね。
隙をみせたらアウト。生馬の目を抜く芸能界。昔の恩義も縁も踏み台にしてのし上がる覇気があればこそ成功もするんでしょう。
スズ子は、だけどスズ子は、そんなとき、わかっていてもチャンスを与えてしまう人。
義理と人情や。
大事なのは、心に温かく灯った母の教えは、いつだってスズ子のなかにある。
ター坊だってそんなスズ子だから今ここに居られている。
大野さんも、誘拐未遂犯の庭師も。
みんなそうだよね。
見捨てないスズ子だから、信じてくれるスズ子だから。
茨田さんだって、そんなスズ子が好き。
ホントにバカね、って、コーヒー代を奢らされて笑顔。
負けるのは悔しい。
負けたくない。
逃げたっていい。
だけど逃げたら一生忘れられない。
それでも逃げてもいい。
負けたっていい。
負けていいわけない。
悔しい。
いやや。
負けたくない。
愛子のかけっことスズ子の歌と。
勝てたらいいんだけど、いつもいつまでもずっと勝ち続けることはできない。
少し疲れたような羽鳥先生の生え際の白髪が象徴する衰えと時代の変化。
スズ子にキツい言い方をしてしまったのは、自分自身にも向けられた思いだったと思う。
昔のようにはワクワクできなくなっていることへの失望、過去の自分と比較しての悔しさ。
スズ子と羽鳥先生、ふたりとももうあの頃のように若くない。
後進の図太いほどの野心と未来への渇望が、恐怖なほどに眩しい。
目を逸らしたくなるほどの光を、それでもスズ子は楽しみだと言う。ワクワクすると言う。恐れながら、おののきながら、どこかスッキリとした表情で「どんな歌をうたうのか聴いてみたい」と言うスズ子に、羽鳥先生の目がキラキラと輝きだす。