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改訂版「インボイス制度導入は消費税増税に向けた基盤整備である」(前半)三橋貴明 AJER2023.3.7

   

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少子化の真実 低収入男性は結婚相手として選ばれない さあ、どうする?[三橋TV第679回]三橋貴明・高家望愛

https://youtu.be/jZyAlArBDrs

 4月に植田日銀が発足することになりますが、例の「イールドカーブの凹み」がどうなったか。
 直近のイールドカーブを作ってみました。

【23年3月17日時点のイールドカーブ(%)】


http://mtdata.jp/data_84.html#2303221

 例の(債券市場が機能していないという意味で)問題とされた十年物国債の金利の凹みは解消されました。
 かつ、「全体的にイールドカーブを押し下げる」という日銀の目標も達成されました。
 3月17日時点の長期金利(十年物国債金利)は、0.317%。

長期金利2カ月半ぶり低水準、米国発でリスク回避-日銀後買い戻しも
 債券相場は大幅上昇。長期金利は0.295%と約2カ月半ぶりの低水準を付けた。米国のシリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻や雇用統計の結果を材料に米長期金利が大幅に低下した流れを受けたほか、日本銀行が10日に金融政策を維持した後の買い戻しの動きも継続した。
 米情勢に対する警戒や日銀の政策維持決定を受け、国債を買い戻す動きが活発だ。新発10年国債利回りは、日銀がイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の許容幅を拡大した以降で最低水準を付けた。(後略)』
 

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 もちろん、アメリカンSVBの経営破綻等の影響もありますが、3月10日の金融政策決定会合で、「金融緩和策の維持」を決定。日銀が、長期金利の上限をさらに引き上げると見込んでいた投資家は、慌てて国債を買い戻す結果になり、長期金利は急落していました。


 そもそも、日本銀行が金利を引き上げる理由は、何もありません。
 

 中央銀行の利上げ政策は、
「民間がカネを借りまくり、潜在需要が供給能力以上に膨らんでいる」
 時期に初めて有効になります。すなわち、デマンドプル型インフレが行き過ぎている状態です。
 

 我々は(企業すら)カネを借りるどころか、返済している(もしくは預金を積み上げている)。理由はもちろん、デフレ(総需要不足)が継続しているためです。

 

 現在の日本の物価上昇は、輸入物価上昇に起因するコストプッシュ型インフレに過ぎません。しかも、コアコアでは未だに対前年ひ1.9%程度のプラスに過ぎません。
 

 また、輸入物価の上昇率が急激に縮小しているため、現在のコストプッシュ型インフレは、4月以降は落ち着くことになります。
 

 というよりも、コストプッシュ型インフレによる実質賃金の低下は、デフレ化要因です。


 日銀としては、来月以降の「デフレ化」を警戒する局面で、利上げなどありえないのです。


 先日までの問題は、10年物国債金利の凹みだったわけですが、これも解消された。となると、23年中に日本銀行が利上げする可能性は相当に低いでしょう。
 

 それにしても、今回、「政策的」な圧力を利用し、日銀に利上げをさせ、空売りで儲けようとしたファンド(わたくしが記憶する限り、初のパターン)が、予想通り敗北したわけです。ウィドウメーカーは、やっぱりウィドウメーカーだった
 

 そういえば、先日の「十年物国債金利の凹み修正」の発表受け、
「ほら見ろ! 中央銀行とは言えども市場に従わざるを得ないのだよ! 利上げだ~っ!!!」
 とかやっていたバカ共は、どうするのでしょうかね。(どうせ沈黙だろうけど)


 というか、本当に日本銀行が「市場」に従わざるを得ないとすると、我々日本国民に「金融主権が無い」という話になり、大問題です。まあ、彼らは「主権」の意味を知らないだろうし、考えたこともないのだろうけど。

 

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