夏までの私は、Mさんが私の前からいなくなったこと、同時にcheriへの気持ちがもう続けられないもの、という二つに挟まれて、もはや自分の行動がなんなのかわかっていなかった。
仕方がない、心底傷ついた自分を生きながらえさせるには、こんなふうにしかできないのだと。
だから、彼のひとつひとつにドキッとしていたかもしれないけれど、そのときの私は自分しかみていなかったのです。
ですが、夏休みの間は別のワークショップしたり、東京に友達と遊びに行ったり、秋田に行って親戚と会ったりして、少しずつ自分のなかで考えあぐねる時間は自ずと少なくなりました。
そして研修旅行も終わった頃には、もう一度今ある自分と上手に付き合っていけるようになっていたと思います。
学校が始まると、すぐに学園祭の準備にはいりました。
私はなぜだか専攻展示の総括を行い、模擬店の飲み物担当になり、そして夏祭りなどもやった有志の団体のテント設営を行うという、よくわからない位置にいました。
実際に作業をおこなう立場ではない私は、慣れないのか、てんてこ舞いでした。
一方彼も、一年生がおこなわなければならない仮装パレードの準備をリーダーとしておこなっていまして。
二人して仕事が終わらないからか、それとも残るのが好きだからか、なぜか私たちは残って作業をしてました。
彼の方が他の一年生と作業をしていると、私は颯爽とiPhoneを取り出し、身構える。
すると彼もちゃんと反応して好い被写体に。
こんな感じで当日までいき、祭りが終わると普通の学校生活に戻っていきました。
ですが、なんででしょう。
私も彼も、依然として学校に残り続けて、なにかしらの作業をおこないます。
バイトが終わると「もしかしたら...」とパンを専攻の部屋までもっていく。
と、やっぱり彼は勉強に飽きてしまったのかゲームを取り出して遊んでいる最中だったり。
「あーあ、いつまで経っても終わらないぞー」といいながらも、ゲームを一緒にやってしまう私。
「rumie-ruさん、近いですよ」なんて言われて、はっと我に返る、ような。
そんなある日、「rumie-ruさん、相談とかしてもいいですか」と彼が言ってきました。
その話をきいてると、要するに彼には好きな人がいるが相手にされない、うやむやにされるのは性に合わないけどやはり気にしてしまう、といった内容。
「だから、それはもう、好きなんでしょうが」
「そうか。やっぱりそうですよねーうーん」
最初私は自分のことじゃないかと動揺しましたが、訊いていくうちに違う人だと気づくと、ちょっと切ない気持ちになりました。
そうだよね。
ん?というかなぜ私は今さみしいと思ったんだろう?
それから一週間ほど後。
私は家族内のことでいろいろ考えてしまったり、Mさんなどを含め今まで自分が他人と関わってきたことを思い返して、精神的にかなり落ちてしまいました。
また5月あたりにもいた”心ここにあらず”な自分が戻ってきてしまって。
夜中に学校まで行って絵を描こうと思って(ひとりになりたくて)、教室にいこうとすると、友人の制作を手伝っていた彼に遭遇しました。
「rumie-ruさん、大丈夫ですか?」
「うん。いやいや、大丈夫。大丈夫だから」
「本当にだいじょうぶですか?」
それを半ば振り切るようにして階段をかけあがり、教室に戻ってきた自分は涙を止めることができなかった。
その頃なかよくしてくれてた先輩にメールを送ってみたりしても、私が求めるような反応でなかったり、結局わたしが必要とするときに私のことを見ていてくれる人なんていないんだ、それならとことん駄目な人間になりさがってしまおう、そうしたほうがいい、そのほうが登るだけだから楽だ、と考えました。
彼が教室まできてくれたとき、もう何も隠さずに「そばにいてほしい」と言おうと思っていたんです。
本当はそう言いたかったのに、やはり私は彼に甘えることはできなかった。
その後、有志の団体の宣伝準備にて、また彼と夜な夜な作業をしました。
できあがったものを学内に設置し終え、じゃあ明日とみんなが言っているなかで、私は「今から自分を元気づけるために、おいしいもの食べて、呑んできます」と宣言して行こうとすると。
「俺も行こうかな...行ってもいいですか」
「じゃあラーメン行こうか。他に来る人いない?」
そこで前に出てきた彼のことが気になっていたクラスメイトが行きたいといいましたが、翌日から合宿なのでやっぱパスとなったので、結局私たち2人で行くことに。
バスを降りて、約束したラーメン屋の前で待つ間、私はやっとこれは大変なことだと気づいたのです。
クラスメイトは、きっと気を利かしてくれたのでしょう。
ああ、私はこれからどうしたらいいんだろう。
いや、ラーメン食べにきただけ。
