広島市内のこども園で、子育て通信「えがおがいっぱい」を発信しています。その第36号(2022年12月号)は「叱り方」についてです。
「叱り過ぎていないだろうか」「この叱り方でいいのだろうか」と迷いを感じているという声はよく聞きます。今回は、「なぜ子どもは叱られるようなことをするの?」と、子どもの気持ちを堀り下げることで、効果的な叱り方を考えます。
できれば叱りたくないのですが、叱ることも必要だと思います。どういう場合にどう叱ったらいいのか分からず、迷います。
叱るのは、子どもが悪いことをした時です。ところが考えてみると、「本当に悪いこと」をしたときだけでなく、「できればしてほしくないこと」も叱っていることに気付きます。
「本当に悪いこと」とは、「暴力を振るう」「人の物を盗む」などの不法行為です。それ以外のマナーや生活習慣は、「できればしてほしくないこと(してほしいこと)」になります。
たとえば、「おもちゃを片付けなさい!」と叱るママもいます。おもちゃを片付けないのは「悪い行い」ではなく、「できれば片づけてほしい」だけです。片づけていないと踏んでケガをするかもしれません。それに、「もう片付けができる年齢になった」とママが判断しているから叱るわけです。
子どもは、なぜ叱られるようなことをするのでしょうか?
①それが悪いことだと知らなかったなら、「それはダメだよ」と教えればいいことです。
②間違えてしてしまったならそれは過失です。次に間違えないようにするにはどうしたらいいか、一緒に考えればいいことです。
③悪いことだと知りながらやったなら、何か理由があるはずです。それを聞いた上で、「そうだとしても、他にも方法があったはずだよね」と言えば、子どもは反省する気持ちにもなります。
ということは「本当に悪いこと」か「できればしてほしくないこと」かにかかわらず、子どもを責める叱り方は意味がないことになります。「教える」「一緒に考える」叱り方で良かったのです。
◆「本当に悪いこと」か、「できればしてほしくないこと」かを考えたうえで、叱るのか、「あれ、やっちゃったね」で済ませるかを決める。
◆ ①悪いことだと知らなかったのか、②過失だったのか、③悪いことだと分かっていてやったのか、聞き出す。分かっていてやった場合は、やった理由(気持ち)も聞く。
◆ その上で、「〇〇をしちゃダメなんだよ」と教えたり、「どうしたらいいと思う?」と、一緒に考える。その時、「それはくやしいよね。でも〇〇しちゃいけないよ」と、気持ちは認める。
そうはいっても、ついかっとなる時もあります。そんな時は:
◆ さっとその場を離れて、5~6回深呼吸をする。
◆ 感情的に怒ってしまった時は、冷静になってから、「さっきは言い過ぎちゃった、ごめんね」と謝る。「悪いママでごめんね」ではありません。あなたもお子さんも、悪くありません。
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(「子育て通信36」完)
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