“反習近平体制!”“反共産党!”にまで発展したゼロコロナ政策デモの影響で

中国政府は急遽“ゼロコロナ政策緩和”に大きく方針転換しました。

日本の報道でも報じられているとは思いますが、この急な緩和策により

現在の中国ではいろいろと混乱しています。

今回はその状況についてのお話です。

ゼロコロナ政策緩和したことによるメリット

ゼロコロナ政策反対デモなどを受けて、習政権は、一気にゼロコロナ政策を緩和しました。

ゼロコロナ政策緩和したことによるメリットとデメリットがそれぞれ存在します。

まずはメリットから。。。

メリットその1・PCR検査実施の撤廃

今までは公共機関や、村・小区や会社のオフィスビルに入る際、PCR検査24/48時間陰性の

証明を出さないと、公共機関を使えなかったり、村・小区やオフィスに入ることができませんでした。

つまり毎日又は2日に1回など高頻度にPCR検査実施を強要されていました

しかし、緩和後は“陰性であればOK”というように変わりました。

よって、PCR検査の時間制限がなくなったので“昔PCR検査して陰性だった”

ということだけで問題なく行き来できる場所が増えました。

このPCR検査廃止は、中国の地方政府の財源がなくなってきたので、政府にとっても

メリットはあると思いますが、一部の学校や会社では1週間に1回程度の低頻度の

PCR検査を要求するところもあります。

村や小区に入る前の健康コード確認所の機械の多くは取り外されました。

使われなくなったPCR検査所(違法駐車してる。。。笑)

メリットその2・場所コードスキャンの要求がなくなった

緩和前は場所コードのスキャンを要求されてました。

これは場所コードのスキャンにより感染した時、行動ルートを追跡できるように

するため、スキャンを強要されていました。

都市によってですが、外国人はこの場所コードをスキャンできない都市があり

私の住むシンセン市や隣の東莞市はスキャン不能。 (しかし広州市はスキャンできた)

理不尽なのですが、場所によっては“場所コードをスキャンできないからあなたは入れない!”

と要求してくる人もいましたが、このような事がなくなりました。

メリットその3・強制隔離(ロックダウン)の撤廃

これが一番大きいかもしれませんが、強制隔離がなくなりました。

今の状況では、コロナに感染したら

“(強制隔離なしで)自宅で休養を取る”

という要求に変わりました。

しかし、病院へ行きPCR検査を受けて陽性が確定した場合は、

健康コードが陽性のままだといろいろと障害があるので、最新の結果が

陰性でなければならず、検査できる場所が減ったのでPCR検査ができる場所を探さねばなりません。

これは現在、結構大変です。

ゼロコロナ政策緩和したことによるデメリット

ゼロコロナ政策緩和によるメリットしかないように思われますが、現在の中国で急に緩和

することによるデメリットも少なくありません。

デメリットその1・感染拡大

今まで厳しくコロナウイルスをゼロにしようとしていたのに一気に緩和したので

当たり前ですが、急激に感染が拡大しました。(笑)

厳しい隔離処置などによりコロナウイルス感染の機会は確かに減っていたと思いますが、

日本でもウワサの“(効果の低い?効果のない?)中国製ワクチン”しか

中国の人々は接種していません。

当然、免疫はできていることは少なく、感染したら日本などとは違い重症化リスクはあるように思います。

しかもPCR検査所が緩和前に比べ極端に減ったし、病院も混雑しているので、

緩和前より、より“密”になり、感染リスクは以前より高まったと思います。

最近はよく中国人に“外国人は、中国でも外国のワクチンを打つことができるの?”などと

質問されることが増えました。

中国のワクチンで抗体ができる確率が低いことを中国の人も良く知っているみたいですね。。。

デメリットその2・PCR検査は有料化ほか

上記に付随しますが、基本的にPCR検査は受けなくてよいのですが、

場所によってはいまだに健康コードの要求があるので、PCR検査を受けなくてはいけない時があります。

しかしPCR検査所の多くは閉鎖したので、

①PCR検査をやっている場所を探すのが大変

②PCR検査が有料(いままで無料だったのに)

という非常に腹立たしい現象が起こってしまっているのは、ものすごいデメリットです。

特に今まで、中国ではゼロコロナ政策の正当性をアピールするため

“コロナウイルスは非常に怖い! 感染すると後遺症が残る!”

など“コロナウイルス=とても怖い!”という洗脳教育をしてきたので、簡単に洗脳が溶けず

いきなり“ウィズコロナ”にします!

と言っても、“コロナは怖い“とガッツリ洗脳されている人は恐怖におののいています。

コロナ陽性者情報を集めては、自分の行動範囲を自分で狭めています。

そして必要以上に風邪の症状で病院に集まるので、コロナでなかった人も病院の行列の中で

感染するという本末転倒な状況になりかつ医療崩壊を起こしております。(悲)

デメリットその3・大白の大量失業

当たり前ですが、緩和前まではPCR検査所にいた人やロックダウン時にいろいろな事をやっていた

“大白”と呼ばれる白い防護服を着たコロナ規制に携わる要員がたくさんいました。

“大白”は、警察官がやっていましたが、それでは足りないため、その他の人々も

“大白”という職業に従事していました。

この“大白”は、時折態度の悪い人がおり、しかも“PCR検査を受けさせる“という

権力を手にしているので私も一部の“大白”には本当にキレそうになったこともありました。

しかし、手のひらを返したような“ゼロコロナ規制緩和”により大量の“大白”が

失業しました。

“大白”にひどい態度をされて頭にきている人は、この大量失業に対し

“ざまーみろ!”と思っている人も少なくありません。

ただでさえ、中国の失業率は高いのに、どうするんでしょうね?

私も少し“ざまーみろ!”的な感情がありましたが、いきなり方針転換で失業だなんて。。。

さすがに少しかわいそうに思えてきました。

参考動画
【中國防疫鬆綁 「大白」失業 跳樓討薪|新聞精選|20221209】

デメリットその4・経済は戻らない

“コロナは怖い“とガッツリ洗脳したことの”後遺症“と言える内容ですが、

コロナは怖いと洗脳 → 急に規制緩和 → 感染拡大 →。。。

このような流れになれば当然人々は、“外に出ると感染してしまう”

と思い込んでしまい、規制を緩和したというのに今度は自ら判断して外出を控えます。

それにより、規制を緩和したにもかかわらず、経済が回復しないという現象が起こってしまいました。

つまり規制緩和の判断が遅すぎたということですね。

参考動画

【武漢の小規模商店主「封鎖解除が遅すぎた」】

今さらですが、政府は“コロナは毒性が弱まった!”とか

“ワクチン接種率が高いから大丈夫”など

今までと逆のことを洗脳し始めましたが、どうなんでしょうね??

デモを起こした若者たちはいろいろな情報を集めている人たちなので、洗脳を解く必要はないですが、

デモを起こしていない一般の中国人からしてみたら、今までと逆の洗脳をするなどしないと

また新たな問題が起こってしまうという難しい状況になってしまいました。

情報規制をなくせば解決するように思うんだけど、そうはいかない現在の中国のかじ取りは大変ですね~

今回は、ゼロコロナ政策緩和に関するお話でしたとさ

おまけ(スキーか~)

我が家は結局、私以外の全員(妻、長女、次女)がコロナに感染しました。

でも結局最長で3日熱が出たのみでその後は回復してましたね~

そして、コロナ完治した3人は昨日からスキー旅行に行ってます。

(スキー旅行前に完治してよかった。笑)

今頃スキーを楽しんでるかな?