私と同年代以上の方なら、そろばんを手にした司会役のトニー谷さんが、
「あなたのお名前、何てェ~の?」
と出演者に尋ねる番組を憶えていらっしゃるでしょう。
そう聞かれれば、大抵の人は苗字から答えるでしょうが・・・今日は、その
苗字の日
なのだそうです。
今からちょうど150年前の今日・明治3(1870)年9月19日、戸籍整理のため平民も苗字を名乗ることを許す『平民苗字許可令』 が交付されたことを記念したもの。
国立公文書館・蔵
ただし当初は「苗字をつけると税金を多く取られたり、兵役を課せられる」 という噂が流れ、庶民は中々つけなかったとか。
そこで明治政府は3年後に『平民苗字必称義務令』を発布し、全ての国民が姓を名乗ることを義務づけたそうですが・・・。
ご存じのとおり、江戸時代までは下級武士や庶民は(一部例外を除き)現在のような苗字はつけていませんでした。
ですから今まで苗字などつけたことのない人々は困ってしまい、寺の和尚さんや庄屋さんに相談したようですが、彼らも一度に大人数で押し掛けられたために、
◆ 山に田んぼがあるから 〝山田〟
◆ 川の上流に住んでいるから〝川上〟
◆ 魚の名前を取って〝田井〟・〝多古〟
等々・・・実に安易なつけ方をしたようです。
全国でそんな状況でしたから、日本の名字の数は約30万種類もあるとか。
中国でも500種、韓国で280種類程だそうですから、日本の苗字数は凄じいですネ。
その膨大な数の苗字の大部分・約29万種類を一同に集めた書籍があるんです。
『日本苗字大辞典』
全3巻・6,300ページで、価格は何と346,500円!
いったい誰がどんな使い方をするんでしょうか?
ちょっと興味があります。
専門家でもない限り、この書籍を個人で購入する方は殆どいらっしゃらないでしょうが、同書を手に入れずとも自分の苗字の由来や人数の全国ランキングを検索できるサイトがありますので、ご自分の苗字のルーツを知りたい方は、こちらをご覧ください。(↓)
『苗字由来net』
https://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=%E6%B8%A1%E8%BE%BA
私の苗字〝渡辺〟は全国第6位で、107万人以上いるそうな。
渋谷のスクランブル交差点を渡る歩行者の中には、毎回必ずいそうなありふれた苗字ですが、それとは逆に滅多にお目にかからない、または知らなきゃ読めない珍名も。
実は〝珍名〟という苗字も実在するのだそうで・・・読み方は〝ちんな〟と読むそうですけど、1文字間違えると大変ですょネ。
では、最後に問題です。
以下の苗字は全て実在するものだそうですが、何と読むでしょうか?
① 九
② 十倍
③ 百千万億
④ 目
⑤ 隣
⑥ 雪
⑦ 雲母
⑧ 漁
⑨ 春夏秋冬
⑩ 東西南北
全部知っている方はもう 『日本苗字大辞典』 を買う必要はないでしょうが・・・答えは、明日の拙ブログで発表します。