さて、夫（英国人）の薬を取りに
町に出た際、私は
久々に夕食を
テイクアウトすることにしました。
ほら・・・
根が貧乏性なので
薬局だけに行って帰ってだと
ガソリン代がもったいない、
みたいな気持ちが・・・
でも食事代を考えると
それってかえって散財ですよね？
というそこのツッコミ、正解です。
でもいいんです！
というわけで
某料理屋さんに突撃。
現在はレストラン営業は
休止していて、それでも
表のメニューのところに
『宅配及びお持ち帰り、
やっています』
との頼もしい文言が。
こちらのお店は数か月前にも
『持ち帰り』で利用しました。
その時の店内は
『明日と言わず今夜からでも
レストラン営業を再開できます』
という気合に満ちたピカピカぶりで、
しかし長いロックダウンの影響か
今回店内に足を踏み入れると
まず床に段ボールが敷かれており
テーブルの上には
食材が積み上げられていて、
で、奥の台所から
調理の音はするものの
受付周辺には人気がない。
仕方ないので台所のほうに近づいて
中の調理師さんに手を振ると
調理師さんが何かつぶやき、
それを受けて奥から
若いお兄さんが飛び出してきて
驚いたような表情で
「・・・何か御用ですか」
「えっと・・・食事を
持ち帰りたいんですが・・・
そういうの、やっていますよね？」
「・・・あ！やっています、
やっていますよ、ご注文
お決まりでしたらどうぞ！」
笑顔のサービスは
いつも嬉しいものですが
お兄さん、しかし何故君は
マスクをしていないんだい。
まあでもこれは現地ルールでは
厳密には『違反』ではないんです。
お店ではお客はマスク着用が
義務なのですが、
従業員のマスク着用は任意。
だから台所の調理師さんが
ノーマスクなのもそれは
許容範囲内というか・・・
ただ勿論私はマスクをつけていて、
思わずお兄さんの白い歯から
目が離せなくなっておりましたら
あちらも居心地の悪さを感じたのか
私の注文のメモを取りながら
顎の下とか胸のポケットとか
ズボンの後ろポケットとかに
さりげなく手をやってマスクを
探しているのがご愛敬でした。
しかし間の悪い時というものは
世の中あって、私の注文を
お兄さんが聞き取っている途中で
お店のドアが威勢よく開いて
「配達完了でーす！お疲れ！」
そう言ってお店に飛び込んできた
お兄さんもマスクをしておらず。
このお兄さんは私を見るなり
ぱっと口元を手で押さえて
部屋の隅の椅子に座り
そこらにあったチラシを
眺めるフリをしながら
やはり懸命に
マスクを探す仕草を・・・
たぶん、マスクは配達用の
車の中に置いて
あったんだと思います・・・
で、このお兄さんの
動揺も収まらないうちに
また別の宅配のお兄さんが
やはりノーマスクで
「ういー、無事配達完了ー！
・・・あっ？えっ？お客？
持ち帰り？あれあれ・・・」
これは私の想像ですが、
このお店は現在
『宅配』が仕事の主軸で
『持ち帰り』のお客は珍しくて、
同時にこのお店の
従業員さんにとって
この店内は自宅みたいな感じで、
だから宅配や何かで外に出る時は
当然マスクを着けるのだけれども、
まさか突然自宅に見知らぬ人が
マスクをつけてやって来るとは！
みたいなところが
あったんじゃないかな、と・・・
しかしやはりお互いに
この状況はなかなかに居心地が悪く、
しかも間の悪いときは重なるもの、
「ちーす！食材の
配達に参りましたー！」
・・・食料品店のお兄さんが
これもまたマスクなしの姿で
元気よく店に飛び込んできて、
それでそのままの勢いで
受付のお兄さんと挨拶・握手を・・・
私、誰かが握手するのを
目撃したのは
たぶん１年ぶりくらいです・・・！
しかしこれ、コロナ対策的に
良いか悪いかで言ったら
絶対的に『悪い』ですよね？
何、君たちもしかしてもう
全員コロナ感染・回復済みなの？
ワクチン接種の順番が
回ってきている年頃じゃないよね？
それとも君たちこそが噂の
『自分はコロナに感染しないと
信じている若年層』なの？
持ち帰った食事は
文句なく美味しかったです。
このお店がある街は
『感染率なお高し』と当局から
指摘されている地域にあり
・・・言いたくないですが
やはりこういうのは
住民一人一人の
心構えというものが・・・
でも久々の『他の人が作った
ゴハン』は美味しかった・・・
たとえその人が
ノーマスクであったとしても・・・
でもまあとりあえず
１週間くらいは万一に備え
他人と接触せずに暮らします
というか基本的に
外の人とは会わない
生活なんですけどね、ここ１年
持ち帰りゴハンが
お好きなアナタも
店員がノーマスクだったら
その時点で
Uターンですよ、なあなたも
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