【若紫155-2】☆共通テスト対策☆文法問題 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【若紫155-2】☆共通テスト対策☆文法問題

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源氏物語イラスト解釈

 

【これまでのあらすじ】

 天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を賜り、左大臣の娘(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬、物の怪による夕顔の急死…。光源氏の恋は成就することなく、尽きせぬ恋慕を重ねていくのでした。

 ただ今、第五帖「若紫の巻」です。夕顔が亡くなった翌年、光源氏18歳の3月(春)に、瘧病にかかって、その加持祈祷のために、北山に訪れ、そこである僧都の屋敷を垣間見、かわいらしい少女若紫を目にしました。直後に僧都の僧坊に行き、若紫の後見を尼君に願い出ますが、あえなく断られてしまいます。そして光源氏の帰京する時が近づいてきました。

 

【今回の源氏物語】

内に僧都入りたまひて、かの聞こえたまひしこと、まねびきこえたまへど、

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 ☆ 共通テスト~文法事項~☆

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内に僧都入りⓐたまひて、かのⓑ聞こえたまひしこと、まねびⓓきこえたまへど、

 

傍線部ⓐ~ⓔの敬語の説明として、適当なものをすべて選んだ組み合わせとして、正しいものを1つ選べ。

 

 

ⓐは、尊敬の補助動詞で、作者から僧都に対する敬意である。

ⓑは、「言ふ」の謙譲語で、僧都から光源氏に対する敬意である。

ⓒは、尊敬の補助動詞で、作者から僧都に対する敬意である。

ⓓは、「言ふ」の謙譲語で、僧都から光源氏に対する敬意である。

ⓔは、謙譲の補助動詞で、作者から光源氏に対する敬意である。

 

 

1.ⓐのみ

2.ⓑとⓓ

3.ⓑとⓒとⓔ

4.ⓒとⓓ

5.ⓓのみ

6.ⓑとⓓとⓔ

笑い泣きゲロー笑い泣きゲロー

 

⑴ 源氏物語イラスト訳

⑵ イラスト解釈

⑶ 古文単語

    上矢印

「源氏物語イラスト訳」では、古文目線を鍛え、

 

「イラスト解釈」では、文法古文常識の力を

オリジナル問題にて解説しています。

 

 

 

今日のポイントはここ☆

   下矢印

☆共通テストで出る敬語の練習☆

 

 

大学入学共通テストでは

上のように、該当すべてを選ばせたり

組み合わせ問題だったりと

多種多様にわたります。

ゲロー

 

 

しかし――

 

基本事項を正確に覚えておけば

何も問題ありません!!

照れOK

 

 

尊敬語一覧

謙譲語一覧

   上矢印

まずは、基本の敬語を丸暗記してしまいましょう!

 

 

もちろん、「たまふ」や「たてまつる」みたいに

尊敬語謙譲語にまたがって覚えなければならない場合もあります。

ゲッソリ

 

 

 

 

ですが――

まずは基本事項をしっかり入れた上で

選択肢をしぼれたらしぼり

 

あとは文脈判断に頼る

 

という一連の流れで解くとよいでしょう。

ウインクチョキ

 

 

 

内に僧都入りⓐたまひて、かのⓑ聞こえたまひしこと、まねびⓓきこえたまへど、

   上矢印

「聞こゆ」は、

もし敬語なら、明らか謙譲語ですよね!

口笛

 

そして、

内に僧都入りⓐたまひて、かのⓑ聞こえ たまひしこと、まねびⓓきこえ たまへど、

 

ⓐは、「かの/聞こえ/たまへ/ど」と区切れ、

「聞こえ(ゆ)」は自立語なので、

「言ふ」の謙譲語

 

 

ⓓは、「まねび/きこえ/たまへ/ど」と区切れ、

「まねび(ぶ)」という動詞に接続しているので

補助動詞となります。

 

 

ⓐは、尊敬の補助動詞で、作者から僧都に対する敬意である。

ⓑは、「言ふ」の謙譲語(○)で、僧都から光源氏に対する敬意である。

ⓒは、尊敬の補助動詞で、作者から僧都に対する敬意である。

ⓓは、「言ふ」の謙譲語(×)で、僧都から光源氏に対する敬意である。

ⓔは、謙譲の補助動詞で、作者から光源氏に対する敬意である。

 

 

 

また、「たまふ」は、

尊敬語謙譲語と両方ありますが

活用の種類で見分けられるんです。

びっくり

 

 

 

内に僧都入りⓐたまひて、かのⓑ聞こえたまひしこと、まねびⓓきこえたまへど、

 

「たまひ」は、明らか四段活用尊敬

 

ⓔの「たまへ」も、

下に已然形接続の逆接の助動詞「ど」が接続しているので

四段活用尊敬

です。

キョロキョロ

 

ⓐは、尊敬の補助動詞(○)で、作者から僧都に対する敬意である。

ⓒは、尊敬の補助動詞(○)で、作者から僧都に対する敬意である。

ⓔは、謙譲の補助動詞(×)で、作者から光源氏に対する敬意である。

 

敬語の種類だけで

ⓓとⓔがしぼれました。

ウインクチョキ

 

 

 

次に、敬意方向を見てみましょう。

 

 

今回は地の文なので

ⓐ~ⓔすべて、作者からの敬意表現です。

口笛ブー

ⓐは、尊敬の補助動詞で、作者から(○)僧都に対する敬意である。

ⓑは、「言ふ」の謙譲語で、僧都から(×)光源氏に対する敬意である。

ⓒは、尊敬の補助動詞で、作者から(○)僧都に対する敬意である。

 

 

 

 

残りはⓐとⓒのみですね。

1.ⓐのみ

2.ⓑとⓓ

3.ⓑとⓒとⓔ

4.ⓒとⓓ

5.ⓓのみ

6.ⓑとⓓとⓔ

   上矢印

「ⓒのみ」や「ⓐとⓒ」という組み合わせ選択肢はないので

答えは出たも同然ですね!

ウインクOK

 

 

 

ちなみに、敬意対象は

尊敬主体に対する敬意

謙譲客体に対する敬意

 

 

なので、

状況をイメージして、主体・客体をしっかり判別しましょう!

チュー

 

 

 

内に僧都入りⓐたまひて、かのⓑ聞こえたまひしこと、まねびⓓきこえたまへど、

 

 

僧都(主体)が奥の間へ入りなさった後、

 

光源氏(主体)僧都(客体)申し上げ なさったことを

 

僧都(主体)が、事実そのまま申し上げ なさったのです。

 

 

 

ⓐは、尊敬の補助動詞で、作者から僧都に対する敬意(主体○)である。

ⓑは、「言ふ」の謙譲語で、僧都から光源氏に対する敬意(×)である。

ⓒは、尊敬の補助動詞で、作者から僧都に対する敬意(×)である。

ⓓは、「言ふ」の謙譲語で、僧都から光源氏に対する敬意(○)である。

ⓔは、謙譲補助動詞で、作者から光源氏に対する敬意(×)である。

 

 

 

【答え】…

 

 

 

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