親の心:息子は「プロ野球選手になる!」と言うけれど | 幸せのDNA …… 学校では教えてくれない大切なこと

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心理相談員/生きがい・子育て講演講師の みやた あきら です

人はひとつでも居場所があると、生きていけるといわれています
居場所とは、ありのままの自分を受け入れてくれる場所、
「今のままでいいんだよ」と言ってもらえる場所です
あなたの居場所はどこですか?

私のところへは、講演の感想やメール相談などの形で、子どもたちや、お母さん、お父さん方から、多くの声が寄せられます。 そういった「声」への返事を、「親の心」「子どもの心」として、紹介しています。 

親、子ども、それぞれのお立場で、子育てや幸せに生きる上で、参考にしてもらえればうれしいです。 

 

なお、プライバシーに配慮して、「声」の文面は変えています。

 

親の声

 

野球をしている小学6年生の息子が、「ぼくはプロ野球選手になる!」と本気で言います。親から見ても、とてもプロにはなれないと思います。
現実を教えるべきか、「じゃあ頑張れ!」と応援すべきか迷います。(小学生のママ)

 

 

 

私からの返事


ママとしては迷うところですね。
次のような話をされてはどうでしょうか。

① そうか、プロ野球選手か……なれるといいね。
(「プロ野球選手になりたい」という気持ちは認める。それにプロになれる可能性がゼロではない)

② でも、プロになるって、とても難しいんでしょ。いろいろ調べてみてごらん。
(子どもが自分で情報を収集することで、現実を知るように仕向ける)

③ 野球が大好きなんだね。もしプロになれなくても、野球はずっと続ければいいと思うよ。野球に関わる仕事はいろいろあるし、仕事が野球に関係なくても、どこかのチームに入ったり、少年野球を教えたりできるから。
(「好きなことは好きなままでいい。いろいろな楽しみ方がある」ことを伝える)

④ あたながプロ野球選手になろうとなるまいと、ママにとってあなたは自慢の息子だよ。これからの人生、中心に野球があったとしても、そこにとどまるのではなく、いろいろな人やいろいろな楽しみに出会って、豊かな人生を送ってほしい。
(「どんなあなたも大好きだよ」「野球だけじゃなく、楽しみの多い人生を送ってほしい」を伝える)


野球が大好きで「プロ野球選手になりたい」と思っているのならいいのですが、野球で認められることに自分の価値を感じている場合は注意が必要です。

裏を返せば、「野球で認められなければ、自分には価値がない」と思っていることになり、「あるがままの自分では価値がない」ことになります。自己肯定感が低い状態です。

野球で挫折すると生きる力を失い、立ち直ることができなくなることさえあります。

お子さんにそのような傾向があると感じた場合には、
「どんなあなたも大好きだよ」
「野球がうまくならなくてもいい、楽しんでほしい」
「野球以外にも世界を広げて、豊かな人生を送ってほしい」

と、繰り返し伝えてください。

 

 

コメント
 

子どもの夢を応援する時のポイントは、次の4つです。

1) 「好き」「したい」という気持ちは否定しない

「好き」「したい」という気持ちは、意欲の源です。否定せずに、大事にしてあげてください。

2) 「好きなこと」「したいこと」は多いほどよい
オリンピックで金メダルを取るようなアスリートでも、その競技以外にも好きなものはたくだんあります。
好きな音楽、好きな食べ物、好きなテレビ番組……などなど。

他にも好きなものがあるからこそ、リフレッシュできて、競技にも集中できるのだと思います。

また、アスリートとして挫折したり、目標を果たした場合でも、他に好きなことがあれば、イキイキと生きていけます。

3) 「好きなこと」「したいこと」はあきらめなくていい
「何かを犠牲にしなければ、何かを成し遂げることはできない」といった格言がありますが、これは「好き」「したい」という”気持ち”には当てはまりません。

「法学部に入って弁護士になりたい」と受験勉強している子は、「ハワイでのんびりしたい」という気持ちがあっても、その気持を満たすことはできません。でも、「ハワイでのんびりしたい」という気持ちを捨てる必要はありません。「いつか、ハワイでのんびりできたらいいな」と思い続けていいのですから。


元ラグビー日本代表の福岡堅樹さんは、選手として絶頂期にあった28歳に現役を引退して、医師への道を歩み始めました。

「○○が好き」「○○をしたい」という気持ちは、あきらめなくていいのです。

4) 夢は変わってもいい
私は、夢とは、「将来したいこと」だと思っています。ですから、「明日、連続ドラマの続きが見たい!」も、夢のひとつになります。ただこれは広い意味での「夢」です。

通常「夢」というと、「人生の中で将来したいこと」で、かつ「一番したいこと」のことです。

いろんな経験をすれば、「もっとしたいこと」に出会うかも知れません。自分が成長すれば、「したいこと」の優先順序も変わるかもしれません。ですから、「夢は変わってもいい」ということです。

今の夢を大切にし、それに向けて全力で行動する。その中で、新たな夢が見つかる。そこに後悔する気持ちはありません。 (完)

 

 

 

 

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でも、子どもたちが一番求めているのは、お母さんやお父さんから、こう言ってもらえることではないでしょうか。

 

 

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