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「財政破綻論の断末魔」(前半)三橋貴明 AJER2020.11.9
    

 

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「こだわりの職人」が尊重される日本国という共同体を維持しよう [三橋TV第474回]中谷彰宏・三橋貴明・高家望愛


https://youtu.be/aCx76OtLQ7s

 

 


 実は、ナショナリズム(国民主義)は「富裕層」にとっても合理的です。


 特に、世界屈指の自然災害大国である日本で生きる以上、ナショナリズムは「富裕層」にとって不可欠です。
 

 あれですかね。今、この瞬間に起きる可能性がある大震災で、ナショナリズムが壊れた状況を許容できるんですかね。確実に、貧困層が富裕層を略奪しますよ。下手をすれば、虐殺です。


 当たり前でしょ。


 非常事態発生時の略奪や虐殺を防ぐため、費用を払って民間セキュリティサービスを雇う? その警備員だって、いつ、裏切るか分からないよ。
 

 というか、「カネを払えば裏切らない」とでも思っているの? なぜ、そこまで人間を信じれる?


 信じることができる人間がいるとすれば、それは「相互依存」している場合だけです。すなわち、同じ共同体を構成している人間です。


「いざというときは、互いに助け合わなければ生き延びることができない」
 という感覚を共有している場合のみ、我々は人を信じれる。
 

 もちろん、共同体を同じくしていても裏切られるケースはありますが、「助け合う」確率は高い。あくまで、相対的な話です。


 世の中には「完璧」はありません。ナショナリズムが存在しない国より、存在する国の方が「非常事態発生時に助かる可能性が高い」というだけの話です。とはいえ、それでもわたくしは、ナショナリズムの共有を目指します。


「相対的に殺し合う社会と、相対的に助け合う社会と、どちらを選ぶ」
 わけですから、そもそも選択肢などないのですが。
 

 特に、大震災や疫病パンデミックの際に、我々は「共同体」の重要性に気付く。すなわち、ナショナリズムです。


 大震災や、コロナ・パンデミックに、一人で生き延びられますか? 家族を助けることができますか?
 

 できません。
 

 また、グローバリズムという脅威に対し「国家」無しでどうやって立ち向かう? 立ち向かえません。だからこそ、日本以外の国々において、反・グローバリズムの左翼は「国家主義」なのです。

 

 日本は、不思議な話ですがMMTとコロナ・パンデミックが、ほぼ同時に到来しました。結果、「国家観(共同体意識)」と「貨幣観」の修正が同時に進んでいます。


 というか、共同体意識を取り戻せば、必ず貨幣観の正常化に辿り着くのです。典型が、この方。

 

【歴史に魅せられて、myが聞いてみた〜皇統論編〜(前篇)】

現在、三橋貴明とmyによる特別コンテンツ「歴史に魅せられて、myが聞いてみる 皇統論編 (前編)」がご視聴頂けます。

https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/

 

BI推進のオリックス宮内氏、気がかりな「底辺の人」
◆働くってなんですか
 政府があらゆる人にお金を配るベーシックインカム(BI)に、著名な経営者が共感を表明しています。IT大手フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏や電気自動車テスラのイーロン・マスク氏らが知られていますが、日本でもオリックス元社長の宮内義彦シニア・チェアマン(85)が支持を明らかにしています。熾烈(しれつ)な競争社会を勝ち抜いて富を手にしながら、なぜ「究極の安全網」に関心を持ったのか。その理由を聞きました。
――なぜベーシックインカムにひかれたのですか。
「2~3年前に読んだ本で、いまの日本にはプラスになると思ったのがきっかけです。日本経済は供給に対する需要の不足がはっきりしていて、物価が上がらず、デフレ傾向が続いています。政府は需給ギャップを埋めようと公共投資をやり、社会保障も充実させた。それでも、消費や設備投資は上向かない。金融政策もやってお金をジャブジャブにしたつもりだが、使い手がない。企業はためこみ、お金は家計に行き渡らない。経済政策の失敗が証明されたんだから、変えていかないといけません」
――だから家計に直接お金を入れる、と。
働いて稼ごうとしても、非正規の雇用ばかりで、びっくりするほど賃金が安い。最低賃金も十分に上がっていない。お金は家計に入らず、入ったとしてもデフレだからきょう使うと損なのであしたにしようか、となる。とりあえず1人10万円を毎月配ってはどうでしょう」
―コロナ禍の経済対策として、特別定額給付金でも一律10万円が配られました。
「1回だけだとダメ。使わない。来月ももらえると思うから使う。だからベーシックインカムは面白いんです。財政は危機的ではない。1千兆円の国債を発行し、このうち4割超を日本銀行が持っている。政府と日銀を統合して考えれば、国債残高は600兆円ぐらい。びっくりするほどの額でもない
――戦時中は日銀が国債を直接引き受けて財政の膨張が止まらなくなりました。
「借金である国債を発行せずに、日銀が通貨量をふやせばいい。インフレターゲット(目標)を5%などと決めて、近づいたらやめればいい。近づいてみてほしいですね。この30年間、そんなことばかり言うてるやないか、と思います」(後略)』

 実際には、国債を増やして、日銀が通貨量(日銀当座預金)を増やしているわけですが、宮内氏がここまで「転向」するとは、驚きを隠せません。


 しかも、言っていることに「邪念」がない。
 

 以前も書きましたが、わたくしは十年以上グローバリスト、新自由主義者と戦っているため、彼らの「邪なレトリック」はすぐにわかります
 

 もちろん、ベーシック・インカムの議論は、色々とあります。当然ですが、竹中・フリードマン式の「負の所得税」(社会保障全廃)は論外ですし、労働意欲との関係もあります。


 さらに、ベーシック・インカムのみで生きることが可能になると、経済にとって最も重要な「供給能力」の蓄積されない。これは、ミクロ(個人)にとっても、マクロ(国民経済)にとっても不幸です。
 

 もっとも、宮内氏が語っていますが、

『 ――ベーシックインカムがあるなら仕事をやめようという人も出てきそうです。
 「それはないだろうな。それほどお金は出さんでしょう。ふつうの会社勤めで、奥さんと2人で毎月10万円ずつプラスでもらって、それで会社をやめて寝て暮らすという人はいないだろうな。飲み屋に行く回数を増やすとか、今度の旅行はよいところに行こうとかはあるでしょうが、それはいいことです」』 
 というのが実際のところでしょう。 


 わたくしは、所得が増えたところで「じゃあ、仕事を減らそう」などと考えたことは一度もありません。
 より稼いで、より使ったる、と思うだけです。
 

 もちろん、個人差はあり、BIが「供給能力の蓄積」を妨害するか否かは、金額設定によるのでしょう。そして、その「金額」は、やってみなければ分からないと思います。
 

 いずれにせよ、宮内氏が「令和の政策ピボット」をされた影響は大きい。僭越ながら、宮内氏の「日本国民」としての覚醒を賞賛させて頂きます。


 皆様、今後は、
「お前、今まで、何言っとったんじゃ!」
 と言いたくなる場面で、「素晴らしい」と拍手しなければならない場面が増えてきます。


 その際には、喉元まで出かかった言葉を飲み込み、拍手してください。彼らが変わってくれれば、日本は「亡国の回避」にわずかでも近づくのです。

 

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