11月23日、多色旗と音楽、アンデスの儀式のなか、ボリビアのルイス・アルセ大統領、エボ・モラレス元大統領は、200キロを踏破する、政府支持の大規模動員の第1行程の先頭に立った。「ボリビア人民は民主主義を要求するために、これに賭けているというために行進する。選挙で敗北したものたちが、ほかの方法で勝利しようとしている」、アルセは右派に言及していった。右派は与党が推進した資金洗浄法に反対するストライキを9日間おこなった。

 

モラレスに率いられた社会主義運動(MAS)の支持者たち数千人は、「祖国のための行進」と銘打ったものを、ボリビア西部のカラコジョの集落からスタートした。11月29日にラパスに到着する予定である。アンデスの山々を背景にして、MAS支持の労働組合、そのほかの社会運動組織は、ボリビア国旗とウィファラ、アルチプラノ民衆の団結旗を翻らせ、長い道のりを軽やかな歩みでスタートさせた。

 

色取り豊かな特徴的な衣服、飾り立てた帽子、鉱山労働者のヘルメット、そして伝統的な手編みの袋、そこにはアイマラ、ケチュアの人々が所持品から赤ん坊まで入れている。キャラバンは1キロ以上に及び、たくさんのプラカードが目立っている。あるものはアルセやモラレスの写真で、同時に多くのものが指導者を支持するスローガンを叫ぶ。

 

アルセは最初の数キロを行進の先頭に立って、デモ参加者に力と団結を要望した。またカラコジョからラパスまでの、昔の動員を思い起こした。それはボリビアで、民主主義を建設する里程標となったもので、それには前世紀の独裁の打倒が含まれており、10年少しまえの、現在の多民族国家に息を吹込んだ。

 

「ボリビア人民はつねに言葉を持っており、それを言った:もし選挙結果を尊重したくないのなら、街頭でそれを尊重するようにさせる」、アルセは幸福感に満ちて言った。そしてまた「ボリビア人民は賢明である」と強調した。なぜなら「2019年の問題を投票で解決した」からと。

 

大統領はこれとは反対のことを言った。「選挙で敗北したものが、多数派になる能力のないものが、別の方法で勝利しようとする。だからボリビア人民は今日、主張するために行進するのだ」。そして「賭ける」のは、「民主主義である」、と。拍手と「一人で闘っているのではない」という喝采のなか、アルセは言った。「一人とは感じていない」、なぜなら「人民がともにあるのだから」。

 

「右派は植民地国に戻そうとしている」

 

モラレス元大統領も、やはり行動に参加していた。かれは長い時間をかけ、右派野党の行動を数え上げた。かれらは最初、アルセの大統領就任を妨げようとし、その後はかれを不安定化しようとした。「このテーマの根底には、右派は多民族国家を望んではなく、植民地国に戻すことを願っている」、モラレスはこのように語った。

 

「かれらはわれわれを許そうとはしない。小さなオリガルキアは。われわれが国有化したことを、天然資源を回復したことを」、2006年から2019年までのボリビア大統領は警告した。元大統領は行進は「熱くなる」運命であると、11月29日にラパスに結集したとき、それはあまりに大きくなって、ボリビアの政治首都を「爆発させる」と予想した。

 

「この行進は祖国のためだ。ボリビアを愛するものは、7日間の行進の努力をしよう。すべては新しいボリビアのためで、再建を始めよう」、と指摘し、壇上から見るからに感動しているようであった。「数千の数千の結集した兄弟たちを見るのは大きな驚きだ」。モラレスは「あなたがたの投票に感謝する。わたしは生きてふたたびここにいる」、そして「ボリビア人民」が、アルセ大統領を防衛するように要請した。

 

長大な行進の休憩のあいだに、石油産業の指導者、ロランド・ボルダは、行進の始まりは「予想を超える」ものであったと述べた。当初予想していたものよりも、従う人々が多かった。先住民の指導者フロラ・ボルダは、「民主主義を守るために」、「今日われわれはかつてなく団結している」と強調した。そして現在「根本的な仕事」は、やはり政府に注意を払うことであると述べた。

 

11月23日の早朝、数千人の人々がMASの呼びかけに答え、カラコジョに向かった。これを支持する組織、たとえばボリビア総同盟(COB)などはすべての下部組織に、「義務的な」通知を発出した。農民、先住民、市民が行進に加わった。

 

カラコジョからラパスまでの距離は、通常7日間を要するので、政府本部に到着するのは、11月29日が計画されている。中間の経由地では共同鍋の用意が組織されている。行進はアルセの政府を支援するために組織されたもので、モラレスが11月12日に呼びかけをおこなった。それは約1週間のストライキが終わったあとで、これは野党によって推進され、資金洗浄にたいする法律に反対したもので、この法律は最終的に撤回された。

 

ボリビアは2019年以来、深刻な政治的分断のなかにある。このときモラレスは4期目の再選を目指していたのだが、選挙不正が告発され、かれに反対する大規模な抗議行動が起き、軍隊と警察の支持を失って、辞任が強いられた。2020年にMASは新たに権力に復帰し、MASは野党の最近の抗議行動について、それは「口実」であって、実際には「第2のクーデター」を目指したものだと見做している。

(通算3486) (Pagina12のGuido Vassalloによる)

 

(左からエボ・モラレス元大統領、ルイス・アルセ大統領、ダビド・チョケウアンカ副大統領。foto:AFP)