訪問有り難う♪
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電話を受けたのは多佳子の両親
「てな訳で、多佳子が転がり込んできてます」
散々、両親に迷惑掛けてきた多佳子に、ほとほと疲れ果ててた義両親
穏便に事を済ませようと思ってたが、ここは元義父母の力を借りなければ解決しない
「今すぐそっちに行くから」
30分後、多佳子の両親がやってきた
多佳子がリビングのソファーで寝転がり我が物顔でくつろいでるのを見て
「多佳子ーっ、この愚か者がーっ」
飛び込んできた両親を見るや否や多佳子は短く悲鳴のような声で
何しに来たのよ
「お前は何様やってんだ?」と元義父
「何様って自分の夫と子供達の所に帰って来ただけよ」
「ここはもうお前の帰る所じゃないんだよ」
「何でよ、私が居ない間に他の女を連れ込んでんのは旦那の方でしょ」
「多佳子、お前ってやつほど身勝手な人間は見た事がない」
「そんなのどうだって良いから、あの女を追い出して」
静江を指さし罵る
「私はちょっと間が差しただけ」
「何年経ってると思うんだ?」
「たった7年よ」
「お前が残した借金を必死に支払ったのは誰だと思ってるんだ」
「そりゃあ~夫でしょ、私が戻るって信じてさ」
「離婚届を置いて他の男と駆け落ちした事を悪いと思わないの?」
「若気の至りってか一時の気の迷いってやつだってば」
「一時の気の迷い?ふざけるのもたいがいにしろ」
「ふざけて何かいないってば」
「義男さんは多佳子にとって、もう他人なのよ」
多佳子の母親は涙ながらに説得
「違う、他人なんかじゃない」
「駆け落ちした男はどうした」と元義父
「あんなギャンブル男とはとっくに別れたわよ」
「別れたから元サヤに戻れるとでも思ってるか?」
「そうよ、夫と子供達とで私はこれから幸せに暮らすの」
「多佳子・・・お前ってやつは」
「お前の夫、いや義男さんはとっくに別の家庭を築いてるって分かるだろ?」
「静江さん、済まないね、お腹の子に障るといけないから別室で休んでて」
静江が元夫の子を妊娠してるとは夢にも思わなかった多佳子
「えっ?お腹の子?あんた妊娠してんの?その腹ん中の子って誰の子だよ」