正岡子規は明治35年9月19日に没しました。34歳。
辞世の俳句が、「糸瓜」。よって「糸瓜忌」。
♪糸瓜咲て 痰のつまりし 仏かな
♪痰一斗 糸瓜の水も 間にあはず
♪をとゝひの へちまの水も 取らざりき
生涯に200,000を超える俳句を詠んだとか。その最後あたりが「糸瓜(へちま)」の句。
晩年7年は、結核を患い、その咳き止めおよび去痰剤として、「へちま水」を飲んでいたのでしょう。症状が悪化した床で、それも間に合わない状況を句にした子規。
代表作は、あの柿の句。
♪柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺 ①
秋の大和路を旅すれば、柿がそこかしこに実っています。
他にも柿を詠んでいます。
<子規の柿の句>
♪胃を病んで 柿をくはれぬ いさめ哉 ②
♪癒えんとして 柿くはれぬぞ 小淋しき ③
♪柿くふも 今年ばかりと 思ひけり ④
♪渋柿や あら壁つづく 奈良の町
♪柿落ちて 犬吠ゆる奈良の 横町かな
♪樽柿を 握るところを 写生哉
♪渋柿は 渋にとられて 秋寒し
♪渋柿は 馬鹿の薬に なるまいか
♪三千の 俳句を閲し 柿二つ
♪宿取りて 淋しき宵や 柿を喰ふ
♪初なりの 柿を仏に そなへけり
<子規の柿の短歌>
♪籠にもりて 柿おくりきぬ古里の 高尾の楓 色づきにけん
その瞬間を切り取る俳句。ありそうな瞬間を句で創作することも。
♪雑煮くふて よき初夢を 忘れけり ⑤
♪奈良の宿 御所柿くへば 鹿が鳴く ⑥
34歳というあっというまの、「幻の如くなる一期」。
子規といえば、結核という病を取り上げられがちながら、雑煮の俳句を含めて前述の①~⑥の「喰えば」系の軽妙さもその味わいに思えます。
ただ「喰えば」系の句は、詠むに難しいものです・・・。
いくつかの過去(駄)作を・・・www。
♪鱧喰えば 上方の梅も 目に浮かぶ
→醤油や、梅もどきジェルで食するものではwww
♪熟れすぎた 柿にはったい 粉をくふ
→柔らかく熟れすぎた柿を見ると、祖母が好んだ楽しみのおやつを思い出します。
♪ずんぐりの 水なす喰ふて 家の味
→イタリアンのナス。カレーに添えられた素揚げのナス。はるいは、はさみ揚げ。中華のナス。和の焼きナス。いずれも美味しいのですが、水ナスの糠漬け、丸漬けは別格。
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