ほぼ日刊ベースボール

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野球選手の熱い過去や意外な背景を主な切り口に、野球への熱い想いを綴ります。

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$ほぼ日刊ベースボール-美馬学



今年のルーキーでいちばん楽しみなのは、楽天の美馬学である。

中学時代は全中でベスト8、その頃から類稀なる野球センスは注目の的だった。



ただ、彼について回るのは、サイズの小ささ。

高校までで終わりかなと思っていたのが正直なところで、

故障もあって最後の夏もぱっとしなかったので、

大学に進むも、正直、注目はしていなかった。



が、大学時代に153キロをマークするようになり、

社会人でもクローザーとして活躍、

センスだけでなく、相当、負けん気が強いのだろう。



という意味で、実は今年の飛躍が楽しみな選手がもう一人、

ルーキーではないが、日本ハムの杉谷拳士。

イースタンで昨シーズン最多安打。

そんな彼も、負けん気の強さが気持ちいい。



野球の天才が集まるプロ野球の世界で、失敗なんて当たり前。

誰かに負けることなんて当たり前。

でもそこからいかに自分の生き残る道を見つけ、磨けるか。

技術の粋を究めた世界だからこそ、そんな精神的要素で見てみたくなる。

決して精神論ではない、「気持ちの問題」。



さて美馬投手、あとは1001に潰されないのだけ願うのみ。

それだけが気がかりである。

契約更改を保留したが、まだ1億に届いていなかったのは印象としてちょっと意外だった。


ただ、中学時代から轟かせる実力からすると、年間20本塁打打てていないのもまた意外かつ物足りない。


人のいい性格がもしかしてマイナスしているのかもしれないが、もっと打って球界の中心打者になってほしい。

広島・前田智徳が5000万円ダウンで契約更改した。

高い打撃技術と侍風の個性からファンには人気だが、走れない、打撃不調の際にあからさまに不満を表し、周りに気を配れず雰囲気作りができない、そんな姿がチームにとってマイナスともなっているという。

新井が阪神に移った理由は、そんな前田を優遇し続け、若手への切り替え、チームの活性化に本腰を入れない球団フロントへの不満があったという。

とはいっても球団にとっての功労者であることも確か。だからこそ、球団としても扱いが難しい。

来年、結果が出なければ引退の二文字も見えてくる。

個人的にはボロボロになる前田は見たくない。どのように正念場を迎えるか。前田の男ぶりを見てみたい。
WBC一次候補が発表になった。



打者は非常にバランスがいいと思う。

松中と小笠原の二人が入っているのは心強い。

松中はアトランタで五輪に出た際の、三振でヘルメットかバットをホームで叩きつけた負けん気が思い出深いし、その気の強さがいい。

小笠原も自分の打撃を貫く腰の座ったところが、いざというときに頼りになると思う。

実績云々でなく、彼らベテランがどれだけ精神的支柱になれるか。

第一回はイチロー頼りだった精神的拠り所が増えるのが、何よりもいいメンバー選定をしたな、と思う。



また外野の亀井。

実績こそ劣るものの、三拍子が高いレベルで揃った選手で、悪くないと思う。三拍子揃いながらそれなりにロングも打てる力強さがいい。決して読売びいきの人選ではないと思う。



打者に対して問題は投手。

結局各チームのエース級がそろった。

でも北京でもそうだったが、問題はピンチのときやワンポイントでさっと出てきてさっと抑える、経験豊富なセットアッパーの不在。

調子のいい投手をどんどん出していくのが鉄則だが、やはり普段からいつでもいけるように調整している習慣は先発投手のそれとは大きく異なるもの。広島の横山や梅津など、決して派手ではないが堅実なセットアッパーが絶対に欲しいところ。山口だけでは山口が心配である。



ということで全体の感想は打高投低。

セットアッパーをあと3枚。田中・黒田・小松を外して広島の横山・梅津、ヤクルトの松岡、楽天の川岸あたりを絶対に入れるべき。これだけは強く言いたい。



【選考メンバー】



投手 16名

岸孝之(埼玉西武)

涌井秀章(埼玉西武)

小松聖(オリックス)

ダルビッシュ有(北海道日本ハム)

渡辺俊介(千葉ロッテ)

田中将大(東北楽天)

岩隈久志(東北楽天)

馬原孝浩(福岡ソフトバンク)

和田毅(福岡ソフトバンク)

杉内俊哉(福岡ソフトバンク)

内海哲也(巨人)

山口鉄也(巨人)

藤川球児(阪神)

松坂大輔(米大リーグ・レッドソックス)

黒田博樹(米大リーグ・ドジャース)

斎藤隆(元米大リーグ・ドジャース)



捕手 4名

細川亨(埼玉西武)

阿部慎之助(巨人)

石原慶幸(広島)

城島健司(米大リーグ・マリナーズ)



内野手 8名

中島裕之(埼玉西武)

片岡易之(埼玉西武)

松中信彦(福岡ソフトバンク)

川崎宗則(福岡ソフトバンク)

小笠原道大(巨人)

栗原健太(広島)

村田修一(横浜)

岩村明憲(米大リーグ・レイズ)



外野手 6名

稲葉篤紀(北海道日本ハム)

亀井義行(巨人)

青木宣親(東京ヤクルト)

内川聖一(横浜)

イチロー(米大リーグ・マリナーズ)

福留孝介(米大リーグ・カブス)