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shchan_3

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shchan_3@ Re[3]:教育評価と特別支援 「基礎知識+実践」を学ぶ(04/15) 渡辺敦司さんへ >こういう校内論議こそ…
渡辺敦司@ Re[2]:教育評価と特別支援 「基礎知識+実践」を学ぶ(04/15) >「探究し考察することで対象への関心を…
渡辺敦司@ Re:教育評価と特別支援 「基礎知識+実践」を学ぶ(04/15) >おっしゃる通りだと思います。そのよう…
しょう@ Re[1]:教育評価と特別支援 「基礎知識+実践」を学ぶ(04/15) 渡辺敦司さんへ ていねいなcommentあり…

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2023.01.25
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カテゴリ:情報・メディア

 意見表明や社会運動において「匿名の発信や行動」は当然あり得ます。(このブログの管理人もハンドルネーム)。しかし、同時に「実名での発信や行動・実名での討論が実質的に保障されること」は必要でしょう。2015年、国会で議論された「安保法制」に反対して活動したSEALDsのメンバーが執拗な攻撃を受けたこと、あるいは米国などと比較して芸能人が政治的な意見表明をしづらい日本の現状は気になるところです。 

また「匿名・実名問題」だけでなく、個人(フリージャーナリスト)の発信、『週刊金曜日』のような広告収入に頼らないメディアの発信、新聞・TVによる発信をどのように受け止め評価していくべきでしょうか。 

 私自身が考える大切なことは、多様な発信の「強みと弱み」を評価したうえで、かつ「自らの視点・認識が限定されていること」をよく自覚したうえで」、各種メディアの情報を可能な限り検証しつつ判断することだと考えています。 

インターネットも各種報道メディアも社会的共通資本(社会全体にとっての共通の財産、魅力ある社会を維持・創造するために必要な自然環境や社会的装置)のひとつあり、それをどのように「管理、修正」すれば万人の利益(共通利益)に繋がるかを考えながら、可能な道を探り、実践していくしかないでしょう。そのことも意識しながら折りにふれて自分なりに「報道機関への意見」も出していますが、報道内容を判断し、時には意見するためにも「自らの視点・認識のまとう限定性」について自覚することが必要です。それを考えていく絶好の資料として、リップマンの『世論」がありますので、関連書籍・記述を紹介します。 

『100分で名著 メディアと私たち』 リップマンの『世論』

‐ 堤未果が紹介・コメントしている部分

 私たちは、出来事に対して直接反応しているのではなく。目の前の現象と、自分の中にある虚構との混合物である「疑似環境」に反応している。この場合の虚構と言うのは必ずしもフィクションという意味ではない。それは、全くの幻想から科学者が終始意識的に用いる「図式モデル」に至るまでと非常に幅広くなる。

 Q なぜそのようなことが起こるのか?

「真の(世界の)環境があまりに大きく複雑で、移ろいやすいために直接知ることができないから。我々はそうした環境の中で、それを「より単純なモデル」に基づいて再構成してからでないと、うまく対処していくことができないのだ。

 現実の世界は巨大で複雑すぎて全容を正確にとらえることはできない。⇒ 私たちは自分の思いこんでいるイメージを通して現実を見る(分かりやすいし、楽だし、心地よい)。」 

 今は、インターネットの時代になり、簡単にいろいろな情報にアクセスできるようになったが、リップマンのいうステレオタイプの法則から逃れられない。無意識に、自分の信じている考え方を裏付ける情報ばかりを探してしまう。フェイスブックがわかりやすい例。

  物事に対して全く違う二つの解釈があった場合、相互に議論を交わし、その中から更に、第三の視点が生まれていくというプロセスが生産的だと言われる。が、もしそれぞれ自分のイメージを裏付ける情報しか追わなければ、ふたつの世界は分断され、せっかく異なる視点があっても、はじめから議論が存在しなくなってしまう。

 人間は集団になると暴力的になるもの。だからネットの世界は単に技術によって、それが可視化されただけだという声もある。 

 だが、ネットという媒体にはあの時代なかった要素がある。顔が見えないこと、その匿名性。これによって、理性より情緒が加速し、より感情のコントロールが困難になっている。

 アメリカで行われたある調査では62%がSNSを情報源にしており、うち44%は政治的社会的意見の形成に関する情報源はfacebookのみと回答。日本でも同様の調査で、十代の若者の 七割がSNSを情報源にしている(台湾など他国でも同じ傾向あり)。この現象は年々拡大している。ネット空間とは、すなわち21世紀の擬似環境。 

 もう一つ重要なのは、この新しい情報空間を所有する企業の存在。新聞もテレビも雑誌も、ネット情報を含むあらゆるメディアが少数の巨大私企業の影響下にある。新聞と違い、発信する情報に公益性が求められない私企業は為政者にとってどんな存在になるのか?

