キンコン西野さんの講演会がめちゃくちゃ面白かったです。
メモをとりながら聞いたので備忘録。
VIP戦略。
ブランドとは何か。
ブランドの作り方。
めちゃくちゃわかりやすく言語化されてありました。
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飛行機は、ファーストクラス、ビジネスクラスを横目に見ながら飛行機に乗る。
あれはファーストクラスに座ってる側は優越感を得る。
一般の乗客は「いつかあの席に座りたい」という気持ちにもなる。
そんな事のためにVIPクラスが用意されているわけではない。
VIPサービスがあるからみんな得をしている。
飛行機を全部を一般料金で販売すると、一般の乗客の値段があがる。
ホテルも新幹線もそう。
お金持ちのためのサービスというより、お金持ちの需要に応えながら、不特定多数、より多くの人が安くサービスを受けれているサービスである。
VIPサービスがあるから、安く利用できているのであってお金持ちを羨んでる場合ではない。
むしろ感謝。
そこには合理性しかない。
VIPにはプレミアムとラグジュアリーがある。
プレミアムは競合がいる最上位商品。
ラグジュアリーは競合がいない商品。
たとえばプレミアムはベンツ。
ラグジュアリーはランボルギーニ。
ベンツは乗り心地、安全性、素材、機能性など世界トップクラス。
ランボルギーニは一般道では使えない機能だらけ。にも関わらずむちゃくちゃ高い。
その理由は、プレミアムは競争が生まれお客様が値段を決定する。
ラグジュアリーは作り手が値段の決定権を持つ事ができる。
ランボルギーニは高いのに売れている。
だから価格競争から抜け出したいなら、ラグジュアリーブランドを作らないと。
ラグジュアリーブランドは言語化できる。
それは『認知度-普及度』である。
『認知度-普及度』の数値が大きければ大きいほどブランド力を持つ。
たとえばモナリザ。
モナリザはみんなが知ってるけど1枚しかない。
だから天井知らずで高くなる。
『認知度-普及度』であれば
普及度より認知度を上げる努力をすべきである。
なのに多くの人が認知度より普及度を上げる努力ばかりする。
そうやってみんな競争に足を踏み入れ価格競争に巻き込まれる。
お皿が5枚あったら10枚に増やす努力(普及度)をしてしまうが、ブランドを作りたいならお皿の認知度を上げる努力をすれば良い。
ラグジュアリーホテルはスイートを減らしてシングルをたくさん作ってスイートの価値を上げている。
飛行機はファーストを減らしてファーストの価値を上げている。
それ以上増やさない。
他にも認知度を上げる具体的な例として、たとえばVUITTON。
VUITTONを買う人は、コンビニのように気軽に入って買うわけではない。
VUITTONは目指す店である。
だから本当は空中階にあればいい。
わざわざ利便性のある、家賃が高い1階にお店をつくる必要などない。
なのに1階につくる。
あれはひたすら認知度を上げる行為である。
多くの会社が広告費を商品を売るため(普及率を上げる)に使ってるのに対し、広告費を使ってひたすら買えない人(認知度を上げる)を増やしている。
ラグジュアリーブランドとして大事なのは、買えない人をどんどん増やすこと。
ハリウッド映画にもしも服の提供をお願いされたら、一般的には、今売りたい商品を提供し、大売り出しにでる。
「あの映画のあの女優さんが来ている商品です」と普及率を上げ、枚数を売ろうとする。
ラグジュアリーブランドは、もう絶版された服を提供し、買えない人を増やす努力をする。
ラグジュアリーブランドは意図的に作らないと作れない。