寒い中待つなんて、先輩じゃねぇ。よし、中に入っちゃおうじゃねぇか。
動揺しつつ、中に入っていく私。
つづく。
仕方がない、心底傷ついた自分を生きながらえさせるには、こんなふうにしかできないのだと。
だから、彼のひとつひとつにドキッとしていたかもしれないけれど、そのときの私は自分しかみていなかったのです。
ですが、夏休みの間は別のワークショップしたり、東京に友達と遊びに行ったり、秋田に行って親戚と会ったりして、少しずつ自分のなかで考えあぐねる時間は自ずと少なくなりました。
そして研修旅行も終わった頃には、もう一度今ある自分と上手に付き合っていけるようになっていたと思います。
学校が始まると、すぐに学園祭の準備にはいりました。
私はなぜだか専攻展示の総括を行い、模擬店の飲み物担当になり、そして夏祭りなどもやった有志の団体のテント設営を行うという、よくわからない位置にいました。
実際に作業をおこなう立場ではない私は、慣れないのか、てんてこ舞いでした。
一方彼も、一年生がおこなわなければならない仮装パレードの準備をリーダーとしておこなっていまして。
二人して仕事が終わらないからか、それとも残るのが好きだからか、なぜか私たちは残って作業をしてました。
彼の方が他の一年生と作業をしていると、私は颯爽とiPhoneを取り出し、身構える。
すると彼もちゃんと反応して好い被写体に。
こんな感じで当日までいき、祭りが終わると普通の学校生活に戻っていきました。
ですが、なんででしょう。
私も彼も、依然として学校に残り続けて、なにかしらの作業をおこないます。
バイトが終わると「もしかしたら...」とパンを専攻の部屋までもっていく。
と、やっぱり彼は勉強に飽きてしまったのかゲームを取り出して遊んでいる最中だったり。
「あーあ、いつまで経っても終わらないぞー」といいながらも、ゲームを一緒にやってしまう私。
「rumie-ruさん、近いですよ」なんて言われて、はっと我に返る、ような。
そんなある日、「rumie-ruさん、相談とかしてもいいですか」と彼が言ってきました。
その話をきいてると、要するに彼には好きな人がいるが相手にされない、うやむやにされるのは性に合わないけどやはり気にしてしまう、といった内容。
「だから、それはもう、好きなんでしょうが」
「そうか。やっぱりそうですよねーうーん」
最初私は自分のことじゃないかと動揺しましたが、訊いていくうちに違う人だと気づくと、ちょっと切ない気持ちになりました。
そうだよね。
ん?というかなぜ私は今さみしいと思ったんだろう?
それから一週間ほど後。
私は家族内のことでいろいろ考えてしまったり、Mさんなどを含め今まで自分が他人と関わってきたことを思い返して、精神的にかなり落ちてしまいました。
また5月あたりにもいた”心ここにあらず”な自分が戻ってきてしまって。
夜中に学校まで行って絵を描こうと思って(ひとりになりたくて)、教室にいこうとすると、友人の制作を手伝っていた彼に遭遇しました。
「rumie-ruさん、大丈夫ですか?」
「うん。いやいや、大丈夫。大丈夫だから」
「本当にだいじょうぶですか?」
それを半ば振り切るようにして階段をかけあがり、教室に戻ってきた自分は涙を止めることができなかった。
その頃なかよくしてくれてた先輩にメールを送ってみたりしても、私が求めるような反応でなかったり、結局わたしが必要とするときに私のことを見ていてくれる人なんていないんだ、それならとことん駄目な人間になりさがってしまおう、そうしたほうがいい、そのほうが登るだけだから楽だ、と考えました。
彼が教室まできてくれたとき、もう何も隠さずに「そばにいてほしい」と言おうと思っていたんです。
本当はそう言いたかったのに、やはり私は彼に甘えることはできなかった。
その後、有志の団体の宣伝準備にて、また彼と夜な夜な作業をしました。
できあがったものを学内に設置し終え、じゃあ明日とみんなが言っているなかで、私は「今から自分を元気づけるために、おいしいもの食べて、呑んできます」と宣言して行こうとすると。
「俺も行こうかな...行ってもいいですか」
「じゃあラーメン行こうか。他に来る人いない?」
そこで前に出てきた彼のことが気になっていたクラスメイトが行きたいといいましたが、翌日から合宿なのでやっぱパスとなったので、結局私たち2人で行くことに。
バスを降りて、約束したラーメン屋の前で待つ間、私はやっとこれは大変なことだと気づいたのです。
クラスメイトは、きっと気を利かしてくれたのでしょう。
ああ、私はこれからどうしたらいいんだろう。
いや、ラーメン食べにきただけ。
寒い中待つなんて、先輩じゃねぇ。よし、中に入っちゃおうじゃねぇか。
動揺しつつ、中に入っていく私。
つづく。