毒草女 【子供達の心】 | 美奈子の溜息

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朝 キッチンからの物音で目覚めた

 

こんな早くから何だろ?

 

子供達の楽しそうな笑い声と多佳子

 

「本当のお母さんなの?」と下の子

 

多佳子が出てった時、下の娘の真奈はまだ2歳で上の子の真琴は5歳だった

 

真琴は母親が忽然と姿を消し泣き続けてたと聞いてる

 

真奈は本当の母親の顔を知らず育った

 

私の娘として2人とも良く懐いてくれてた・・・昨日まではだ

 

今日はお母さんが朝食作ってあげるから

 

夫が駄目なら子供達を手懐け取り入ろう作戦

 

子供達の本当の母親だもの私が敵うはずない

 

呆然と立ち尽くしてたら上の娘の真琴が

 

背中をポンと叩いて

 

「ママ、何してるの?

今日の夕食はオムライスにしてね」って笑顔で言った

 

「はいはい、オムライスなら得意よ」って多佳子

 

「あんたの作ったオムライスなんてキモくて食べられないから」

 

長女の真琴の言葉が信じられないといった顔で

 

「この女に言わせられたの?私が本当の母親よ」

 

「私と真奈とお父さんを捨てて他の男に走った毒親じゃん」

 

手を止め顔を赤くし「なっ・・・、いま何て言った?」

 

「真奈こっちにおいで、ばい菌が移るよ」

 

真琴は妹の手を引いてキッチンを出てった

 

すると多佳子は小声で

 

「夫も子供もあんたに渡さないから」と吐き捨てキッチンから出て行った

 

その様子を見てた夫が「子供達の為にも1週間も置いておけない」

 

そう言ってある所に電話した。