万葉チェコ日記

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チェコの小麦粉、パンもお菓子も作りたい、どの小麦粉を使えばいいの??

2019-06-05 | チェコの食材
こんにちは、

今日はチェコの一般的な小麦粉について

チェコの小麦粉は大きく3つ

hrubá mouka フルバーモウカ
polohrubá mouka ポロフルバーモウカ
hladká mouka フラトカーモウカ


こちらはビラ製品よりフルバーとフラトカー


この3種の分け方の日本の小麦粉との違いは

グルテン量の差で分けているのではなく、

粉のひきの粗さで分けていること。

hrubá 粗い
polohrubá ポロが半分、という意味なので、粗目、というとこでしょうか
hladká なめらかな、きめの細かい


ひとまずこの3種類が分かっていると

お菓子を作ったり、料理に使ったり、ほぼ問題ありません。

これが基本です

お菓子や料理には hladká 薄力粉として
パンを作るには hrubá 強力粉として


裏面の用途には


用途;パラチンキ(チェコ風クレープ)、リーバンツェ(チェコ的ホットケーキみたいなもの)、スープのとろみ付けなど



用途;クネドキークやニョッキなど と書いてあります。



それから、

特にパン作りに関係するのですが、

チェコの小麦粉、水分量に気をつけてくださいね。

日本のレシピのものだと大抵水分が多すぎます。

チェコの小麦粉の生産年によるのか、同じ小麦粉を使っていても、水分量がかなり変わっているきがします。

もしくは私の計りがおかしい(笑)

毎回様子を見ながら、感触を頼りに水分量を調節して生地を作りますよ。

私の基本のパンの水分量は

500gの粉に250㏄の水分

水分には、牛乳、卵、ヨーグルトなどなんでもいいのですが、これらを合わせて大体250㏄を基本とし、

あとはバターの量、小麦粉、出来上がりの柔らかさで水分量を変えていきます。

以上がチェコの小麦粉の種類です。



さて、さらに詳しく知りたい方へ、

小麦粉のパッケージには数字表記があります。

上の写真だと緑と赤の文字の下のところですね、

typ t 530
typ t 450 と書いてありますね。

この数字がグルテン含有量に関係してきます。

この数字は小麦の中の灰成分の量です。

例えば、T750=100g中に0.750g灰成分を含むということです。


灰成分は小麦の表皮に近いほど多く含まれます。

つまり灰成分が多いということは、それだけ小麦の表皮に近い部分が含まれており(精製度が低い)

数字が大きい=全粒粉に近い、

そして、表皮に近づくほど食物繊維等の栄養分が多くなり、栄養的評価は高いわけですが、

グルテン含有量が下がるため、発酵しにくい=膨らみにくい小麦粉になります。

ということで、

お菓子、とくに焼き菓子(ふわっとしてるもの)には数字の低いものを使ってください。

サクッと仕上げたいクッキーなんかにはhladká00より高めの数字のものでもいいですね。

写真の530などもそうですよね。でも実際には私もそこまで厳密に考えながら作りませんが、面白いので今後は気をつけてみようと思います。そしてまた報告しますね


また、グルテン量だけではなく、仕上がりの食感は粉の挽きが大きく関係しますから、

その組み合わせで粉が選べますよね。

全粒粉でなく、数字の大きいものは工業用として使われてる場合が多いようなので、

一般的にスーパーでは見かけません。

ビオショップ等に行くと数字の高いもの=栄養価的評価が高くなるので、見かける可能性が高いです。

でも、お菓子に使ったり、パンに使ったりすると膨れ方が変わってきますよ。

膨れる粉、という眼点からすると750以下のものがいいようです。

と、

そこまで考えると、ちょっとややこしいので、まずは3種類あるんだなぁ、くらいの感じで十分です。

日本の薄力粉は 00 hladká světlá、00 extra světlá、番号は00、T 530といったところでしょうか。

強力粉として使うと私が書いた粗びきのHrubá mouka T 450、こちらも数字が大きくないわけですから膨れますね(笑)では、なぜパンには細引きhladkáではなくhrubá粗びきを使いますか?グルテン量的には細引きでもどちらでもいいのですが、hladkáだと挽きが細かく食事パンとしては食感が柔らかすぎるからです。でも逆にお菓子パンだったらhladkáでいいわけですよ。お好みでまぜて使えばいいのですね~


さて、これだけ知っていれば、

どんな粉を使うか、出来上がりのイメージで選べますかね(笑)

これからは私も積極的にポロフルバーなどの使い方も考えていこうと思います。


興味のある方に、小麦粉の番号別種類とチェコ的粉の使い方例を書いておきます。

Hladká — 精製度の高いもの(数字の低いもの)は最も一般的に料理やお菓子に使われます。
750くらいまで
     日本的の菓子パンの部類に入るブフティなどもこの粉で作られます。

