オリンピックが延期になって、残骸のようになってしまった4連休。
緊急事態宣言やら東京アラートやらという号令を発する側は果たして何をしてきたのかは分からねど、
逼塞を続けて来た方としては「どこかへ!」という気にもなってしまう4連休に、
妙な腰砕けキャンペーンが始まっても東京都民は縁が無いどころか、
事態はいっかな好転していないわけでありまして…。
実はこの機に「車借りるから」という声掛けがあったものですから、
北関東の温泉地くらいなら行けるかなと算段していたところではありましたけれど、
国のキャンペーンから東京が外される発表を待つまでもなく、状況はよくないね…と大幅に自発的見直しを行い、
日帰りくらいならと自制を働かせてはいたものの、東京都からのお達しは不要不急の外出は避けよてなことも。
もはや何がなんだか…の世界でありますよねえ。
そりゃあ知らない土地にでかけてあれこれ見て周るのはお楽しみながら、他所からあれこれ言われるまでもなく、
今はそういう状況でもないでしょうと考えれば、東京都という(まあ、人為的に決められた)エリアの中でも
気晴らし要素がないわけでもなかろうとは昨今、つとに思っているところではあるわけで。
そうしたことを見越してTVでも「東京にもこんな行楽地がある!」てな紹介をしていて、
それがもっぱら奥多摩やら高尾やらということになりますと混雑は必定、
ですからそのあたりは避けることにしてレンタカーに便乗し、さしたる遠出でもなく出かけてまいりましたですよ。
取りあえず東京をへりを狙う…というわけでもありますですが、埼玉県との境が目の前というロケーション、
まずは東大和市郷土博物館にやってまいりました。雨模様ゆえに建物がうらぶれた感じになってますが、
近隣市町の中では相当に立派な施設ということができますね。左側のドームはプラネタリウムでもありますし。
裏手に見える木立はそのまま山の斜面で狭山緑地と呼ばれる森になっておりますが、
この尾根を向こう側に越すとそこには村山貯水池(多摩湖)が広がり、その向こうが埼玉県ということになります。
この地勢図では、右方向の奥が都心部ということになりまして、左側には奥多摩に続く山裾が見えておりますね。
基本的には辺り一帯、平たいわけですが、その中にあって真ん中部分だけがぽっかり浮島のようになっている。
ここが狭山緑地のある里山でありまして、青く見えているが手前が多摩湖、奥が狭山湖ですな。
いずれも村山貯水池、山口貯水池と言われますように、東京の水がめとして作られた人造湖ですので、
かつて奥多摩湖でも津久井湖でも見たように立ち退きが大きな問題となってことは、ここもまた同様なのでありました。
今は水に浸かった谷筋には長年住まっていた方々がいたわけですしね。
と、そんなことも含めた地域の歴史やらが常設展示されている一方で、
子ども向けの夏休み企画でしょうか(といっても今年の夏休みはえらく短いところもあるようですが)
このような企画展示もやっておりました。子供は(と一概には言えませんが)カブトムシやクワガタが好きですからねえ。
東京の下町で育った者としては「カブトムシは買うもの」という意識でありましたけれど、
むしろ大人になってから木にとまっているカブトムシを見て、「おお!」と思ったものでありますよ。
多摩はやはり東京ではないというべきか(笑)。
と、こののちプラネタリウムまで見て(ちなみに博物館は入館無料、プラネタリウムは300円)、
そののち貯水池の際にあるからこの名前かという実に分かりやすいネーミングの食事処へ立ち寄って、昼食を。
いろり焼き「貯水池鳥山」というこの食事処、1グループに1コテージが宛がわれますので、
人出が多いかどうかということを気にせず、くつろげるものですから、たっぷり2時間かけた昼食となりましたですよ。
で、日帰り午後の部でありますが、東京のへりまで来ていて周りを見れば、
東京・埼玉間を結ぶ多摩湖横断橋は両方向とも車ひがひっきりなしに移動しているようす。
それに釣られてとは主体性の無い言い方になりますが、ちと東京をはみ出してしまい…と、
その行き先のお話はこの次ということで。