
山間部を訪れると、しばしばジビエ(野生鳥獣の食肉)を使った製品を見かけます。その地域が生んだ“山の恵み”のひとつということなのでしょう。
今回試食したのは「八女ジビエ イノシシカレー」。福岡県八女市の物産館で見付けたレトルト製品です。
緑色のパッケージを裏返すと、そこには「イノシシ肉のヒミツ」なる豆知識が。「牛肉と比べ、低カロリーで高タンパク質」「飽和脂肪酸は、牛肉の半分以下」などなど、牛肉との比較はイマイチ分かりづらいけれど、健康に良い食材ではあることは伝わってきます。
販売は八女市「八女商工会議所産業交流センター」。1食170gです。
難しい…? 野趣とのバランス
温めてご飯にかけたカレーは、濃いブラウン。ポタージュ状のトロみがあります。具材としては、大きさ数ミリほどの粒が散在するのみ。イノシシのミンチ肉と見られます。
洋食風のキーマカレーです。肉の旨味に加え、セロリやニンニク、ショウガなど、香味野菜の風味が利いています。スパイスの刺激は、中辛よりもやや強めという感じ。
イノシシの肉は、いささか食感が硬かったものの、ミンチ状なので抵抗なく食べられました。

イノシシ肉の硬さやクセなどを、巧みに抑えて作られている印象。裏を返せば、ジビエとしての野趣が抑えられているということでもあります。……そのあたりのバランス、見極めが難しそうですね。