2023年2月6日、トルコ・シリア国境付近で大地震が発生し、子どもたちと家族が危機下に置かれています。両国の死者は5万人を超え、6千回以上の余震が確認されています。崩壊しそうな建物の中で手堀で閉じ込められた生存者を探す人達の姿をみると、救助をする人たちの勇気と思いやりを感じます。
ロシアのウクライナ侵攻が、世界の現状を大きく変えました。軍事侵攻がうまくいかないプーチンは、核使用をほのめかし人々の恐怖を煽っています。戦争は、人殺し行為であり、核使用は一般人の大量虐殺であることを、一国の宰相プーチンは認識しているのでしょうか。思いやりとは想像力であり、プーチンは相手の苦痛を思いやる事ができない人なのでしょう。
少子化が問題になっていますが、経済的に結婚できない若者が増えて、子どもを育てる経済的な余裕がない夫婦が増えていることなど、国民を痛めつけてきた今までの政策が現状を生み出していることを政府は認識していないと思われます。日本銀行の黒田総裁は、商品やサービスの値上げが相次いでいることに関連し、「日本の家計の値上げ許容度も高まってきている」との見解を示しました。政府は、大企業に対して甘い対応をし、国民特に弱者に対して思いやりを忘れ続けてきました。甘やかされた大企業は、世界における競争力を衰退させ、国民は将来を背負う子どもたちを生み育てることさえ拒否している現状があります。
SNS上に感情的な主張が溢れ、闇バイトで集められた若者が犯罪を犯すなど、ギスギスした世情がとても気になる世の中となっています。各地で殺傷事件が頻発し、猫殺しでは飽き足らず無差別殺人を企てる高校生まで出現しました。殺される側の人間が、どれだけ掛け替えのない人生を送っているのか考えたことがあるのでしょうか。こうした出来事の根底には、人々の想像力が失われ、お互いの思いやりが減っている事があるように私は感じます。自分の偏屈した考えを、ネット上に垂れ流す人たちが、こうした世相を作り出している要因の一つでもあります。
かつて日本人は今よりももっと貧しい生活を送っていたわけですが、周囲の人達を思いやり、地域的なコミュニティも成立し、正義と幸福が追求されていた事実があります。今の政府にも地域社会にも、こうした思いやりの大切さを認識してほしいと願っていますし、多くの方が弱者に対する思いやりを心がけていると私は信じています。