Polohrubá - 菓子パンの柔らかさよりしっかり目に仕上げたいときに使っているようです。
      チェコの代表的焼き菓子バーボフカがこの粉で作られます。
      また、一般家庭でよく焼かれるジェジřezyというスポンジ生地にクリームチーズ
      のような硬さのクリーム(ではないんですが)やチョコを重ねた焼き菓子にもこの粉が使われ
      ています。Hladkáではべとっとしすぎるからだと思います。
      もちろん、先ほどのブフティなどもお好みでポロフルバーを使ってもいいのです、ポロフルバー      を使うレシピもたくさんあります。

Hrubá mouka - これは何といっても、チェコの代表的主食、クネドリークknedlíkですね。
      これはほかの粉ではあの食感がでないと思います。しっかりと茹でて作るので、柔らかさと
      しっとり感もあるのですが、ベトットしてしまってはダメでしょうね。
      ほかにもニョッキや麺類を作るときに使われているようですよ。

Pšeničné mouky 小麦粉の分類

00 Pšeničná mouka hladká světlá 
   こちら最も一般的です、00 extra světlá 等と表記され、よく見かけます。お菓子や料理にはこちらが最も一般的です。
T 400 - Pšeničná výběrová polohrubá ポロフルバー特選小麦粉
T 405 - umletá ze zrna, které má odstraněný klíček a obal (otrubu), je vlastně nejsvětlejší
   ふすま、胚芽を取り除いた穀物からできた小麦粉
T 450 - Pšeničná hrubá (krupice)
   これが、あらびき小麦粉、hrubá mouka ですが、数字表記は見かけません。
T 512 - Pšeničná pekařská speciál パンや用スペシャル小麦粉(笑、なんでしょうね、見たことないです)
T 530 - Pšeničná mouka hladká světlá - pekařská speciál 写真にあるものですね。普通使いしてます。
T 550 - Pšeničná mouka polohrubá světlá これが一番グルテン含有量割合が多い、とどこかで読みました。 なので、ライ麦パンを自分で焼くときは、ライ麦子にこのタイプの小麦粉を入れるといいようです。ライ麦子は膨れません。
T 650 - Pšeničná mouka hladká polosvětlá 細引きですが精製度低めの小麦の粉
T 700 - Pšeničná mouka světlá, chlebová パン用小麦粉、精製度高い小麦の粉、
T 1000 - Pšeničná mouka hladká tmavá chlebová 引きの細かい精製度の低い小麦のパン用小麦粉 
T 1050 - Pšeničná mouka chlebová - hladká, tmavá パン用小麦粉、引きが細かく、精製度低め
T 1150 - Chlebová mouka パン用小麦粉
T 1800 - Pšeničná celozrnná - hrubá, jemná 全粒粉、粗びき、細引き(全粒粉ですが、挽き方は2種類あるようです)

おまけ

こんなもの作ってますよ
フラトカーモウカ
1.プルーンの焼き菓子、時期になるとチェコの家庭でよく焼かれます。私はフラトカーモウカ使用、ブフティというチェコの菓子パン生地を使いますが、ベトっとしないようにほんの少し硬めの仕上がりにします

2.チェコの揚げパン?ドーナツ?ヴドルキ、レシピ付き

3.チェコの代表的焼き菓子 ブフティ レシピ付き みんな大好きです。手作りが一番美味しいですよ

ポロフルバー
4.お祭りやお祝い事にもよく登場するチェコの焼き菓子、コラーチ レシピ付き 見た目がかわいいのもポイント高いチェコ伝統焼き菓子です。こちらの生地はブフティなどより硬めに仕上げるので、ポロフルバーを混ぜて作ります

5.こちらも代表的焼き菓子ですよ、バーボフカ レシピ付き
バーボフカもふわふわスポンジケーキのように見えるのですが、ポロフルバーを使って少ししっかり目に仕上げます。レシピにより、すべてポロフルバーのものもあります。





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1 コメント

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Unknown (Trip-Partner 範國)
2019-06-08 09:26:19
ブログ運営者様 平素より楽しくブログを拝見させていただいております。 私はTrip-Partner社の記事Director範國(ノリクニ)です。 弊社はTrip-Partner(https://trip-partner.jp/ )という新しい海外情報メディアの立ち上げを行っております。 是非、貴ブログのような、海外旅行者にとって内容に富んだ記事を弊社サイトでも投稿して頂きたいと思いまして、ご連絡差し上げました。 報酬としては2000文字程度で2500円を考えております。 もしご興味御座いましたら範國宛(director@trip-partner.jp)にメールを頂くことは叶いますでしょうか?(その際メールにブログのURLを記載いただければ幸いです。 )具体的な依頼内容等について相談させていただきます。 何卒宜しくお願い致します。 範國

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