第六章 大型ジェット旅客機のパイロットになる 15 | プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

世界を動かす「超」大富豪の投資の世界とはどんな世界か?
大富豪の象徴であるプライベートジェットの機長として日本人で唯一、
世界最速で大富豪を生み出す国・中国でフライトをマネージする
Captain Kayが、日本では決して見ることができない世界へあなたをいざなう。

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シミュレーター訓練が終わって10日後、いよいよ実際のお客様を乗せたフライトに加わっての慣熟訓練(ライン訓練)が始まった。

 

我々訓練生は正式に発令されている副操縦士ではまだないので、正規の副操縦士にくっついていくという形で加わるわけだ。

左席に座る機長はもちろんそのあたりの事情を熟知しており、正規の副操縦士は後ろの席に座り右席につく訓練生である我々のバックアップに入ってもらっていた。

 

当時のB767はその飛行する路線のほとんどが国内線だった。そのために何度も何度も日本各地の空港での離着陸の経験をすることができた。これは当時の大型機として使われていて長距離路線が多いB747やDC10と比べてパイロットとしての経験を早く積むことができたしそれに伴い技量も向上していくのに非常に助かった。


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日本というのは南北に国土が長いというのと、中緯度における四季があることで一年を通して日本国中のフライトを経験するとだいたいどんな天候の状態でも驚かなくなる。

 

冬の北海道、真夏の沖縄、台風もあれば北陸の冬の雷雲、春一番の強い横風、雪に弱い首都圏空港。

空港設備もILSが充実していないためVORアプローチはしょっちゅうだしビジュアルアプローチも多い。自衛隊基地を併設する空港で行われているPARアプローチ(無線で上下左右の動きを指示されながら進入する方式)なんていうのもある。沖縄などは米軍の空域もあったりするのでいろいろ制限が多い。

今思えば天候も運航環境もバラエティーに富んでいた。

 

このようなチャレンジングな運航環境を若い時に多く経験できたことはその後のパイロット人生において大きな財産となった。

 

つづく

 

 

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