 たとえば米国では、googleが政府と協力関係にあった事実が2010年7月にCBSニュースによって明らかにされている。同社はアメリカ当局から要請された4000件以上の個人情報や。約1500件の削除要求に対し、ほぼ全面的に協力。 

 情報の重要性を一企業が取捨選択⇒表示される順番は変えられ、削除される⇒自分でニュースを選んでいるつもりでも、あらかじめ操作された情報から選ばされている。

(選別している側の私企業は、政府から様々な業務を受注し、巨額の契約を結んでいる。)

 ソーシャルメディア上でつながっている友達の感情や行動が私たちの「ものの見方」を形成している。(個人と思われた発信者が実は政府の委託した企業だった例も:dappi

〔人間は、直接得た確実な知識でなく、自分で作り上げた(与えられた)イメージに基づいて物事を認識・判断を行っていると想定しなければならない。〕 

 その時、頭の中のイメージに過ぎない世論を出来合いの型にはめて固定してしまうのが、「ステレオタイプ」。ステレオタイプとは、もともと溶かした鉛を型に流し込んで作った版をさす印刷用語。版で印刷したように類型化されたものの見方や表現を意味する言葉としてリップマンがこの本で用いて以来、先入観や偏見を含む社会科学的概念としても使用。

 「われわれは大抵の場合、見てから定義しないで定義してから見る。外界の大きくて盛んで騒がしい混沌状態の中から、(・・・)拾い上げられたものを、我々の文化によってステレオタイプ化された形のまま知覚しがちである。」 

 なぜ私たちはそのような、ステレオタイプに捕らわれてしまうのか?一つ目の理由は経済性、つまり時間や労力の節約。あらゆる物事を類型や図式ではなく、新鮮な目で最後まで見ようとすれば骨が折れる。現代生活は多忙を極め、時間もなければ機会もない。

 もし私たちが「経済的側面・効率」だけでなく、哲学的にこの問題を考えたなら話は別だとリップマンはいう。

 自分は世界の小さな一部に過ぎず、知性は様々な関連の中で「世界の一面と要素の一部」しか捉えられない。そういうものだと認識すれば、私たちはステレオタイプに対して、より注意深くなり、その先入観や偏見が何処から植え付けられたのかを知ろうとするはずだ。 

〔ステレオタイプの特徴〕

一、都合よく強化される。現にみているものが我々の予期していたものとうまく一致していれば、そのステレオタイプは将来にわたって一層強化される。

二、見慣れないものは排除される。我々の注意は、ステレオタイプを支持するような諸事実に引かれ、それと矛盾するものからは離れる。

三、理性的でなく情緒的。ステレオタイプは、愛憎、恐怖、願望、誇り、希望に結び付けられている。様々な事物は何であれ、ステレオタイプにふさわしい感情によって判断される。 

 さらにリップマンは、当時主要メディアであった新聞が、ステレオタイプとどのように関わっているかを考察し、メディアはステレオタイプをより強化するとして警鐘を鳴らした。

 それは、新聞という媒体が発行部数を常にチェックし、読者を消費者としてみる広告主の存在に左右されるビジネスだから。読者をひきつけることができなかった場合や、ニュースの記述に不手際があったりして、読者の不興を買った場合の経済的危険。圧力は、そうした各方面から加えられる。(例:朝日新聞、吉田調書報道は誤報ではない)。 

 真実の働きは隠されている諸事実に光をあて、相互に関連付け、人々がそれを拠り所として判断・行動できるような現実の姿を描き出すこと。社会的諸条件が検証可能な形を取るような場合においてのみ、真実の本体とニュースの本体が一致する。

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Last updated  2023.02.22 19:35:39
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