出典:ヤフーファイナンス

 

 

  ここ10年で日経平均株価は約倍になりました。国内経済は年2%いかないくらいの成長しかありませんでしたが、日本の主な貿易相手国の中国、アメリカはもっと成長しているのでその恩恵を受けたことと、1番の大きな要因は安倍政権から始まった「異次元の金融緩和」でしょう。

 

  しかしここへきてコロナ禍も終わりつつあり、コロナ禍によって始まった供給懸念からくる世界的なインフレに対応する必要にせまられています。欧米ではすでに昨年夏から利上げに踏み切り、インフレのピークアウトが確認できるところまではきてますが、日本は昨年末に長期金利を0.25から0.5に上げたものの、今だに金融緩和路線は維持したままです。

 

 

  出典:Investing.com

 

 

  とはいえマネタリーベース(通貨供給量)を見ると少し絞ってきているので、金融緩和路線は維持していると言いながら、実際はほんのゆるやかに金融引き締めにすでに動いたということになります。今現在、日本の企業物価指数は高止まりしていてインフレ圧力は強いままなので、その流れで日本のインフレが進んでしまうと国民の生活が厳しくなります。すでに食料品などいろんなものが値上げしてますし、今の流れのままだと今はまだ値上げしていないものまで値上げしなきゃならなくなってきます。

 

 モノの供給懸念からくるインフレなので金融引き締めによる効果は限定的にはなりますが、それでもインフレが加速するようなら金融引き締めはしないわけにはいきません。

 

 

 この3月で日銀黒田総裁が交代して日銀の政策スタンスが転換するのか?それが今年の日経平均株価の動向に最も影響を与えそうです。日本のインフレは欧米のインフレに比べればまだ低い水準ですし、今の水準のインフレなら多少我慢するとして金融緩和継続となれば日経平均株価にとっては上げ要因ですし、長年続いた金融緩和路線を転換して金融引き締め路線になれば日経平均株価は下げ要因になります。

 

 今の市場の空気としては、日本のインフレも始まってるし、もういくらなんでも金融緩和路線継続はムリがあるんじゃないかという感じだと思います。それでもどっちになるか半々くらいな感じ?

 

 

 前置きが長くなりましたが、そういう大きな前提がある中での今週の日経平均株価なんですが。

 

 先週はマイクロソフトやテスラの決算も良く、ナスダックを筆頭に順調に上げた米国株。今週はGAFAの決算、FOMC、米雇用統計などが米国株の上げ下げ要因になりそうです。僕のイメージ、予想としてはFOMCは無風、米雇用統計は若干悪化して、それが利上げ停止を早めることにつながるから上げ要因、GAFAの決算は悪くて下げ要因じゃないかなと、そんな予想をしてます。トータルとしてはやや下げる方向かな。

 

 米国株はやや下げで為替はやや円高方向で、そして日本株も決算ラッシュということがあるので、トータルでは日経平均株価も下げ方向なのかなという予想です。コロナ禍終わって最近は日本国内の小売りは順調そうですが、製造業などは悪いんじゃないかと予想してます。先週の日本電産も悪かったしね。

 

 

  結局ふたを開けてみるまでは何も分からないんだけど、1月の株のパフォーマンスがよかった年は、その年の年間の株のパフォーマンスも高い確率でプラスになるようなので、せめて1月はプラスで終わって欲しいです。^^