レビュー『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』
霊がいるのに映らない怖さがいい。
杉田雷麟と平井亜門、森田想、吉田山羊ら俳優4人もいい。
けれど、要素が少なくて実にもったいない!2025.1.26.グランドシネマサンシャイン池袋
弟の失踪事件の真相を探る男が、謎のビデオテープをきっかけに、恐ろしい過去と対峙する。
第2回日本ホラー映画大賞作品の商業長編映画化作品。
近藤亮太監督の長編映画デビュー作。
霊がいるのに映らない怖さが上手い。
唯一映した?母親の霊もなかなか怖くていい。
実家の2階の真相のくだりも面白い。
また、杉田雷麟と平井亜門の関係や、女性記者・森田想、民宿の息子・吉田山羊の4人のキャラクターと演技もいい。
特に中盤の、民宿の息子が語る祖母の話の、吉田山羊の語りが実にうまくて引き込まれる。
しかし、謎の説明はすべてその語りのみで、良い感じも中盤まで。
その後、全体に物語の要素が少ない。
それらしい感じにはなるが、結局何だったかわからない点が多すぎる。
話が展開しないでそのまま進んで、一方的にやられるだけで終わり。
最近のJホラーのご多分に漏れず、「それらしい導入がいいところもあるけれど、結局一方的に霊にやられるだけでバッドエンド」で残念。
わざわざ劇場に観に来てくれた観客への「お土産」が少なすぎる。
Jホラーは、しばらくは「サユリ」を超える作品は出てこないのか…。
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