夫(英国人)の

同僚(ドイツ出身)がこのたび

ほぼ2年ぶりに英国から

祖国に短期里帰り

したそうなのですが

「会う人会う人に『英国から

帰って来たの?じゃあ

気をつけなくちゃ駄目ね!』

と言われて・・・あ、つまり

コロナ的な意味で」

 

えっ、ドイツってそこまで

(つまり英国よりも

はるかに優れて)

コロナ制圧に成功したんだ!

知らなかった!と

数値を確認しましたら。

 

確かに現在ドイツは英国より

感染者数は少ないのですが

死者数で見ると英国のほうが

状況は良い、つまりこれは

引き分けというか同程度というか、

しかしドイツにおいては一時の

英国の空前絶後のコロナ禍

報道の印象が

非常に強く残っているらしく

「誰に会ってもほぼ必ず

『英国から帰って来たんでしょ?

気を付けてね!』と言われ・・・

でも同時に家族や友人たち

皆に熱烈な抱擁を貰い・・・

キッスもいただき・・・

拒む間もなく様々な場所に

連れ出され新しい人たちに

紹介され・・・あれは僕、何に

気を付けるべきだったのか・・・」

 

 

そして同僚氏は会う人会う人から

「英国は今ガソリンもないし

暖房用のガスも電気もないし、

トラック運転手もいないから

スーパーには食べ物が

ないらしいし、クリスマス用の

ご馳走もツリーもおもちゃも

今年は買えないんでしょう?

あなた、英国に戻って

生きていけるの?」

 

まあこれは最近の英国が

国内・国外においていかに

報道されているかという話で

NHKの報道の一例はこちら)、

いえ、そういう状況も

まったくの嘘では

ないんでございますけれども。

 

ただガソリン不足(給油所で

ガソリンが買えない事態)は

『一部給油所に長蛇の列!』

というニュース

こっちで出て3日くらいで

解消した感じですし

・・・そもそもあの時

スコットランドの

ガソリンスタンドには結局

それほど影響は出ず、

何でしょう、あくまであれば

イングランドの都市部での

騒ぎであったというか。

 

スーパーでの品揃えも

少なくとも私はここまで

これといった不便を

感じたことはないんですよね。

 

我が家は現在スーパーの

宅配サービスを基本的に

利用しているのですが

『品がないためお届けできません』

みたいなことはほとんどないです。

 

(9月に一度直接

スーパーに行った時には

多少棚に空きがありましたが

それも限定的でしたし)

 

スコットランド以外の地域では

また違うのかな?と

考えていた私でしたが

先日ちょっとイングランドの

北のほうに足を向けた際に

スーパーを覗いてみても

特に棚に空きはなく。

 

この週末にデボン

(イングランド南西部)から

スコットランドに遊びに来た方と

話をする機会があったので

そこらへんを訊ねてみても

「スーパーでの品不足ってのは

私の周りじゃ聞かない問題ね」

 

「ガソリン不足はどうですか?」

 

「アナタ、私は今回こっち

(スコットランド)まで

車で来たのよ。

ガソリンがなかったら

車を使えなかったわよ。

まあ一時期は大変だった、

みたいな噂は聞いたけど」

 

「やっぱりあれはロンドンのような

都市部の話なんですかね」

 

「あとね、何事もそうですけどね、

テレビや新聞が騒ぎ過ぎなのよ。

ああいうニュースを見たら

慌ててガソリンや食べ物を

買いだめしちゃう人って

どうしても出るのよ、で、

それがまたニュースになって

そういう人たちを

ますます慌てさせるの。

多数の人が慌てず行動できたら

なんとかなる話なのよ、こんなの」

 

まあでも何度も言うようですが

ガソリン不足や流通の不備を

見て見ぬフリするのは

それは報道の姿勢として

正しくないわけで、

ただ同時に今私が思うのは

大手メディアの国際報道部で

働くような人は

英国勤務になったらまず

たぶんロンドンが活動拠点に

なるわけじゃないですか。

 

で、今回のガソリン不足や

食品流通の不備で

最も大きな影響を

受けた・受けている地域が

きっとロンドンなんだろう、と。

 

だから自分の目の前、

ロンドンで起きた事象を

ニュースとして伝える時に

「ロンドンはあくまでも英国の

一部地域」という点を

うっかり失念し、つい主語を

『ロンドンでは』ではなく

『英国では』に拡大しちゃう

傾向があるんじゃないかな、と・・・

 

だから英国北部スコットランドの

片田舎に住む私のような人間が

「英国では現在、全国的に

スーパーでの品薄が

問題になっています」と聞くと

ちょっと首をひねってしまうというか。

 

その英国ってどこのこと?みたいな。

 

今回のガソリン不足・品不足が

『ロンドン以外では起きていない』と

言いたいわけではないんです。

 

首都の問題が全国的な問題として

国外・国内に伝えられる、というのは

いつの時代にも、どこの国でも

起きてきたことだと思うんです。

 

ここからこの問題が

どんどん全国化していく

危険性はあるわけなんです。

 

・・・が、一応念のため

申し上げますと、

英国はまだそれほど

飢えてはおらず・・・

 

凍えてもおらず・・・

 

移動も出来て・・・

 

クリスマスの時期に

どうなっているかは

残念ながら現時点では

わからないんでございますけど。

 

そんなわけで、

英国外にお住いの皆様、

英国在住組はそこそこ

元気でございますよ、と

今回はそういう

ご連絡でございました。

 

 

スコットランドでも都市部の

エジンバラとかグラスゴーは

また私の住んでいる田舎とは

状況が異なるのかもしれません

 

ただガソリン不足報道が

もっとも過熱していた時に

グラスゴー在住の友人が

我が家に遊びに来たんですけど

「ガソリン?普通に買えたけど?

え、もしかしてこっち、ないの?

お土産に買って来て

あげたほうが良かった?」

 

お店での『品薄』も

感じたことはまだないんですって

 

・・・いや、でも今後12月に向け

ある程度の品不足が起きることは

ほぼ確定、みたいな話ではあるらしく

 

でもそれは英国の皆さんはさー

 

例年12月にはどうしても

買い過ぎ・食べ過ぎ・

飲み過ぎ・無茶し過ぎになる

傾向が強いわけだしさー

 

さてところで夫の同僚氏は

この2年間スコットランドで

律義に感染対策を実行し、

仕事は基本リモート、

買い物はネット通販、

外には出ず人とも会わず

どうしても他人と会話を

しなくてはならない時は

マスク着用の上

2メートルの距離を保っていて

「そんな僕が祖国において

潜在的病原菌扱いされたのは

ちょっと納得がいかない。

でもそんな僕のことを

病原菌扱いしつつも

抱き締め舐めまわし

周囲に紹介したがった

僕の周囲の人々のことは

もっと納得できない」

 

・・・いや皆、君との再会が

嬉しかったんだと思うよ、うん

 

それにしてもドイツも

抱擁とキスの国なんですね

 

そういえばホーネッカーも

ブレジネフと

熱烈接吻していましたものね

 

 

・・・私は挨拶作法は

お辞儀で問題ないです!

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